【日本13位】”鉢巻守る”グラ―ドン+パルキアヌケニン 後編【全国出場】

戦績

INC February 
TNそら 30勝5敗 最終レート1833
全体順位14位 日本順位13位

1日目 不参加
2日目 22勝4敗 1500→1743
〇〇〇〇〇〇×〇〇〇〇〇×〇〇×〇〇〇〇×〇〇〇〇〇
3日目 8勝1敗 1743→1833
×〇〇〇〇〇〇〇〇

対戦履歴も公開しています。
https://3ds.pokemon-gl.com/user/V-584-8970-M/competitions


使用構築

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グラードン@拘り鉢巻
断崖の剣 / 地震 / 岩雪崩 / 守る
実数値:201-221-160-*-110-118
努力値:意地っ張り H204,A244,S60

パルキア@ミズZ
ハイドロポンプ / 火炎放射 / 10万ボルト / 守る
実数値:175-*-120-193-140-167
努力値:臆病 H76,C180,S252

カプ・コケコ@王者の印
放電 / ボルトチェンジ / 挑発 / 守る
実数値:149-*-106-145-112-180
努力値:臆病 H28,B4,C236,D132,S108

ランドロス@拘りスカーフ
大地の力 / 岩雪崩 / 叩き落とす / 草結び
実数値:167-187-99-146-114-134
努力値:寂しがり H20,A36,C164,D108,S180
(寂しがりはA上昇B下降)

ウルガモス@ホノオZ
オーバーヒート / 追い風 / 吹き飛ばし / 守る
実数値:161-*-85-187-125-167
努力値:臆病 H4,C252,S252

ヌケニン@気合の襷
シャドークロー / 影撃ち / めざめるパワー炎 / 守る
実数値:1-142-*-90-*-61
努力値:おっとり A252,C252,S4
(おっとりはC上昇D下降)


はじめに

この記事は前偏と後編に分かれており、前編ではパーティと採用理由・構築経緯について、この後編では前半をまとめた個別解説と基本選出についての内容となっています。

それぞれ10000文字近い文量ですが、添削をしてもらったり画像を駆使したりと自分の考えをよりわかりやすく述べることに努めたので、ぜひ最後まで目を通していただけたら嬉しいです。


個別解説


グラードン@拘り鉢巻
断崖の剣 / 地震 / 岩雪崩 / 守る
実数値:201-221-160-*-110-118
努力値:意地っ張り H204,A244,S60

構築の要となるポケモン。選出率は100%です。

ムーンルールでは地面技の一貫性が高く特殊環境であるため、「拘り鉢巻」持ちA実数値221から放たれる「断崖の剣」はとても破壊力がありました。どのくらいの火力かというと、意地っ張りミミッキュが相手のポケモン2匹に「ぽかぽかフレンドタイム」を打つことと等しい火力です。ゆえに雑に打っていても相手のパーティが壊滅するため、このポケモンが何回「断崖の剣」を打てる試合にするかが立ち回る上でのひとつの重要な考え方でした。具体的には、カイオーガの「潮吹き」を受けるために繰り出すということは少なく、カプ・コケコを切りつつグラードンを安全に繰り出すなどと、グラードンをエースとして考える扱い方になります。

グラゼルネはゼルネアスがエース、グラードンがゼルネアスのサポート(試合によっては「剣の舞」を積んでエースに成り代わりますが)といった扱い方を基本的にはするため、ここが「混乱実(ピンチベリー)」慎重グラードンと「拘り鉢巻」意地っ張りグラードンの大きな違いとなっています。


持ち物について

-「拘り鉢巻」
相手に圧力を与えるため、及びガオガエンを一撃で倒すために採用。技を固定されるデメリットも交代先として優秀なパルキアとヌケニンがいるため気になることはありませんでした。


技について

-「断崖の剣」

メインウェポン。基本的にはこの技しか使いません。

命中率が85であることが難点ですが、「断崖の剣」を2回連続で当てないといけない(72%)ところを「拘り鉢巻」の火力アップによって1回当てるだけ済むというケースが多く、かつ、サイクルを繰り返して試行回数を稼ぎやすいパーティであるため、この技を外したことだけが敗因となった試合はありませんでした。
・「拘り鉢巻」や「剣の舞」を採用し、任意のポケモンを倒すために「断崖の剣」を当てないとならない回数を減らす。
・グラードンが何回も「断崖の剣」を打てる盤面を作る。
この2点を意識することがこの技を使う上で重要なことだと考えています。

-「地震」
試合の終盤に「断崖の剣」を選ばなくて済むように採用。最終局面でヌケニンとグラードンが並ぶことが多く、相手の「断崖の剣」を避ける勝ち筋をなくすことができる優秀な技でした。

-「岩雪崩」
主にホウオウやファイアローを倒すために採用。選択する機会は少ないですが、カプ・コケコの「放電」によって「麻痺」になったポケモンに打つのが非常に強力でした。

-「守る」
ルナテテフの「ムーンライトブラスター」をいなすために採用(前編 構築経緯参照)。また、持ち物を叩き落とされて「拘り鉢巻」持ちであったことを見せた直後に「守る」を選択するとアドバンテージを得られることが多いです。


採用しなかった技について

×「地団駄」
命中100、「ワイドガード」で防がれないといった要素は優秀でしたが、威力が低いためこの技で拘りたくなく、「ワイドガード」は「挑発」で対策する方針にしたため採用を見送りました。

×「炎のパンチ」「雷パンチ」
この技で拘るなら地面技や「岩雪崩」で拘った方が強いと判断しました。

×「アイアンテール」
「威嚇」を入れられてしまうとゼルネアスが倒せないため不採用。


配分について

-実数値:201-221-160-*-110-118
-努力値:意地っ張り H204,A244,S60

A:A1段階下降ダブルダメージ込み「断崖の剣」で201-101(H244,B4)ガオガエンを確定1発
S:多くの慎重グラードンやディアルガを抜けるS

ガオガエンを一撃で倒すことが重要であるため、そのラインまで攻撃に努力値を割きました。そして、C特化カイオーガの晴れ下「潮吹き」を乱数1つ切りで耐えるグラードンは努力値が60しか余らないため、そのグラードンを抜けるようにSに68振り、残りは総合耐久が高くなるようHに振りました。

より特殊耐久を上げるために残りをDに振ることも考えましたが、こちらのグラードンで相手のグラードンを倒したいケースも起こりうると判断したため変更はしませんでした。



パルキア@ミズZ
ハイドロポンプ / 火炎放射 / 10万ボルト / 守る
実数値:175-*-120-193-140-167
努力値:臆病 H76,C180,S252

対カイオーガ性能がすさまじいポケモン。耐性が非常に優秀であり、耐性を活かして「潮吹き」を受けつつ「10万ボルト」でカイオーガを削っていきます。技に関してもエレキフィールド状態や晴れ状態にすることでそれぞれ「10万ボルト」、「火炎放射」の火力を底上げし、カイオーガやカイオーガの取り巻きを大きく削ることができます。

カイオーガ入りのパーティに対する性能は申し分ないのですが、伝説のポケモンにしては耐久値が物足りないと感じることもしばしば。高速Z持ちや「拘りスカーフ」持ちカプ・テテフには簡単に倒されてしまうため注意が必要でした。

従ってカイオーガ入りにはほぼ選出、それ以外は活躍できると判断したときのみ選出しました。


持ち物について

-「ミズZ」
ガオガエンを早期に処理したいときやゼルネアスに致命傷を与えたいときのために採用。それ以外にもグラードンに強いランドロスやホウオウなどにも打つケースも多々ありました。ハイドロポンプとは違い外れないため抜群であれば確実に倒すことができるのは非常に強力でした。


技について

-「ハイドロポンプ」
ミズZを打つために採用。命中率が低いため極力打ちたくない技ですが、ランドロス+ホウオウなど水弱点に並ぶ相手には素の状態で打たなければならない局面も発生しました。

-「火炎放射」
ナットレイやモロバレルを倒すために採用。この技はあまり考慮されておらず、グラードンを繰り出して天候を変えながらパルキアの前で行動してくる草タイプを倒すケースが多々ありました。

-「10万ボルト」
カイオーガやトルネロスを削るために採用。この技を選ぶことが最も多かったです。基本的にカプ・コケコを先発で選出してエレキフィールド状態で試合が進むため、ほぼメインウェポンとして扱っていました。

-「守る」
ウルガモスを選出しない場合、S操作技が存在しなくなるため相手の「追い風」や「トリックルーム」のターンを稼ぐために採用。高速アタッカーのZ技を「守る」でいなさないとならない局面も発生します。


採用しなかった技について

×「亜空切断」
草タイプに打つなら「火炎放射」の方が勝っており、レシラムやパルキアには当たらないだろうと判断。結果的にINCではパルキアには当たらなかったのですが、3日目の終盤に一定数パルキアがいたようなので再考する必要がありそうです。

×「トリックルーム」
トリックルーム状態で戦う構築ではなく、相手の「トリックルーム」に合わせて「トリックルーム」を打つなら「守る」でターンを稼いだ方がよいと判断したため採用を見送りました。しかしこの技があればまた違ったプレイングができるため試してみる価値はあるかもしれません。


配分について

-実数値:175-*-120-193-140-167
-努力値:臆病 H76,C180,S252

C:耐久無振りゼルネアスを「スーパーアクアトルネード」とヌケニンの「影打ち」を合わせて確定で倒せるライン
D:カイオーガの「潮吹き」2回とトルネロスの「暴風」1回を高乱数で耐えるライン
S:最速

ゼルネオーガを意識した配分。ゼルネアスを意識して最速にしなければならず、残りを全てCに回してしまうと耐久値が心許ないため、少しだけHに割きました。



カプ・コケコ@王者の印
放電 / ボルトチェンジ / 挑発 / 守る
実数値:149-*-106-145-112-180
努力値:臆病 H28,B4,C236,D132,S108

「放電」という技が非常に強力なポケモン。先制で「放電」を打つと、51%の確率で少なくとも相手のポケモン1匹を「麻痺」にさせることができ、さらに31%の確率で怯みもしくは痺れで動けなくさせることができます。また、任意のポケモン1匹が動けなくなる確率は17%となります。

ただし、この追加効果を序盤から狙っていくプレイングは絶対にしないことを意識しました。「追い風」を打たれても放電で「麻痺」にするから関係ない、などの考えは禁物です。なぜなら「王者の印」+「放電」の強みは、拮抗するはずの試合が「怯み」や「麻痺」が出てしまったことでワンサイドゲームになることであり、決して思考停止な運勝ちができることではないからです。それは確率の面からでも明らかであり、そのためにパーティスペックを高くして多くのパーティと戦えるよう構築しました。したがって、「挑発」で相手の動きを止めたり、「ボルトチェンジ」で盤面調整をしたりすべきなのではないかと常に考え行動していました。

そして、リスクがないならば積極的に「放電」を選びます。「断崖の剣」と同時に選ぶことが理想であり、ノーリスクでそれができた試合は全て勝つことができました。


持ち物について

-「王者の印」
「放電」と相性が良いアイテム。「放電」で少なくとも相手のポケモン1匹が動けなくなる確率を14%から31%まで引き上げます。また、「ボルトチェンジ」でカイオーガを怯ませ無償でグラードンを着地させた試合が一度だけありました。「王者の印」でもそれ以外の持ち物でも「ボルトチェンジ」という技は多用されるため、目安として10回に1回これが起きると考えると悪くはない持ち物ではないでしょうか。


技について

-「放電」
メインウェポン。追加効果も強力ですが、電気の全体技もムーンルールの環境に刺さっています。削れたカイオーガを倒しつつ、隣のポケモンにもある程度のダメージを負わせられるのは「雷」や「10万ボルト」、「エレキネット」にはない魅力です。

また、味方を巻き込むデメリットがありますが、基本的にカプ・コケコを選出するときはグラードンとヌケニンが同時選出されており、試合によってはランドロスまで選出されているため、デメリットをデメリットと感じることは全くありませんでした。

このパーティのグラードンの「断崖の剣」ほど雑に打ってよい技ではないですが、ノーリスクで打てるチャンスがあれば積極的に打っていく技でした。

-「ボルトチェンジ」
盤面調整をするために採用。有利盤面を常に作っていくことを目指すこのパーティで相手の交代を見てから交代できるところが強力です。

また、ルナアーラに対して「ボルトチェンジ」で少し削りを入れておくと、ヌケニンの「シャドークロー」の圏内に入れることができます。

-「挑発」
ゼルネアスや「追い風」「トリックルーム」を使ってくるポケモンに打つために採用。他にも「ワイドガード」を使うポケモンに打つことでグラードンの「断崖の剣」を通します。

-「守る」
パルキア同様、「トリックルーム」や「追い風」のターンを稼ぐために採用。


採用しなかった技について

×「10万ボルト」「雷」
「放電」と「ボルトチェンジ」を採用しており、これ以上電気技を入れても勝率は上がらないと判断したため採用を見送りました。

×「マジカルシャイン」
対ジャラランガなどで便利ですが、それ以外には火力が足りず、全体技は「放電」があるため不採用。

×「フリーフォール」
モロバレルや交代から出てくるガオガエンを持ち上げたいと感じる局面は何回かありました。しかし、打ちたいポケモンに交代されてしまうリスクがリターンに見合っていないと感じており、「ボルトチェンジ」や「挑発」、「守る」以上のポテンシャルを感じられないため見送り。


配分について

-実数値:149-*-106-145-112-180
-努力値:臆病 H28,B4,C236,D132,S108

D:C特化ゼルネアスのムーンフォース耐え(93.6%)かつ、ヌケニンの「影打ち」(最低ダメージ33)を2回受けたカイオーガの耐久無振りC特化カイオーガの威力93「潮吹き」耐え(93.6%)
S:最速トルネロス抜き

ゼルネアスの前で「挑発」を選択するため「ムーンフォース」耐えは必須であり、そのうえでできる限りCに割きたかったため、Sを最低ラインまで削りました。エンニュートやジャローダが少し重くなりますが、それらのポケモンには当たらないだろうと割り切りました。



ランドロス@拘りスカーフ
大地の力 / 岩雪崩 / 叩き落とす / 草結び
実数値:167-187-99-146-114-134
努力値:寂しがり H20,A36,C164,D108,S180
(寂しがりはA上昇B下降)

両刀ランドロス。採用理由が対グラゼルネであるため、それをかなり意識した技構成・配分になっています。しかし選出する相手はグラゼルネだけではなく、ホウオウ入りやミミッキュ入りなどにも「威嚇」を入れるために選出をしていました。

「拘りスカーフ」の補正が掛かった素早さから繰り出される「岩雪崩」は非常に強力であり、カプ・コケコの「放電」と合わせると、66%の確率で少なくとも相手のポケモン1匹を行動不能にすることができます。また、同条件で任意のポケモン1匹が動けない確率は42%となります。


持ち物について

-「拘りスカーフ」
ゼルネアスやウルガモスに対して先制しなければならないため「拘りスカーフ」を採用。「岩雪崩」との相性も抜群です。


技について

-「大地の力」
メインウェポンであり、主にグラゼルネのガオガエンを削るために選びます。また、「地震」とは違い、「ワイドガード」に防がれなかったり、「威嚇」を受けていてもカプ・コケコを縛れたりするところが優秀です。

-「岩雪崩」
ウルガモスを削るために採用。また、「拘りスカーフ」によりS実数値が実質201になるためウルガモスの隣のポケモンに怯みを狙っていくこともできます。他にも、シングル勢のミミッキュの「化けの皮」を剥ぎたいときや、ゼルネアス+「怒りの粉」「この指とまれ」持ちを並べられ、ゼルネアスを削らないとならないときにも選択しました。

「放電」同様、怯んだらラッキー、怯まなくてもまだ接戦というときに選択するのが最も強い使い方です。

-「叩き落とす」
ゼルネアスの「パワフルハーブ」やフシギバナの「命の珠」を叩き落とすために採用。試合によっては自身のグラードンの「拘り鉢巻」を叩き落とす選択肢があることも頭に入れておく必要があります。

-「草結び」
グラードンを削るために採用。グラードンにランドロスを後投げしても「威嚇」を入れられるだけで大きなダメージを与えられないという問題を解決してくれました。また、パーティにこの技しか草技がないためトリトドンとマッチングした際に重宝します。


採用しなかった技について

×「蜻蛉帰り」
「草結び」とどちらの方が優先されるか悩んだ結果、採用を見送りました。グラゼルネや突然のトリトドンに対しては「草結び」が勝っていたのですが、想定していなかったホウオウ入りの構築に「蜻蛉帰り」を打ちたい場面が多く、再考の余地があると思います。

×「地震」
「大地の力」とどちらを採用するか悩んだ結果、カプ・コケコを巻き込んでしまうため採用を見送りました。また、「威嚇」を入れられてしまうと相手のカプ・コケコを縛れなくなる点も気になりました。


配分について

-実数値:167-187-99-146-114-134
-努力値:寂しがり H20,A36,C164,D108,S180

(寂しがりはA上昇B下降)

A:お得に感じる11n
C:「大地の力」で202-156(慎重H252,D252)ガオガエンを高乱数2発(91.7%)
D:C183(C252)ゼルネアスのマジカルシャイン高乱数2耐え(96.9%)
S:「拘りスカーフ」込みで最速カプ・コケコ抜き

AもCも必要であり物理耐久は威嚇で補えると判断したため寂しがりでの採用。基本的に「突撃チョッキ」以外のHPが黄色ゲージのガオガエンを「大地の力」で倒すことができたり、削られていなかったらC+2臆病ゼルネアスの「マジカルシャイン」でこちらのポケモン2匹を同時処理されなくなったりと、グラゼルネに対して立ち回りやすくなる調整をしつつ、最低限のAとSを確保することができました。自慢の配分です。



ウルガモス@ホノオZ
技構成:オーバーヒート / 追い風 / 吹き飛ばし / 守る
実数値:161-*-85-187-125-167
努力値:臆病H4C252S252

ランドロス同様、グラゼルネの対策として採用したポケモン。しかし、晴れ下の「ダイナミックフルフレイム」は等倍であればほとんどのポケモンを倒すことができるため、グラゼルネ以外であっても炎技が受かっていない構築には積極的に選出していました。

S操作や「吹き飛ばし」などのサポートができる以外に、自身がエースとなることもできる器用なポケモンでした。


持ち物について

-「ホノオZ」
グラードンやゼルネアス、イベルタルを晴れ下で一撃で倒すために採用。


技について

-「オーバーヒート」
ウルガモスの覚える技の中で「ダイナミックフルフレイム」の威力が最も高くなるため採用。「熱風」や「火炎放射」では慎重グラードンを倒せる確率が大きく変わります。しかし、ウルガモスの前で行動するグラードンなどほぼいない上に、炎弱点のポケモンを倒す際に、「ダイナミックフルフレイム」を切るかC2段階下降させるか選ばなければならず、そこに扱いづらさを感じました。

-「追い風」
相手のウルガモスの「追い風」に切りかえしたり、ルナゼルネに上から「断崖の剣」を打っていける試合にするために必要な技。何かと便利です。

-「吹き飛ばし」
「ジオコントロール」を積んだゼルネアスを強制的に交換させるために採用。「トリックルーム」を打たせてはならないときにも選択します。

-「守る」
守らないとならない局面が多々発生するため採用。


採用しなかった技について

×「怒りの粉」
ウルガモスを切って他のポケモンを立てる構築ではないため不採用。むしろ、ウルガモスがS操作をしたり、「ダイナミックフルフレイム」を打って相手のポケモンを倒したりなどの仕事をする必要があるためミスマッチです。

×「熱風」「火炎放射」「大文字」
「オーバーヒート」でなければ慎重グラードンを倒せないため採用を見送り。しかし想像以上に「オーバーヒート」の有用性が気になったため、再考する必要があるります。


配分について

-実数値:161-*-85-187-125-167
-努力値:臆病H4C252S252

C:207-156(慎重H252,D252)グラードンをオーバーヒートで高乱数1発(75%)
S:最速

ゼルネアスやイベルタルの上を取るために最速、グラードンを意識してC252でしたが、「熱風」や「火炎放射」を採用し、CからHに振り分ける配分にしてもよかったな、と感じています。



ヌケニン@気合の襷
シャドークロー / 影撃ち / めざめるパワー炎 / 守る
実数値:1-142-*-90-*-61
努力値:おっとりA252C252S4
(おっとりはC上昇D下降)


ゼルネアスやカイオーガを初めとして、多くのポケモンを詰めることができるポケモン。ゼルネアスの「マジカルシャイン」やカイオーガの「潮吹き」をノーダメージで受けることができ、グラードンの交代先としてとても優秀でした。

このポケモンを扱うにあたって、
・ヌケニンを倒せるポケモンをすべて倒して勝つプラン
・ヌケニンを相手に倒させてその隙に致命傷を与えて勝つプラン
のどちらのプランで勝つか常に考えて立ち回る必要がありました。

それを誤ってしまうと、ヌケニンを残しているときにガオガエンを温存されてしまったり、ヌケニンを切ったことでカイオーガにスイープされてしまったりと、ヌケニンの強みを活かすことができなくなります。

しかし、それさえ意識できていれば、詰め性能の高さ以外にも相手の選出ミスやプレイングミスを引き起こさせやすいポケモンであるため非常に強力なポケモンでした。

また、相手の「悪あがき」はダメージを受けるため「潮吹き」で拘るスカーフカイオーガには注意が必要です。


持ち物について

-「気合の襷」
このアイテムのおかげで相手は2回ヌケニンの弱点を突かなければなりません。カイオーガとグラードンが環境の中心におり、砂嵐や霰で倒されることもほとんどないため「防塵ゴーグル」は見送りました。


技について

-「シャドークロー」
メインウェポンであり、主にルナアーラを倒すために採用。

-「影打ち」
体力が残り少ない相手を倒すために採用。先制技というのは無難に強いです。ヌケニンがいつ倒されるかはわかりやすいため、倒されるターンにこの技を打ってから退場します。

-「めざめるパワー炎」
カミツルギを倒すために採用。この技があるから何とかゼルネオーガと渡り合うことが可能になります。また、相手の構築にナットレイがいるパーティに対しては、それを「シャドークロー」や「影打ち」で触ってしまうと「鉄の棘」で倒れてしまうため、それが盤面にいてもいなくてもこの技を連打することになります。

-「守る」
延命したり縛りを解除したりとこの技を抜くことはできません。一回目の「守る」はそこまで読まれることはないのですが、「気合の襷」を一度発動させたあとだととても読まれやすいです。


採用しなかった技について

×「サイドチェンジ」
決まれば強いですが「めざめるパワー炎」を採用したかったため採用を見送りました。INCでは多くのプレイヤーがこの技を読んできたので入れなくてよかったと感じています。

×「シザークロス」
ガオガエンを削れるのは優秀であり「シャドークロー」との選択になりますが、ルナアーラが構築単位で重いので見送り。ゼルネアスに半減されるのも採用を見送った理由のひとつです。


配分について

-実数値:1-142-*-90-*-61
-努力値:おっとりA252C252S4

(おっとりはC上昇D下降)

A:「影打ち」が135-151(H4,B0)カミツルギに16.2%~20.0%
C:「めざめるパワー炎」が135-83(H4,D252)カミツルギに77.0%~91.8%

おっとりの理由は、Cに補正を掛けることでカミツルギに入る「めざめるパワー炎」のダメージが大幅に変わるからです。

攻撃に補正を掛けて「影打ち」のダメージを1.1倍にしてもその変化は微々たるものであり、135-151-83(H4,B0,D252)カミツルギを「影打ち」と「めざめるパワー炎」で倒すためには両方で最高乱数を引かなければなりません。

しかし特攻に補正を掛けることで「めざめるパワー炎」をカミツルギに打ったときのみダメージ量が大幅に変化します。結果「影打ち」と「めざめるパワー炎」を重ねると58.9%の確率で倒すことができます。

基本的にはカミツルギはヌケニンを放置してグラードンやパルキアを倒しに来ますが、もしもカミツルギ+カイオーガvsヌケニンなどの局面になったときに、6割で勝つことができるC補正の方が優秀であると判断したためおっとりで採用しました。


余談ですが、A補正の寂しがりで育成した後にこのことに気づき再び育成し直しました。一般的にHASさえVあればでよいポケモンを2匹もLv100まで育て、王冠4つ使ったうえで結果を残せなかった…なんてことにならずによかったです。




基本選出

vsグラゼルネ 相性:普通
先発:ウルガモス ランドロス 
後発:グラードン ヌケニン

ゼルネアス+ガオガエンと繰り出されることが多いです。その場合は、「叩き落とす」「吹き飛ばし」をゼルネアスに集中して「ジオコントロール」を防ぎます。


vsディアオーガ 相性:有利
先発:カプ・コケコ グラードン 
後発:パルキア ヌケニン

ディアルガ+ガオガエンと繰り出されることが多いです。「挑発」をディアルガに打ちつつ、「断崖の剣」を選びましょう。まれに素早さの低いカイオーガ+ディアルガから入られますが、そのときは「放電」+「断崖の剣」のチャンスです。


vsネクロオーガ 相性:やや有利
先発:カプ・コケコ グラードン 
後発:パルキア ヌケニン

基本的にはディアオーガと同じです。ただネクロズマがヌケニンを倒せることに注意しなければなりません。


vsルナゼルネドー 相性:普通
先発:ウルガモス カプ・コケコ 
後発:グラードン ヌケニン

基本的にはゼルネアス+ドーブルが繰り出されます。「この指とまれ」を打たれないと信じてゼルネアスに「吹き飛ばし」と「挑発」を選んでいました。「挑発」「ダイナミックフルフレイム」を集中してもよいと思います。


vsルナオーガ 相性:やや有利
先発:カプ・コケコ グラードン 
後発:パルキア ヌケニン  

ルナアーラ+カプ・テテフできたらカプ・コケコはルナアーラにボルトチェンジ、グラードンは「ムーンライトブラスター」を受けるために「守る」を選択。

ガオガエン+ルナアーラであれば「トリックルーム」を打たれる可能性が高いので、「挑発」をルナアーラに打ちつつ「断崖の剣」を選択します。モロバレル+ルナアーラはモロバレルの「脱出ボタン」を読んで「放電」+「断崖の剣」を選択し、モロバレルが脱出したあとに繰り出されるポケモンにもダメージを与えられるよう動きました。

相性に関しては「追い風」ルナアーラであれば普通、「トリックルーム」ルナアーラであれば有利といった感じです。


vsゼルネオーガ 相性:やや不利
先発:カプ・コケコ パルキア
後発:グラードン ヌケニン

トルネロス+カイオーガの場合は「放電」を選択しつつパルキアをグラードンに交代。

ゼルネアス+ガオガエンの場合は「挑発」と「スーパーアクアトルネード」をゼルネアスに集中。

カミツルギとカイオーガを選出されているとヌケニンでカミツルギを倒せるので勝てるのですが、カミツルギのところに「イカサマ」持ちモロバレルを選出されたり、カイオーガがそもそも選出されないなどのことがあったりするとほぼ絶対に勝てません。そのようなプレイヤーにはウルガモスを投げるしか対応手段がありません。


終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました!
長かったと思います…

INCを突破するにあたって、運の良さはあったかもしれませんが、どれだけのことを事前に考えてこの構築を使っていたか説明したく、このような長い記事を書かせていただきました。怯みや麻痺でワンサイドゲームになった試合も多々ありましたが、ただ「放電」や「岩雪崩」を打って予選を突破したのではないということが伝わったら嬉しいです。

しかしまだプレイングが未熟であるのは明らかであり、全国大会、世界大会で優勝するためにも日々練習を積み重ねていく必要があると感じています。多忙な時期ですが、それでも夢に向かって精いっぱい頑張っていきたいです。


最後に、グラパルヌケニンは行けると後押ししてくれ、本質情報を提示してくれたスボミーさん、いつも考察の相手となってくれるチームメイト、11月のグラパルヌケニンで結果を残したアカバさん、そしていつもたくさんの声援を送ってくださる皆さんがいてくれたからこそ今年も全国大会出場を決めることができました。本当にありがとうございました!



てるるん


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