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腐ってません。たぶん。

昔で言えば「耽美」?
今風に言うと「BL」?
2つは別系統で発生したという説もあるらしいけど。

全然抵抗ないのだ。
だと、今風に言えば、私は「腐女子」になるのかな?
まあ、かなーりリアルなベッドシーンは観た事無いので
抵抗あるかどうか分かんないけど。
(だめかも知れない。上記画像のある漫画第7話中の
末尾の方、数ページ飛ばしちゃうもん。
「リアルなベッドシーン」じゃないにも関わらず。
ホントに嫌悪感から飛ばすのか、
ここ読んじゃったら「腐女子」になるから読んではならぬと
自分にストップかけて読まないのか
自分でも分からない。)
男性同士の恋愛や性愛を扱った(それがメインのテーマじゃないとしても)
作品を、嫌悪感を感じずに読んだり観たりする自分が
ずっと嫌いだった。
今も嫌いだ。
認めたくない。
認めたくもないのに、そーいうのを読んだり観たりして
嫌悪して閉じちゃうよりワクワクしたり感動したりするのは
事実だから、ホントに嫌だ。

「なにこれ気持ち悪ーい」
って思い切り顔をしかめて
「こんなの、ヘン●イ」
って短絡的に言って、
切り捨てたかった。

そうすればきっと私は
キョンキョンの唄に出てくるような
「少しダメな」カワイイ女の子で、
カワイイ女の子に騙されるもしくは
だまくらかして特定の目的を達しようとする、
女子を舐めてるズルそうな男の子に
かしづかれてたんじゃないか。
小柄で色白よ?若い頃のあたし。

私が女の子だった時代の
「フツー」の恋愛漫画といったら
これは飽くまで私の「フツーの恋愛漫画」観だけど、

顔の中に滲んじゃいそうな
泣いてるようなでかい目をした、
いっつも握った掌を口元に持って行って
友達の後ろに隠れてモジモジしてるような
内気な女の子に
スポーツ万能、学術優秀でイケメンな
クラスの人気者(しばしば生徒会長や
学級委員だったりする)が
告白してくるお話だ。

そんなことが絶望的にあり得ないことは
十分分かっていたし、ウソだと分かって
いる事を
漫画で読む気にもなれなかったのである。
なにこれ?
って思う事はあってもワクワクはしなかったし。
内気そうな女の子が
見てくれ通りの内気な被害者でもないし、
心根が醜くないわけでもないし、
意地悪しないワケでもないことは知っていたし。

勿論、「フツーの恋愛漫画」もそんなのばかり
ではなかったろうし、違うご意見をお持ちの方も
あるだろう。
飽くまで私が娘の頃「フツーの恋愛漫画」に持っていた
印象なのだ。
嘘だと分かっている事よりも、
なんにも分かんない、予測も想像もつかない事のほうが、
なんぼかマシではないか。
んでー、
男性同士の恋愛感情や性愛を扱った
漫画や小説とか回想記なんかを、罪悪感持ちながら
探して読んだりした時期もあった。
(「フツーの」男女の恋愛を描いた漫画や小説より量が少ないから
-少なかったから?-探さざるを得ないのだ。)

ヘンな話かも知れないけれど、今、
男性が、「男性に恋心を持つんです」とか
女性が女性に「反応してしまうんです」
どっちでもイケるんです(なんていう言い方あるんだろうか)
と言っても、マイノリティではあっても、
禁断とか、やってはいけない事ではない。
だけど、
「死体にしか性的興奮感じないんですよね」
とか、
「幼女を見るとゾクゾクしてきて…」
「赤ちゃんの唇を見ると吸いたくなって…」
なんていうのは、性的嗜好ではあるかも知れないけど、
絶対やっちゃいけない事で、
やっちゃったら犯罪になりますよね。

BLを愛好するって、
世間様から見れば、そんな感じに近いのかな、
なんて思ったりする。
私ってBL好きなんですよねっていうのは
「カミングアウト」になるらしいし。


中学生の頃、男女の恋愛漫画を
よく読む「フツーの」女の子から

「アナタってそういう漫画以外読まないの?」

と言われた事がある。
そういうワケじゃなかったけど、
彼女らの読む漫画は、私は読まなかった。
自分の知ってる範囲以外のことをする人を
否定する気持ちと、
男同士が恋愛する漫画への嫌悪感と
そういう漫画を読むヒトへのサベツ意識丸出しで
私を見る、
クラスメイトの女子達の軽蔑と驚きに満ちた目つきが
いまでも忘れられない。

それからは、「そういう漫画を読むこと」を
隠していたと思う。
もう40年以上もだ。
この人に言ったらマズいな、と言う人と、
この人は平気そう、っていう振り分けを
するようになった。
今でもそうだ。
だから大抵の人は私が「そういう漫画も読むこと」を
知らない。

別に手が後ろに回ることではないですよ?
でもWiki(腐女子)によると、

「2020年代現在では、東京都青少年の健全な育成に関する条例によって指定される不健全図書の大半はBL作品となっている」

のよ?
指定されると東京で販売できないしアマゾンでだって
買えないらしい。
これでこのジャンルの作品書いてる作家さんで、
職を失っている人もいるそうだ。
読むなって言ってるのよね。
(でも指定したお役人は読んだわけよね。
思わず「いいご身分だな」と言いたくなるわ)
にもかかわらず
漫画にしろ小説にしろ1ジャンル作ってるって
いうことは、
市場が結構大きいって言う事ですよね。

個人的には、繰り返すが、
そういうの読む自分が嫌いだ。
男性を、冒涜しているというか…
というのも理由の一つではある。
(全部ではない)
じゃあ、エロ本好きなオトコはどうなの?
女性を何だと思ってるの一体。
っていう話になるのだけれど、
それは何て言うか、「大多数」なんだと思う。
「大多数」っていうことは、「正常」ってことでしょ?
それがどんなに女性にとって不愉快な事でも。



「腐女子」って
女性達が自分で言い出したことだって
Wikiの「腐女子」に書いてました。
(それはそれは長い「腐女子」総論でもあるような
あたしには解読難しい所もある記事でした)
上野千鶴子さんは

相手から「腐ったような女子」といわれる前に自分からそれを表明して侮蔑を回避するという「居直りのレトリック」

だと言ってるらしい。Wikiによると。
女の子って、何か失敗した時に周囲におもねって
「あたしって、バカー」
とか言ってテヘペロしたり、
「あたし、バカだからぁー」
とか言って男性に優越感情を催させ、
可愛がってもらうとこはあるでしょ?
今は無いんだろうか。
敬遠されないように言うんだろうと思うけど。
でも

「あたし、腐女子だからぁー」

って、むしろ、「寄ってこないで」ですよね。
私、あなたの言動で傷つきたくないの、放っておいて
ってことだよね。
Wikiによると、「腐女子」になった時期は7~8割が
小中学校の頃だそう(2016年調べ)。
少女が、「私腐ってますから」って
自分で宣言するのか。

いや「腐っている」って自覚があるっていうことは
最初は普通に言ったよね?
こういうのが好きなのーって見せたり
話をしたりした時の周囲の反応に、
傷ついたよね?
んで、隠すようになるよね?
知られたら自分が傷つくだけじゃなく、
人間関係壊すかもしれないもん。
んでばれたら「腐ってます」って宣言すんのか。
だから寄ってこないでって。
これって、ずいぶん「可哀想な事」じゃ
ないんだろうか。

中島梓の『コミュニケーション不全症候群』が出た時
(1995年)、私、読めなかった。
自分がどんなにみっともない人間か、
きっと歯に衣着せぬ言葉で正確に書いてあって、
私はそれら言葉に打ちのめされるのだと思うと、
自分のことなんて、
分からなきゃならないけど、分からなくていい
って思った。
実際、中島梓が栗本薫のペンネームで書いた推理小説の
登場人物に
男性同士の性愛を扱った小説を書く作家の事をどうこう言ったり、
そういう漫画を載せた雑誌を読む女の子はキライ
みたいな事をハッキリ言わせていた。

さて。
Wiki「腐女子」によると、その、『コミュニケーション不全症候群』に
よると、
女性がBLジャンルを愛好するのは

「男女差別の中で抑圧された女性性が自傷的行為に走らせているからだ」

と書いているそうだ。

「自傷」かどうかは分からないけれど、
「腐女子」は「女性性を抑圧」されてるそうだ。

この「抑圧」にだれか注目した人はいたんだろうか。

「抑圧」しているものに目を向けずに、「抑圧」の解消、というか
ストレス解消のための暴飲暴食やブランド品の爆買いのように
少女たちが「BL」や「耽美」を消費するのを
助けたわけですよね。
需要があるからと、BLコンテンツを市場に
投入し、消費させ、市場を大きくしていったのでしょうか。
男女差別の解消に協力は、したのでしょうか。
少女達が抑圧されて逃げるように飛びついたBLは、
儲かりましたか、いえ儲かりますか?

女の子たちは自らを「腐ってる」と言って
男性同士が心身で愛し合う作品を消費する生態は、
研究者の観察材料にもされてきたわけですよね。
Wikiによると。
研究され分析され、それは研究対象を見る
きっと情け容赦ない観察目と
どれほどちがう目で見られてきたのだろうと思う。
そこには、今はそんな事言っちゃいけないのだろうけれど、
長年、「性倒錯を好むヘンタイども」っていう
蔑みもあったんじゃないか。
観察対象ではあっても、救済対象ではないというか。
消費させられ、研究され分析される対象にされ、
そんな感じなんだろうか。
でもネットの世界を見ると明るく「腐ってる」人も
いるしなあ。

あ。
取り留めなくなってしまった。
もうこの論考(じゃないよねー)止めます。
それこそ
「神にゆだねて ほっといてくれ」
である。はは。











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