がんをめぐる冒険(74)おひとり様アラフィフ女子は

 スタバで隣のアプリで会ったと思われる男女2人。男子が自分のストーリーを話した
「新卒でゼネコンに入って12時まで働いてたから、このまま仕事だけの人生になるのはどうかと思って20代で転職した」
と言ってました。
 いや、私の周りのアラフィフ女子は、12時どころか、36時間労働とか、毎日あたまおかしいと思えるくらい働いてました。当時、週刊誌では30代で突然死する人も多くて、長く生きられないと思っていました。いつも一人前になりたくて、ただただ走ってきた。おかげで同年代の人たちがいなくなる中、なんとかライター業まだやっている……。
 みんな感じているのは折り返し地点を越えて、物欲はそんなになくて、やりたいこととかも仕事とリンクしてるから〝自分探し〟はしていない。子供もいないし、今さら栄養を補給する必要もないって言う。私もややこっち派。
 逆に結婚して子供が大きくなった人たちは〝自分探しおばさん〟になっていて対照的です。こちらは急に離婚したり、大企業に勤めていたのに会社をやめたりして、新しいことを始めてる。
 アラフィフには
 ①仕事も家庭も両立して幸せに活きているヒト
が多いのかもしれませんが、
 ②仕事に走り続けてある意味完全燃焼しているヒト
 ③結婚すれば幸せになれると思って走り続けてそうでもなかったヒト
  という極端な人がいます。
  
 そんななか、お仕事でお世話になっている②のタイプのライターさんが、おととい、たまたま会社に来てて一緒にランチして、がんのことを話したら、泣きながら「良かったー!」って言ってくれました。
 なんとなくは聞いていたけど、直接言わないのを根掘り葉掘り聞くのもと思いながら心配していたそうで。私としてはもう乗り越えた後なので気にしていなかったのですが、②タイプの同じような境遇ゆえ、人知れず心配しててくれたそうです。
 別に死んだところで世の中は変わらないし、どう店じまいするべきかを考えるくらいだったのに、心配してくれる人がいるなんてありがたい限りです。

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