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恐怖を感じたアウフグースースカイスパYOKOHAMA編ー
土日の予定が空いていたので、友人を誘いサウナへ行った。誘ったのは、高校大学と卓球をやってきた、F君とH君。F君とはサウナに行ったことはあるが、H君とは一緒に行きたいと思っていて今回が初めてだ。
F君とH君は、知り合いではなかったが、サウナ好きであれば全く問題ない。ましてや中高と卓球を頑張ってきた仲間なのだから。
3人で向かったのは、スカイスパYOKOHAMA。F君は初めて、僕は2回、H君は1回来たことがあるとのこと。
僕が初めてアウフグースを体験して感動した記念すべき超有名サウナだ。
都内の有名サウナは、土日となるとどこも大変混雑し、サウナに入るまでに並ぶサウナ渋滞が起きることもある。スカイスパも混雑を覚悟し、14時集合でスカイスパに向かった。
スカイビルのエレベーターで14階に上がり、ドアが開くとなんだか良い香りがする。これは、スカイスパではなく、隣にある、たかの友梨ビューティクリニックからだ。
受付を済ませ、早速浴室へ。身体を洗い、炭酸泉に浸かる。3人で行ったが、浴室内は会話禁止で、混雑しているので、基本はそれぞれ別行動だ。
炭酸泉に入っていると、どうやら14時のアウフグースがまだ行われており、室内に空きが見えた。通常であればもう少しお風呂に入るのだが、早速サウナへ。
アウフグースのラスト2分を体験し、その後10分しっかり入る。スカイスパのサウナは湿度が高いので、ストレスなく汗が出やすい。初心者の方でもとても入りやすいサウナだ。
しかし、初心者がスカイスパのサウナを基準として考えてしまうと、他のサウナが物足りなくなってしまうので注意が必要である。
水風呂は、バイブラ付きの15.5度で、相変わらず気持ち良い。
休憩場所は、ととのいイスか、インフィニティチェア。基本的に全て埋まっているので、空いていなかったら各々のスペースで休憩。タイミング良く空いたら、移動という流れになる。
10分間休憩して、時刻は14時37分。次の2セット目を迷ったが、時間を調整して15時のアウフグースを狙うことにした。
アウフグースに最初から入るには、14時50分にはサウナに入っていなければならないと予想する。しかし、14時50分からだと、20分以上サウナに入ることになる為、とてもじゃないが身体が持たない。
その為、大量に水を飲み、14時48分から2分間水風呂に入り、身体をしっかり冷やす。そして14時50分、サウナに入った。
アウフグースをする場合は、5分前つまり14時55分位から換気の為、ドアが開けっぱなしになる。そこでサウナ内の温度は下がる為、20分以上サウナに入っても、大丈夫と思っていたのだが、入った直後に「シュー!」とオートロウリュが始まった。スカイスパでは、毎時20分と50分にオートロウリュがあるのだ。
「しまった。オートロウリュを計算していなかった。これでは身体がもたない。」
熱々の蒸気が身体を覆う。僕は2段目に座っていたのだが、なるべく身体を温めないように、頭を下げ極端な前傾姿勢を取り、アウフグースが始まるまで待った。
14時55分頃からサウナへの出入りが収まり、サウナの窓から外を見ると、恐らく20人ほどのサウナ渋滞が発生していた。
ふと1段目のお客さんを見ると、背中に大玉の汗をかいている。「この状態でこれからアウフグースを受けるの大変じゃない?」と思ったが、人のことは気にせず、なるべく身体を温めないよう集中した。
15時となりアウフグース開始。1回目はめちゃくちゃ丁寧にサウナストーンへ、アロマ水をかけロウリュをしていたのだが、2回目から段々とロウリュが荒くなる。それに合わせて、体感温度も上がっていく。
普段は心拍数を計測しているのだが、それも忘れてアウフグースを堪能した。時計を見ると15時13分。23分もサウナに入っていたことになる。流石に疲れた。もうこれで大満足である。
休憩後、新設された15階のサウナシアターへ3人で向かう。広い岩盤浴みたいなスペースで、おじさんが気持ち良さそうに寝ていた。
その後、カップル2組が来た。「あぁ良いなー」と思っていたら、彼氏が寝そべった。膝枕まではしていないが、幸せオーラが溢れている。一緒の空間にいるのが苦しくなり、「サウナの方が良いね、もう1回入りに行こうか」と2人に言い、再度14階の浴室へ、16時のアウフグースを狙う。
僕は、先程と同じ作戦で水風呂で身体を冷やしていた。身体を冷やすことに集中しており、少し油断した。目を離した隙に、16時を狙うお客さんがサウナに入り出したのだ。急いで列に並ぶが6.7人目となる。
15時50分でこの位置なら、16時前に入れるかと思ったが、この回のお客さんは粘り強かった。15時56分、前から2人目という所からお客さんが出て来なかった。F君とH君は無事に入室している。
16時のアウフグースのスタッフさん(熱波師さんとする)は、沢山のバケツや、大きなうちわを準備していた。「恐らく色んなアウフグースをしてくれるのかな」と思っていると16時02分頃からスタート。
すると、ドアの前に別の若いスタッフさんがスッと立った。「この人は、熱波師さんのサポート役かな」と予想する。
スタートしてもなかなかサウナからお客さんが出てこない。1回目が終わったと思うと、熱波師さんが大汗をかいて出てきて、麦茶のペットボトルをグビグビ飲んで水分補給していた。
2回目のアウフグースで、お客さんがたくさん出てきた。やっと入室し、サポート役の若いスタッフさん(サポートさんとする)も入室した。
中では、音楽が流れていて、激しいロウリュが行われていた。2段目に座ると、たまたまH君の隣で、熱さに苦悶の表情を浮かべている。
まず「この音楽はロープレかなんかかな?」と気になる。F君曰く、ドラクエ3の音楽だったらしい。
2回目のアウフグース中で、途中入室の遅れを挽回する為、両手を上げて全身で熱波を浴びた。
が、1回目の熱波を受けて、すぐに両手を下げた。熱波の温度がハンパないのだ。
そこで、音楽が変わり、「皆さん、恵みの水です」みたいなことを言って、熱波師さんが、冷水に浸けたわかめの根っこみたいなものを振りまくって、水を浴びせる。
恐らくこれは、ホイミなんだろうと理解する。決してベホイミではない。水をかけられる位では、ホイミレベルしか回復しない。
ホイミ後に音楽が変わり、少し激しい曲調となった。「バトルシーン突入か?」と思っていると、熱波師さんはとんでもない量のアロマ水を、「ジュワー!ジュワー!」とサウナストーンにぶっかける。
15時の回とは、荒々しさのレベルが全く違う。この数秒後に襲ってくるであろう熱々の蒸気を想像し防御体勢を取った。
数秒後、予想通り、天井からとんでもない熱さの蒸気が襲ってきた。熱い、とにかく熱い。
ふと、右前、サウナ奥の窓側を見ると、サポートさんが、大きなベージュのタオルを両手で持ち、アウフグースを開始。
熱い、過去最高レベルで熱い。The saunaの2セット目、サウナセンターの最上段、ニューウイングで調子に乗ったセルフロウリュ位熱い。
噴き出る汗を手で、乳首と背中につけていかないと、乳首はポロッと取れ、背中は大火傷しそうだ。
最初から入っていた人は、「ひー降参だー、やめてくれー!」と言わんばかりに、どんどん退出していく。そのまま、間髪おかずに荒々しいロウリュが行われる。
サポートさんは、サウナストーブ横の狭い2段のお客さんに、激しい熱波を送り始めた。
上段にお兄さんが、下段におじさん2人。激しい熱波攻撃にお兄さんは我慢出来ず、下段に降りた。
それでもサポートさんは、熱波攻撃をやめない。何かに取り憑かれたかのように、3人に向かってタオルで熱波を送り続ける。「あっち!あっちにやって!!」とお兄さんが訴えても、熱波を送り続けた。
サポートさんの熱波攻撃に合わせて、音楽も激しくなると、いつのまにか熱波から炎が見え、熱波がメラゾーマとなり、スタッフさんはモンスターとなっていた。3人の勇者に(お客さん)回復呪文を唱えるターンすら与えず、メラゾーマを連発するモンスター。
連続メラゾーマの威力は凄まじく、直接攻撃を受けていない僕でも、防御態勢を解除することが出来なかった。
そして、3人の勇者たちを倒すと、くるっと後ろを向き、僕の右側ブロックの新たな勇者たちに、連続メラゾーマを浴びせる。もちろん、次々と勇者は倒されていく。
まだ、直接メラゾーマを食らっていないが、熱さで隣の席に移動し、必死に防御態勢を取りながら、乳首と背中に汗をぬりたくる。
モンスターのメラゾーマの恐ろしさに、僕は恐怖心でいっぱいになった。「あぁ怖い、これを次受けるのか。絶対に無理だ、俺は絶対に殺される!」と考えていると、右側ブロックの勇者たちが全滅した。
気付くと、すでに目の前に炎が見えて僕は直接メラゾーマを食らう。「うわあぁぁー!!」と本当に死を覚悟した。モンスターは連続メラゾーマ攻撃をしてくる。
ここで僕は判断をした。HPにはまだ余裕があり、何回かのメラゾーマに耐えられたが、「スタスタスタッ」と逃げるを選択した。
サウナーとなってから、恐怖の為、余力を残してサウナから出たのは初めただった…。ふと時計を見ると、サウナに入ってわずか7分であった。(前回は23分だったのが)
サウナから出ると、熱さと恐怖で、物凄い顔をした勇者たちが、次々とホイ水風呂に入り、全身の回復に努めていた。
僕も、ホイ水風呂に浸かった後、休憩で体力回復に努めるが、「まさか、恐ろしいボスは熱波師さんでなく、若いスタッフさんだったとは…」と、直前まで味わっていた恐怖から、なかなか逃れることが出来なかった。
恐怖心から、安堵感に身体が包まれるまでかなりの時間がかかったが、なんとか平常心を取り戻すことが出来た。
最後に、清めのミストサウナ&ソルトで、メラゾーマで傷んだ肌をトゥルントゥルンにさせ、ダンジョンースカイスパYOKOHAMAーは終了。
その後、3人で食堂に移動し、アモールの水(生ビール)を飲み、HP完全回復。
「次こそは、連続メラゾーマモンスターを倒そうぜ!」と一致団結した、勇者ゆうたああああのパーティ3人であった。
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