水たまりに空を見るのは
わたしの好きなことの一つに水たまりに映った空を写真で撮ることがある。
誰かの小説に、そんな写真ばかりを撮る写真家が出てきて、それ以来わたしもそんな風に撮りたいと思った。
直接見る青空も好き。
でも、水たまりは雨が降った、ということがそのちょっと過去にあるわけで、今、そんな中に晴れた空が映るというのはなんだか、移ろいの喜びがある。
No rain, no rainbow.
にも似た、世界観。
雨が降らなければ見られない美しい世界が、わたしは好きだ。
人生もおんなじかもしれない。
たくさん流した涙のあとに見る笑顔は美しい。