こんなひといたよ 第21話「人の不幸に同情できるおじさんたち」
奥田英朗の「我が家のヒミツ 手紙に乗せて」から「人の不幸に同情できるおじさんたち」を紹介する。
若林亨は父母と妹の4人家族だった。突然の母の死によって家族の状況は大きく変わった。とりわけまだ50代前半で伴侶に旅立たれた父の落胆ぶりは顕著だった。食事はできない、睡眠もとれていない…心身ともに不調をきたしている。亨と妹その父の状況を毎日心配しながら生活をしていた。亨は、共に仕事をする若い同僚たちと、中高年の上司たちでは、自分に対する接し方が随分と違うことに気づく。
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