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質問箱長文回答 20241008

問:

プレイヤーAとBが対戦している。Aは《サディスト的喜び》がつけられた《日を浴びる繁殖鱗》と《ネイディアの夜刃》とエルドラージ・落とし子・トークンをコントロールしている。また、BはAに《侵入者への呪い》をつけている。Aの無限コンボを止められるか?

回答:

まず、《侵入者への呪い》が無いときの動きをおさらいしましょう。

基本の動き

i)エルドラージ・落とし子・トークンを生け贄に捧げてAのマナ・プールに{C}を加える。これにより《サディスト的喜び》と《ネイディアの夜刃》の能力が誘発する。
ii)《ネイディアの夜刃》を解決し、Bが1点のライフを失い、Aが1点のライフを得る。
iii)《サディスト的喜び》を解決し、《日を浴びる繁殖鱗》に+1/+1カウンター1個を置く。これにより《日を浴びる繁殖鱗》の能力が誘発する。
iv)《日を浴びる繁殖鱗》の能力を解決し、エルドラージ・落とし子・トークン1個を生成してもよい。

これらを行うと、戦場にあるパーマネントは元に戻ったうえで、
 *マナ・プールの{C}の数の増加
 *Bのライフの減少
 *Aのライフの増加
 *《日を浴びる繁殖鱗》の+1/+1カウンターの数の増加
が際限なく起こせることになります。

《侵入者への呪い》がある

さて、基本の動きがわかったところで、BによってAにつけられた《侵入者への呪い》がある場合を考えます。

まず、i) を考えます。この部分は何も変わりません。スタックには《サディスト的喜び》と《ネイディアの夜刃》の能力が積まれます。Aはこれらを好きな順番でスタックに積みます。

《サディスト的喜び》→《ネイディアの夜刃》の場合

まず《サディスト的喜び》→《ネイディアの夜刃》の順番で積んだことにします。そうすると、まず解決されるのは《ネイディアの夜刃》の能力なので、ii)を行います。Bのライフが減り、Aのライフが増えます。

その後、《サディスト的喜び》を解決します。iii) を行い、《日を浴びる繁殖鱗》に+1/+1カウンター1個を置き、《日を浴びる繁殖鱗》の能力が誘発します。

その後、iv) を行います。エルドラージ・落とし子・トークン1個を生成し、《侵入者への呪い》が誘発しスタックに積まれます。
さて、ここで戦場をみると、状況が元に戻っています。つまり、《侵入者への呪い》の能力をスタックに積んだまま、これまでと同じこと( i→ii→iii→iv)ができます。
従って、《侵入者への呪い》の能力を解決せずに「*Bのライフの減少」をBのライフが無くなるまで繰り返すことができます。

《ネイディアの夜刃》→《サディスト的喜び》の場合

次は逆にしてみましょう。《ネイディアの夜刃》→《サディスト的喜び》の順番で積んだことにします。そうすると、まず解決されるのは《サディスト的喜び》の能力なので、iii)を行います。

《日を浴びる繁殖鱗》に+1/+1カウンター1個を置き、《日を浴びる繁殖鱗》の能力が誘発します。

そうして、iv) を行います。エルドラージ・落とし子・トークン1個を生成し、《侵入者への呪い》が誘発しスタックに積まれます。

つまり、この場合は、スタックには
 2)《侵入者への呪い》の能力
 1)《ネイディアの夜刃》の能力
があります。数字は積まれた順で、より後で積まれたほうから解決されます。
ここで戦場をみると、状況が元に戻っています。つまり、《侵入者への呪い》と《ネイディアの夜刃》の能力をスタックに積んだまま、これまでと同じこと( i→iii→iv)ができます。

もうおわかりのように、この順番で積むことを選び続けると、 
 *《日を浴びる繁殖鱗》の+1/+1カウンターの数の増加
 *マナ・プールの{C}の数の増加
この2つだけが起こります。《侵入者への呪い》と《ネイディアの夜刃》の能力が同数積まれた状態になるので、スタックを全て解決すると、AとBのライフの値は全く変わりません。

結論

つまり、Aがスタックに積む順番を意識し、《侵入者への呪い》の能力を解決しないように後回しにし続けることで、限りなく繰り返すことができます。


今回の記事はMTG質問箱 ( https://x.com/testing_box ) に寄せられた質問に対する長文回答として作成しています。



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