例のあれ
「うちのオカンがね、好きなロックバンドがあるらしいんやけど、その名前を忘れたらしくてね」
「好きなロックバンドの名前を忘れた?どーなってんねんそれ。ほな俺がね、オカンの好きなロックバンド、一緒に考えてあげるから。ちょっとどんな特徴を言ってたか、教えてみてよ」
「オカンが言うにはな、90年代中頃かけて大活躍した4人組のバンドで、ボーカルの透き通るようなハイトーンボイスが特徴らしいねんな」
「あー。スピッツやないかい。その特徴は完全にスピッツや、すぐわかったよこんなん」
「オカンが言うにはな、90年代中頃かけて大活躍した4人組のバンドで、ボーカルの透き通るようなハイトーンボイスが特徴らしいねんな」
「あー。スピッツやないかい。その特徴は完全にスピッツや、すぐわかったよこんなん」
「オカンが言うには、ボーカルの顔がデビュー当初から全然変わらんらしいねん」
「スピッツやないかい!草野マサムネより顔変わらんのは荒木飛呂彦くらいよ!あの人吸血鬼説あんねんから。スピッツで決まりや」
「それがわかれへんねんな」
「なにがわかれへんのよ」
「俺もスピッツと思てんけどな、オカンが言うには、カラオケで歌いこなす男多いらしいねん」
「ほなスピッツちゃうやないかい!スピッツほど歌いこなすのが難しいバンドはおらんよ?カラオケでのスピッツは福山雅治の対義語や!」
「絶対スピッツちゃうわー」
「オカンが言うにはな、合唱曲で使われることも多いらしい」
「スピッツやないかい!空も飛べるはずは合唱コンクールの定番よ!そんなもんスピッツで決まりや!」
「俺もスピッツと思うてんけどな、オカンが言うにはギターの人がめっちゃ地味で目立たんらしいねん」
「ほなスピッツちゃうかー、スピッツのギターほど異彩を放っている人はおらんよ?あの人あー見えて生徒会長やねんから、絶対スピッツちゃうわー」
「オカンが言うには、『スピッツではない』って」
「ほなスピッツちゃうやないかい!オカンがスピッツやないと言うてんねんから、スピッツではないやんか!それ早よ言えよ!」
「オトンが言うには、ミスチルちゃうかって」
「絶対ちゃうやろーもうええわーありがとうございましたー!」