2種類の護摩
密教の修行においてよく知られているものに護摩があります。
サンスクリット語ではホーマというわけです。これは古代インドのバラモン教の火の儀式をルーツとしています。
火と煙が天の神々の口に達することで神々が地上に降臨して人間に幸福を与えるという教えです。
それが密教に伝わり、薪を煩悩とし、火を知恵とします。
知恵の火で煩悩を焼き尽くすわけですね。
そして、護摩には内護摩と外護摩の2種類があります。
内護摩というのは、心の中で修行者が火によって諸々の煩悩を焼き尽くすことをイメージする修行法です。
それに対し、外護摩では実際に護摩木を焚きます。
これらは、それぞれの目的によって向かう方向や焚く木が異なります。
用いる炉の形や色も、目的に応じて全て異なります。
例えば、息災法では円形で白色の炉を用いて北に向かって甘木を焼きます。
増益法では方形で黄色の炉を用いて東に向かって果木を燃やします。
降伏法では三角形の黒色の炉を用いて南に向かって古木を焚きます。
このように密教の護摩は実に色々な方法が用いられます。
このように全体像を捉えて少しずつ詳細をやっていきましょう。
自らにあったやり方が見つかることで、見えない世界の力や技術がとても上達しますから、興味のある人はぜひ一緒に頑張りましょう。
これからも良い記事を書いていきます。