がんをめぐる冒険(8)大学病院の初診で「スピード感をもって」と言われる深刻度

 かかりつけの病院から渡されたCD―ROMを取り込むのに時間がかかるのでできたら前日に渡しておいたほうがいいと後輩(もとK大病院勤務の外科医、ウチの大門未知子)に聞いたものの、間に合わなかったので、当日、朝8時前にK病院に行き、受付を済ませ、10時の予約に向けてスタンバイ。 後輩が電車で遅れていたら、順番が来てしまい、呼ばれてしまいました。 人当たりの良さはさすが、婦人科の先生。教授に状況を説明すると、後輩が来てから出直すことになりました。

 彼女を待っていたら、「カルテ開くのも時間かかるから面倒なのに、わざわざ仕切りなおしてくれるなんていい先生ですね。私だったら面倒で嫌ですよ」データベースが重いだけに、手間がかかるんですね。こういったこともわからない素人にやさしいのは頭が下がります。仕切りなおして、後輩と診察室に入り、CTなどいろいろ見て、まずはさらなる検査となるわけですが、教授のY先生は「年齢的に若いので進行が速いから、スピード感をもって進めましょう」とのこと。

 「がんにしては早すぎる」と言われ、深刻度に気づきます。

  気になるのは、足の付け根の転移がん。半分残ってるし、開いちゃってるし、それが悪さしたら広がるのかも……。手術なのか、薬なのか、早くどうにか対応していただきたい限り。

  診察室は教授のほか、横にアシスタントの若い先生がいて会話を全て打ち込み、あとでカルテ画面を見てわかったのですが,帯同者などについてもメモしていました。

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