マガジンのカバー画像

こんなひといたよ

21
私テリーがマンガで出会った人たちの物語
運営しているクリエイター

#古谷実

こんなひといたよ 第15話「人生という化け物と戦う男」

私の読んだマンガで出会った人たちの物語を紹介するシリーズ「こんなひといたよ」。 最近すっかり古谷実にはまっている。今回は「サルチネス」というマンガから…。あたまのおかしい男とお巡りさんのやりとりを紹介する。 *** 道端でお巡りさんの股間をいきなり握った男が交番へ連行された。男は、伸び放題に伸びた髪の毛に整っていないあごひげと汚らしい身なりだ。 股間を握られたお巡りさんは「お兄さん名前を聞かせてくれるかな?」と聞いた。彼まだ30歳くらいだろうか若くて誠実そうな男だ。

こんなひといたよ 第14話「人のもの盗んで夢を叶える男」

私の読んだマンガで出会った人たちの物語を紹介するシリーズ「こんなひといたよ」。 今回も、古谷実の「わにとかげぎす」から4人目。富岡が夜警している施設のグラウンドに夜侵入してきてサッカーをはじめた若者たち。富岡は、びびって黙認をしている。 *** 若者たち4人は、地べたに座り込んでスーパーで買ってきたパックの鮨を食べながらしゃべり始めた。何やら物騒な話だ。 「もっちゃん、今日やったそのアウディはさぁ…ちゃんと調べて前々から狙ってたの?」 「いや超偶然だよな」 「うん…オ

こんなひといたよ 第13話「人生のキャンパスに何も描かない男」

私の読んだマンガで出会った人たちの物語を紹介するシリーズ「こんなひといたよ」。 今回も、古谷実の「わにとかげぎす」から。「人生のキャンパスに何も描かない男」をお送りする。スーパーの夜警を辞めた富岡。新しい仕事を探していたが、見つかったのはまた夜警の仕事だった。そこで出会ったのは自分に似た男だった。 *** 斉藤は、富岡の新しい職場の先輩だ。歳は30代頭くらいの若い男だ。坊主頭で柄のないチノパンにシャツ。目に力がなく表情に乏しい。この日は、2人の顔合わせの日。一通り施設内