『顧客』と『ファン』と『クレーマー』 嵐のファンクラブ継続から「ファンとは何か」を考える
こんにちわ。
ランデブーの田中です。飲食×ITのスタートアップをやっています。
日常に落ちてる話題をマーケティングやサービス視点で考察して、サービスや組織に転用しています。通りすがった人はスキとかフォローしてね。
▍2020年で活動休止する嵐がファンクラブは継続
2020年で活動休止を発表している嵐。
11月3日、ライブイベント「アラフェス 2020 at 国立競技場」を配信し、年末の活動休止後も、ファンクラブが継続することを発表しました。
ライブ配信終了後、ファンクラブ向けの生配信で、松本潤が「ここでお知らせがあります。今現在、12月31日までの分のファンクラブ会費しか払えない状態になっていると思います。『日に日にカウントダウンが始まっているようで寂しい』というお声もいただいていました」と切り出し、「来年以降も皆さんに楽しんでいただけるように、ファンクラブ継続します!」と笑顔で報告しました。
案の定と言いましょうか、これは賛否をよんでいます。
ここから『本当のファンとは?』を考察し、サービス開発の視点で転用したいと思います。
そして、心から『本当のファンの声』が嵐に届いてほしいです。
▍本当の『ファン』はどっちだ?
案の定、これは賛否をよんでいます。
まずは否定の声はこういう声です。
・お金のためだろ
・コンテンツ何すんの、意味不明
言ってることはわからないでもありません。
一方、賛成の声はこういう声です。
ここだけは言い切りますが、否定する人達はファンクラブから脱退すれば良いのです。不満があれば抜ければ良い。継続するもしないも自由です。
文句を言ったり、それに対して意見するのがそもそもお門違いです。
脂っこいものが嫌いな人が、背脂たっぷりのこってりラーメンを食べて「コッテリしていてマズい!」って言ってるのと同じです。全くもって聞く必要のない声で、これはノイズです。
#何でもかんでも飲食に例えたがるヤツ
▍『顧客』と『ファン』と『クレーマー』
声の拾い方で間違えてしまうのは、『お金を払っている人』を全員『ファン』だと捉えてしてしまうことです。ただ、ここは明確に切り分ける必要があります。お金を払っている人は『顧客』であることは間違いありませんが、お金を払っている人が『ファン』ではありません。
嵐のファンクラブの場合、ライブに行くのもファンクラブ会員しか行けないので、今回のファンクラブの会員は
❶ライブに行きたいから会員になってる特典目的
❷ライブに行けるとか行けないとか関係なく嵐が好きで応援したい
❶は、「ライブ(特典)」が目的で「特典がないのであればファンクラブから抜けるよ」ていう『顧客』です。そして、このお金を払っている(いた)人が「コンテンツないのに何すんの?収益がうんちゃか」って発言する『クレーマー』に変身します。 ❷は、見返りが無くても応援したいという本当の『ファン』。
ポイントは「見返り」を求めるかどうかなんです。「見返り」を喜ぶのは良いのですが「見返り」は求めちゃダメなんです。その瞬間から、『ファン』ではなくて『顧客』です。
※ちょっと誤解が出そうなので補足すると「顧客は意見するな」ってわけではなくて「顧客は顧客として意見をする」が言いたいことです。提供者側は『顧客とファン』の声は棲み分けて考えなくてはいけません。
▍『自称ファン』が『本当のファン」の声を殺す
『自称ファン』を名乗って文句を言ってるのは、本来は単なる『クレーマー』なんですが、この声が予想以上に厄介です。
それは、その声を『ファンの声』として届けようとするのと、真剣に取り組んでいれば取り組んでいるほど提供側は『ファンの声』として受け止めてしまうからです。しかもね、結構しっかり響きます。
ただ、背脂たっぷりこってりラーメンを出しているお店が、「脂っこいものが嫌いな人」の声を聞いて『あっさりしたラーメン』を提供し出し始めてしまったら、たまったもんじゃありゃーせん。
#ラーメンの例えが気に入ってしまった模様 #ただ微妙に例えがズレてることは自覚してる
本当のファンが一番悲しいのは、活動停止でも解散でもなくて『ファンでいられなくなること』なんですよね。(※活動停止も解散も悲しいけどね)
だから「ファンで居続けられること」は凄く嬉しいのです。ファンではない人はわからないかも知れないけど。これを喜んでいる人たちが山程、わんさか、たくさんいます。耳を傾けむけなきゃいけない『声』はコッチです。
今回、嵐は、否定的な声があることも承知の上で『ファン』の声に耳を傾けて判断したのだと思います。批判を承知での判断は難しいし、勇気がいること。批判の声に苦しんだり、ファンクラブ継続が良かったのかを悩んだりしないで欲しいです。
本当に喜んでる人たちの声が本当にたくさんあります。ぜひ嵐の5人や、嵐に関係する多くの人々に届いてほしいです。
※リピート配信もありがとう!!
▍最後にちょっと宣伝
新型コロナウイルスで、この「見返り」を求めない温かい動きが活発化しました。
寄付や募金はもちろん、クラウドファンディングのリターンを求めない支援がまさに「それ」です。本当に温かい気持ちが飛び交っています。
ただ、今回の嵐のファンクラブ継続のように、支援される側がその受け口を用意してないと、その気持ちを届けることが出来ません。そうすると「ファンで居続けたい」という本当のファンが行き場を失ってしまうわけです。
そこで、支援したい側が勝手に支援できるようなサービス作っています。
「なんだその押し売りは!ありがた迷惑だ!」と思う方もいるかと思いますが、ぜひ本当のファンの声に耳を傾けてみて下さい。
そんなわけで、コッチも覗いて頂けると喜びます。