巨乳キャラへの嫌悪感を表明する自由をめぐる議論:青識亜論氏の論考に寄せて
ゆっくりしていってね!
はてな匿名ブログに書かれていたこちらの記事が注目を集めているわね。
こんな風に始まっているわね。
これだけなら「日本人だけど納豆が嫌い。オエッてなる。」と同次元に属する話として済ませられるんだけど、いろいろと問題が含まれているわ。
先行研究として、観点と分析がとても面白かったのがこちらのnote記事。
随所に見受けられる奇妙な理屈がいわゆる「女性オタク村」的なものに属すると分析しているわね。個人的にはけっこう説得力を感じたのだわ。内容としてもとても的を射た批判をされていると思うわ。(ネットだから、はてな匿名ブログの筆者さんが男性なのか女性なのかは確定しないけれど、予想ゲームは趣旨ではないと思う。)
ただ、こうした批判を加えたnote記事について、エックス凍結仲間の青識亜論さんが苦言を呈しているわ。
青識亜論さんは、「デカい胸のキャラはやめてほしい」と主張するはてな匿名ブログの理屈はめちゃくちゃだと認めつつも、具体的にキャンセルに向けて動いている訳でもなく、せいぜい嫌悪感の表明にとどまるものとし、罵詈雑言を含む苛烈な攻撃に晒すのはやりすぎだと懸念を表明していらっしゃる感じね。
また、オタクが過去にまさにそうした攻撃を受けていた過去を鑑み、自分たちがある種のパワーを持ったからといって、繰り返すのはよろしくないと。
たしかに一般論としては一定の理解はできるのだけど……。
でも、いざ個別具体的な「本件」に戻り、はてな匿名ブログ記事を改めて読むと、「これを単なる嫌悪感の表明に過ぎないというのは、矮小化ではないか?」とも思っちゃうのよねぇ……。
現に、感想に過ぎないと完全に擁護できるのは冒頭3行までで、後に詳しく述べるけれど、この匿名ブログ筆者さんはそもそも「やめてほしい」と言っているのだから、内容としては、「特定の表現物およびその表現によって生きる人たちの排斥論」を唱えているわ。
「やめてほしい」とは、「他者に対する要求」に他ならないわ。すなわち、個人の感想として閉じたものではない。私たちを含む全体に関わる主張をしたものとして扱われる。
そのうえ、間違っていて破綻した論を述べているなら、その筆者さんの頭が良いとは評価できないわね。直接的な罵詈雑言を使うかはマナー問題で、青識さんが普段の主義主張から、「まあちょっと落ち着け」と言うのはわかるけれど、そう長くもない文章でよくもここまでやらかせたよなと私が思うのも事実。
というわけで、今回は罵詈雑言の使用は手控えた、冷静で穏当な「批判」を私がしておきましょう。
さて。とはいえ、4行目からすでにこれなのよね。
一体どういう論理ちゅうか、世界観よ? 「知能の退化した赤ん坊」と評したさいたまさんが既に厳しくツッコミを入れていて、青識さんもこの論のレベルの低さに関しては「かなりねじれた、奇妙な論理」と擁護しかねているけれど……。
完全にそうで、こんなの「キャラクターは作者によって外見設定を与えられる前から自我を持っていて、特定の身体的特徴を好んだり嫌がったりする」というオカルト理論が現実のものだと思い込んでないと成立しないわよね。
(※青識亜論さんへ:記事プレゼント機能でメール送付しております。エックスDMでしかやりとりしてなかったから、連絡手段がなかったのよ……。)
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