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Fusion 360 VADL 参加者向けオンライントレーニング~切削加工プログラムを作ってみよう!CAM基礎編
どうも、テルえもんです。
今回、学生たちがオンラインでつながり、チームで 3DCADであるFusion 360 を学び競い合うVADL(Virtual Academic Design League)参加者向けのオンライントレーニングの講師を務めることになりました。
昨年のトレーニング内容等については、こちら!
第7回目の11月24日(木)は、18:30~20:30までの2時間で、Fusion360の製造CAMについて行いました。
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CAM(Computer Aided Manufacturing)は、CNC工作機械を動かすための、加工プログラム作成するものです。このプログラムを「NCプログラム」「NCデータ」と呼んでいます。
NCとは、Numerical Control(数値制御)の略で、NCデータの中には制御するコードがかかれており、指令するコードの頭文字にGが付くため、「Gコード」と呼ばれたりもします。
CNCとは、Computer Numerical Control(コンピュータ数値制御)の略で、工具の移動量や移動速度を数値制御することを言います。CNC工作機械は、入力された指令に基づいて、X軸、Y軸、Z軸の各軸がモーターで制御されて動作するため、プログラムを入れると後は自動で 加工を行います。現在は、CNC=NCとなっています。
Fusion 360では、工具(刃物)の動きや切削状態のシミュレーションを行えるため、加工の工程を検討しながら作業が行えます。
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Fusion360では、マシンシミュレーションができるので、それも紹介♪
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セットアップからツールパスの大まかな設定、よく使用する機能を説明しました。ツールパスとは、切削工具の経路のことです。CL(Cutter Location カッターロケーション)データとも呼ばれます。
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Fusion 360では、様々なツールパスを作成することができます。ツールパスの種類は、大きく 「2D」、「3D」、「ドリル」「複合軸」に分かれます。穴あけ加工を行うときは「ドリル」を、曲面加工は「3D」、曲面以外の形状は「2D」を使用します。さらに4軸、5軸加工の場合には「複合軸」を使用します。
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ツールパス作成では、「工具」、「図形」、「高さ」、「パス」、「リンク」の各条件データを入力します。ツールパスの種類により、それぞれの項目は若干異なりますが、共通部分もいくつかあります。
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加工の順序と工具についても説明をしました。
加工の順序としては、全体的に材料を削り取る「荒取り」から、「再荒取り」、「中仕上げ」といった形で徐々に完成形に近づけ、最終的な「仕上げ」で仕上げていきます。
「荒取り(粗取り)」では、できるだけ多くの材料を除去したいため、なるべく太い工具を使って削ります。ただし、大きすぎる工具を使用すると、細かいところに工具が入らないため、「再荒取り」として少し小さい工具でなるべく最終製品に近い形で削っていく必要があります。材質などにもよりますが、一般的には0.2mm~0.5mm程度残して削ります。この残し量を「取り残し量」や「仕上げ代」と呼び、側面取り残し量と底面取り残し量を別々に設定できます。Fusion 360では、「仕上げ代」と呼びます。
また、最終的な仕上げでは、細かい部分にも工具が入る必要があるため、細いボールエンドミルなどの工具で加工します。細い工具を使うということは、負荷がかかるとすぐ折れてしまうことになりますので、1mm以下の工具を使うような場合は、なるべく取り残しを均一にしておく必要があります。そのため、最終仕上げの前に「中仕上げ」という形で材料をならしておくこともあります。
CAMにご興味のある人は、テルえもんのYouTube動画も参考にしてみてください!!
来月は、いよいよ最終回となります!
気合いを入れて準備して頑張ります!!
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