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何がそんなに生きづらい
先日、勉強会に行ってきたので振り返ってみます。
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・勉強会の主旨
多様性の学び合い、自己の見つめ直しの場/私が住む県で開催予定のプライドマーチを応援している
※プライドマーチ/プライドパレードとは(以下Wikipedia参照)
・参加者
どんな人も立ち寄れる
・今回のテーマ
SDGs(国連が定めた持続可能な17の開発目標)
世界のジェンダーについて学び合い・話し合い
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2回目の開催だったとのこと。10名くらいの参加者がおり、大学生や関連団体の人、近所の人など様々でした。春以降開催予定のプライドマーチを盛り上げることを踏まえて…って感じのノリだったのでもっと当事者がいるかと思ったのですか少なかったです。私は1回目に参加してきましたという方を頼って参加してみました。
刺さった問い
今回のタイトル「何がそんなに生きづらい」ですが、これは60才代とおぼしき異性愛者を自認している方からの問いかけでした。正確には「何がそんなに暮らしにくい」でした。セクシャルマイノリティの人は当事者として何がそんなに不便・嫌なのか。
質問でしたのでそれまでお話していた方が「パートナーの転勤」を例に出して解答されていました。単身者として扱われることで起きる不利益や福利厚生の対象外となることなどを挙げましたが、質問者の方にはあまり腑に落ちた様子もなく「雇用上の問題なら法律でなく企業と直接交渉すればよいのでは?法律にまで言及するのが理解できない」と。率直な疑問とも否定とも取れるような勢いがあり、私は怖くてその場では何も発することができませんでした。
なので、黙ってメモに書いていたことをここにまとめます…。本当はその方とも対話できたらよかっただろうに。
枠組みの役割
マイノリティであるということは既存の枠組みに当てはまらなかったり跨っていたりという状態であると言えます。そこで生まれる障壁、つまり既存の枠組みを改める必要性を議論して必要と判断されれば改定されるというのが社会の仕組みです。そのため、当事者から政治家を出すことや改憲or民法改正を目指す動きが昨今盛り上がっているように見ています。
また、枠組みで捉えることは他者を理解を簡単にする手助けにもなります。「女」で「20~30才代」であればキーワードに「結婚」「子育て」等が容易に浮かびその人を理解・把握することが容易になると言えます。一歩で枠組み=先入観ともなり得、決めつけでその人のことを理解したつもりになってしまう可能性も孕んでいます。イエスorノーで理解することは多様性を排除することにもつながり、他者からの刺激を平板化してしまったり信頼関係構築にもあまりプラスでなく、私としてはオススメできません。
私(たち)に出来ること
法律やしきたりは私たちが従うことが目的ではなく、そこに生きる人々が生きやすくなる/遠まわしにでも利益があるからこそ必要なのではないでしょうか。多くの方がマイノリティの生きやすさのために尽力し議論を重ねていることは見聞きしていますが、中心でなく周りにいる人間に出来ることは他にもあるように思います。
枠組みを改定したいという根拠が必要です。現状では当事者は身を潜め、バレないようにマジョリティに馴染もうと生きています。これでは「そんな人は現実に見かけない。自分の周りには困っているようなヤツらはいない」と言われても仕方ないのかもしれません。だからって無理にでも公言するべき!とは絶対に言うつもりはありません。私だって家族にも職場にも多くの友人にも公言していないのだから。
個がオープンに自らを語れるには、安心できる環境が必要です。今回の勉強会で言われたことで目からウロコだったとある方(Aさんとします)発言があります。
私「この田舎でパレードに参加したら絶対メディアに載る…リスキーすぎて怖い」
A「自分が当事者だなんて言わなくても『こんなのやるらしいよ~楽しそうだから行ってみようよ~』と単純に周囲を誘ってしれっと参加しちゃえばいいよ~」
言われた時、正直けっこう複雑な心境になりました。笑
ただ、こういったパレードのようなイベントはどんな人でも参加できることに良さがあります。声高でなくても『ここにいるよ』という気持ちを自分自身が否定せず、想いの違いはあれど賛同して一緒に歩いてくれる環境を素直に楽しむということが大切なのではないかと思うことができました。
一緒に歩いている人の中にいるであろうマイノリティと楽しむことを共有してくれること。誰もが幸せを感じることやチャンスに挑戦する機会を同じように求めていいのだと思えること。プライドマーチで得られるものにはそういったことがあると思います。
そしてそれが、変わっていくための根拠づくりに繋がると思うのです。
おわりに
今回の勉強会では全員が直接お話するのは初めての人で、いろいろな人がいてそれぞれに考えを持っているということを改めて実感しました。多様性はマイノリティのためだけではなく、今を生きる一人ひとりのために認め合えることが大切です。これからもたくさんの人と出会い、その出会いを楽しんで私なりの幸せを最期に感じられたらいいなと思うのでした。次回(来月)も行こうッ。
最後まで読んでくれてどうもありがとう。