真理の音

密教においては真言（マントラ）は音として宇宙の真理を集約したものです。
本来はサンスクリット語で発音されています。
神秘的な音声や聖なる呪文がその意味や内容とは別として、音そのものに不思議な力が備わっているというわけです。
古代から災いを取り除いて幸福をもたらす力があると考えられています。

仏教でも経典を唱えたりそれを聞くことによって、様々な災難から逃れられるとされています。
翻訳されている経典でさえそれだけ力があるのですから、本来のインドのサンスクリット語の音を持つ真言であれば、さらなる効果が期待できますね。

口密はそのような目的のために行われたというわけです。
マントラは古代インドにおいて神々の徳を称える讃歌でした。
その恩寵に預かろうという呪文の役目も果たしていたのです。
漢訳の経典では神呪という訳語が当てられることがあるように、呪文そのものとしても大変な効果が期待されています。

言霊や呪文による方法も多くありますが密教で代表的なのは、まさにマントラです。
日本人からするとよく分からない呪文ではありますが、これもサンスクリット語という背景のことを踏まえれば納得いくでしょう。
実際に訳したものにも効果があることから、原文であればそれだけ凄いということです。
このように背景の部分も踏まえて学んでいきたいという方は是非一緒に頑張りましょう。

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