サウナーになる前に、サ道(ドラマ)を見た方が良いはなし
サウナーとなり約1年。先日やっとサ道を見た。
サウナにハマる当初、「サ道は絶対に見た方がいいよ」とサウナーの方から言われていたのだが、わざわざ動画配信サービスを契約するのが面倒で見ていなかったのだ。
結論から書くと、「あーサ道見てから、サウナーになれば良かった...」と激しく後悔した。
サ道は、実際にあるサウナにて撮影されており、上野にある北欧がメインで、各話ごとに全国のサウナを舞台にドラマが展開される。
つまり、サ道を見ることにより、各サウナの事前勉強が出来、よりサウナを満喫することが出来るのだ。
また、サ道の舞台になったサウナへ行くと、聖地巡礼感覚も味わえる。つまり、サ道を見ると、一石二鳥三鳥で、サウナが楽しくなる。
各キャラクターやストーリーも面白く、純粋にゆるく楽しめるドラマある。サ道は全12話あるのだが、特に10話「天空のアジトで男泣きにととのう」が響いた。
10話の舞台は笹塚にあるマルシンスパで、その会の主人公は、原田泰造演じるナカちゃんさんではなく、荒川良々演じる村田直行。
ドラマホームページに、村田はこのように紹介されている。
職業:窓際会社員。営業課長。
家族や部下からぞんざいな扱いを受けている悲哀のサウナー。
これを読んでわかるように、笑ゥせぇるすまんに出てきそうなサラリーマンであり、多くのサラリーマンが共感出来る設定なのだ。
さらに、荒川良々と言えば坊主頭で、その風貌からキャッチーで、コミカルなイメージが強いのだが、おでこの生え際に白髪が混じっている。
この白髪が、さらに村田の寂しさというか、悲しさを目立たさせている。
会社で部下から馬鹿にされ、家庭にも居場所がなく、サウナで時間を潰す村田。
そのサウナでも、若いサラリーマンの会話が自分のことを言っているように聞こえ、一向に集中出来ない。もう中盤までは、村田を見ているのが辛くて仕方ないのだ。
その後、アウフグースを受けながら、それでも「俺が家族を養っていくんだ、強く生きていくんだ。」と涙を流しながら決心する村田。
最後には、北欧のレストランで、いつも通り1人でいると、ナカちゃんさん達に話しかけられ、一緒にサウナトークをする。とハッピーエンドで終わる。
サ道を見て、興奮したこともある。
サ道を見ることによって、点と点が線につながり、さらに新しいことを学んだのだ。伊坂幸太郎の小説を読んでて、伏線回収みたいな体験をしたということである。
錦糸町にあるニューウイングという有名なサウナ。サ道では、第2話に登場する。
ニューウイングにはサウナが2つあり、ボナサームサウナとセルフロウリュが出来るテルマーレ改、というサウナだ。
テルマーレ改内は、暗く音楽が流れている。音楽はたくさん曲が流れるわけではなく、数曲がリピートされている。
その為、何回か入ると、「あれ、この曲また流れているな」と思うのだ。
僕が初めて行った時は、DISH//のSAUNA SONGが流れていた。
初めて聞いたので、「恐らくこれが、ネットで見たことあるサウナの歌か」と理解する。その後、Tempalayのそなちねが流れた。
「これはそなちねって曲だな。これもなんかで聞いたことあるな」と思い、スローでメローな曲調に合わせて、まったりサウナを楽しんだ。
ニューウイングへ2回目に行った時も、「あ、これこの前も流れていたな」と、そなちねが流れており、ニューウイングのテルマーレ改=そなちねという、イメージが出来上がったのだ。
そして、サ道を見て驚いた。サ道のエンディングテーマ曲が、そなちねだったのだ。「あーサ道のエンディングがそなちねだから、ニューウイングで流れていたのか!納得したわ!」
これがサ道を見て、点と点が線でつながり、気持ち良くなった瞬間だ。
その後、そなちねとググった。僕は気になったものはすぐにググる。
一番上に出てきたのは、このページだ。
ソナチネとは、たけしさんの1993年の映画らしい。「あーなんとなく聞いたことあるようなー」とうっすら思い出し、「となると、そなちねはソナチネから来ているのか?」という疑問が沸く。
調べると、ソナチネというのは、クラシック音楽の形式で、ソナタは複数楽章から構成されるのに対し、ソナチネは短い楽章数のことを言うらしい。
更に調べると、そなちねは、映画のソナチネを意識して作った曲らしい。Tempalayの小原綾斗(Vo, Gt)が好きな映画らしく、MVを見ると、もろソナチネのオマージュの場面が出てきているとのこと。
(話は変わるがいつから、MV、ミュージックビデオと言うようになったのだろう。PV、プロモーションビデオと言わなくなったのはいつからなのだろうか?という疑問がいつも沸いているが、ググったことはない。)
ソナチネを観たことはないので、MVを見ても分からないのだが、しっかり見ると、なんとも面白いMVなのだ。内容が気になり、MVを解説しているサイトを見ながら、何度も見返してしまった。
気になる方は、じっくり見てもらいたい。
話はどんどんズレたが、サウナーになる方は、ぜひサ道を見てもらいたい。
サウナがより楽しくなるだけでなく、
きっと、なかちゃん(原田泰造)がよく着ている、スタンドカラーシャツを着てみたくなり、
偶然さん(三宅弘城)の「サーウナサウナサーウナ、フーフー!サーウナサウナサーウナ、ととのったー!」(バニラのリズムで)を一度真似したくなり、
イケメン蒸し男君(磯村勇斗)みたいな、イケメン男子と一緒にサウナに入りたくなるはず。
つまり、サウナ好きであれば、絶対サ道にもハマるはずだ。
僕が、次に行きたいサウナはもちろん、村田が男泣きしたサウナ、天空のアジト マルシンスパである。