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白河上皇と鎮宅霊符
北極星は北辰と呼ばれ、天帝を意味する重要な星でした。
その影響下にある陰陽道系のお祭りには玄宮北極祭や鎮宅霊符神祭などがあります。
玄宮北極祭によって北辰を祀る儀式は多くの文献に見られます。
白河上皇が61歳の厄年にあたって用いた祭文が残っています。
そこには北辰は七曜九執の至尊として千帝万王の暦数を司るとあります。
自分があるのは最高神である北辰のおかげだと続けているのです。
白河上皇はこの時代の厄年である49歳の時には北斗の神に祈りました。
そこから60歳を過ぎて、初めて北辰を対象にした祭りを始めたわけです。
密教でも北極星を妙見菩薩として崇拝していますね。
この北辰が鎮宅霊符神というわけですがそれを祀る霊符社が各地に点在しています。
例えば、熊本の八代市にある鎮宅霊符社では72の鎮宅方術や国家安全の霊符を発行しました。
72の霊符にはそれぞれ北斗七星などを筆頭とする占星術に伴う星神の名前が冠されています。
鎮宅霊符神とはこれらの霊符を目的に応じて祈ったものです。
また、陰陽師が鎮宅霊符を祀っていたことで陰陽道における重要な神として位置づけれるようになりました。
歴史においても霊符というものがいかに重要視されていたかということがよく分かりますね。
沢山の霊符をアップロードしていますが、それらにはきちんとしたストーリーがあるということです。
そういった背景も踏まえて一緒に学んでいきたい方は是非頑張りましょう。
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