2024年にiPod touchを引っ張り出して見る

人生色々忙しく、かなり久しぶりにnoteを書くことになる。今回のiPod touch、なぜ今更、終売してしばらく経つ骨董品なりかけのガジェットを紹介するのか。その理由はただ一つ。私が改めて製品としての素晴らしさに想いを馳せたかったからだ。
iPod touchといえば、Appleが革命的音楽プレーヤーとして世に送り出したiPodの最新版で、その軽さ、コンパクトさに魅了された人も多かったのではないだろうか。
先日、実家の棚を整理していた時昔のガジェットの山の中から現れたあの懐かしい画面。 touch IDすらついていないホームボタン。思い出が一気に蘇った。

当時のiPod touch
私が使っていたのは2015年発売のiPod touch第6世代である。シルバーの16ギガバイト、IOSはなんと12である。
当時の中高生で、スマホやケータイは持っていなかったけどiPod touchは持っていた、なんて人も結構いたのではないか。かくいう私もその1人で、なんとか貯めた貯金を放出して買ったのを覚えている。ただ、外で携帯回線を使えないとはいえ当時のiPhoneに引けをとらない機能性、美しい画面、このサイズでヌルヌル動くことに感動していた。
今思えばこんなに小さな画面でよくやっていたなあと思ったが、当時は今ほど画面の大型化が進んでいなかったこともあり普通だったのだろう。
インターネット環境を小さいながらも手に入れた当時の私は肌身離さず持っていた(と思われる)。

2024年現在では使い物になるのか実験
発見した後、試しに充電コードを繋いで起動するか確かめて見ることにした。ここはさすがApple、結構な空白期間があったのにも関わらずリンゴマークが表示されたではないか。無事ロック画面が表示、当時設定していた懐かしい写真が現れた。しかし、肝心のパスワードはすでに記憶の外、何も手掛かりがない。しかたないのでiTunes経由でゴニョゴニョしたり、アクティベーションロックをなんとか解除したりやるうちようやくホーム画面に辿り着いた。小さな画面にアプリアイコンがぎゅっと詰まったこの感じ、懐かしい。今の所もたつきなどはあまり感じていないがここからが検証である。今でもiPod touch第6世代は使えるのか。
結論、OSが古すぎてアプリのインストールなどはほぼできない。やろうと思えばできるが正規ルートでAppStoreから入れようとするとほとんどのアプリがIOS15、もしくは17以上が必要と表示され不可能だった。
では、ブラウザはどうだろうか。サファリはなんの問題もなく表示され、YouTubeもブラウザで視聴できる。結構サクサク動いているのは驚くべきポイントだ。アップルの最適化の賜物だろう。一部表示
がおかしくなるサイトもあるにはあったが、意外にもネットサーフィンはそこそこ快適にできた。比較していうと低スペノートパソコンや激安タブレットよりは遥かに快適である。キーボードの表示遅延などもなく、スワイプも正常に動く。
他にも純正アプリ系は結構普通に動作した。多少のもたつきが感じられるところはあったものの実用上問題ないレベルだった。

気になるところ
やはりOSの制限は大きい。使えるアプリ、機能が大幅に制限されてしまう上、ノスタルジックを感じるものの使い勝手の微妙な悪さがネックとなる。さらに、メリットにもなりうる本体の驚異的な薄さが、バッテリー持ちの悪さにつながってしまっている。SOCのプロセスルールは20nm、バッテリー容量は1043mAhと現代のスマホとは比較にならないほどの電力効率の悪さである。後は本体サイズであろうか。自分は全く問題ないのだが、手がかなり大きい人や目が悪い人は画面の操作が少し難しく感じるかもしれない。さらに、デフォルトのブラウザでネットサーフィンする程度ならまあ問題ないが、その他のアプリを使用していると驚くべき速さでバッテリーが減っていく。バッテリー交換すれば問題ないと思われるが、新品であってもそもそもの容量が多くないため一日中、いや半日持たせるのも結構きついような気もするが当時の記憶なのであまり当てにはならないかもしれない。

メリットに感じるところ
やはりあの薄さ、小ささでiOSが動くのはアップル大好き人間からしたら素晴らしいメリットであろう。見た目は旧世代だが、それがまたいいのだ。小さいながらアルミ製のボディ、ホームボタン、横並びのカメラユニット。ジョブズ時代から受け継がれるデザインは心を躍らせてくれる。少し前の平成を感じさせてくれるのもいいところである。

終わりに
2024年にiPod touch第6世代を使ってみて、使えるのか検証してきたが、使えはするが実用的ではないという結論に至った。ただ、昔懐かしいあの頃を思い出すとか、ロマンを追い求めるアップル好きにはぜひおすすめしたい。

いいなと思ったら応援しよう!