こんなひといたよ 第6話 「オロナミンミルクの女」
私の読んだマンガに登場するキャラと印象的なシーンについて書くシリーズ「こんなひといたよ」。
今回は「深夜食堂」だ。夜中だけ開店するちょっと変わった食堂に現れる人々を描いた名作だ。毎回現れる登場人物と食堂のメニューにまつわる話だが、今回取り上げるのは「オロナミンミルク」なる飲み物を注文した女性の話。
それではそのシーンを紹介する(原作のセリフを引用しながらテキストで再現)
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今晩も深夜食堂は営業中。サッと店に一人の女が入ってきた。仕事帰りと思われる女が店に入るなり言った「マスター牛乳ある?」と。
マスターが「牛乳あるよ」と冷蔵庫から牛乳パックを取り出してきた。カウンターに座った女の前に、グラスを置き牛乳をが半分くらい注いだ。すると女は「持ち込みで悪いんですけど…ちょっと失礼して」とカバンからオロナミンCを出し、シュポン!と蓋を開けた。そして牛乳が入ったコップにトクトクトクと入れた。女は、そのままグラスを持ちグビグビと飲み始めた。
マスターはその姿を見ながら何事もなかったように「どうしの?いきなりオロナミンミルクなんて」と言った。マスターはこの飲み物を知っているようだ。
するとカウンターの向こうの端に座っている男性が「僕は卵を入れてオロナミンセーキ!!昔、大村崑がコマーシャルでやってたの知らない?」と言った。マスターも「見たことないかい?メガネのおじさんがオロナミンC持っている看板」と言う。
女は「家でやると妻に嫌がられて」と言ったのに対し、ママが「飲みたくなったらいつでもおいで。オロナミンCも買っておくわ。」と声をかけていた。だからこのマスターはもてるんだぁと思いながら、私も帰ってやってみようと思った。