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セーマンと神々
五芒星を安倍晴明が用いたので、セーマンと呼ばれます。
元々は中国道教の流れであるのですが、実は中国の呪符ではセーマンはほとんど使われません。
普通中国では、呪符において星は五芒星ではなく丸で書いています。
つまり日本版の道教とも言える陰陽道の編み出した独特のものと言えるでしょう。
セーマンは呪符として書かれるばかりではなく、指で空中に描いて使われることもあります。
例えば、修験道ではセーマンを空中に描く時、
バン・ウン・タラク・キリク・アク
と金剛界の五如来の梵字を唱えます。
その他には、
東方降三世夜叉明王、南方軍荼利夜叉明王、西方大威徳夜叉明王、北方混合夜叉明王、中央二大日大聖不動明王
と、五大明王の名号を持って行われます。
セーマンはあまり原形が崩れることなく魔除けや災害を受けにそのまま用いられました。
これは星辰進行と五行思想の両方を表現できるために、星形を離れることがなかったからでしょう。
実際、家紋としても一部の地域では使われていますしね。
中国からやってきたセーマンは、実はほとんど日本で編み出された呪符だったというのはとても意外に感じられるかもしれません。
このように1つの呪符を考えても様々な背景があります。
そのような部分にも興味のある方は是非一緒に頑張りましょう。
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