がんをめぐる冒険(75)今日は痔の手術

 ずっと気になっていたいぼ痔の手術をしました。
 がんになる前からいぼ痔のせいで拭ききれず、便がパンツについてしまうことがたまにあり、「便だけに不便!」
 と言ったら、アネゴに「座布団3枚!」と返されました。
 とそんなネタはさておき、健康な今のうちにいぼ痔とさよならしたいと考えたのです。
 紹介状を書いてもらい、近所の総合病院に行き、手術日を決め、前日入院。ところが、主治医の先生は切るほどでもないのに傷をつけるのはどうだろうかという見立て。手術当日、下半身麻酔をして弛緩したところで再度判断になりました。
 主治医は非常に良心的な人で、自分の妻や子供だったらどうするか、メスを入れるのはどうかと悩んで、医者仲間にも相談したそうです。結局、医者は賛成しないとのことでした。でも私としては、もしも寝たきりになったときにお尻がかぶれるのが一番心配。病気が重くなって他の不具合も目立ってきて、がんがあるからこっちの手術はできない、ということは避けたいと思っていました。
 先ほどのアネゴは、がんのせいで股関節の手術が出来ず、今通院もけっこう大変。全て通販で、歩くことも制限されます。去年までダンスに行っていただけに本人も体の自由を奪われたことに歯がゆい思いもあります。そんなのを傍で見ているから、病気が進んだときに、時の治療ができないのが怖かった。
 それに、今は会社員だから安心だけど、会社が倒産したり、自分がクビになったり、定年がきたり「職を失ってからの手術は何かと負担が大きいので、今のうちに」という気持ちもありました。私にとっては乳がんを未然に防ぐ乳房切除よりもよっぽど必要です。
 結局、13時に下半身麻酔して手術の判断になり、
「痔のレベルとしては1とはいえない、0.5」
という判断でしたが、そのまま切除になりました。手術自体は20分程度、麻酔から都合1時間。下半身麻酔をしているので腰から下は感覚がなく、歯医者で麻酔してほっぺを噛んでもいたくないような状態ですが、説明を聞きながらふむふむという感じであっという間に終わりました。
 麻酔も7時には切れるとのことで、5時すぎには足がしびれた感じになり、時間通りに7時には感覚が戻って、自分でトイレに行きました。本当に時間通りでびっくり。手術も痛みがなく、術後も順調。むかーしドーナツ座布団で〝恐る恐るイスに座る〟オジサンたちのイメージがありましたが、そんなこともなく、普通に座れるし、退院後も問題なし。気になるものは少しずつ減らしていく、ちょっとした断捨離だと思っています。

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