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#読書記録1 今夜、死にたいきみは、明日を歌う
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こんにちは、てるです。今回は此見 えこさんの「今夜、死にたいきみは、明日を歌う」を読んだ感想を書きたいと思います。
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此見 えこさんは本当に大好きな作家さんなので、発売が決まった時点で凄く楽しみにしていました。
最初に一言、最高でした。
正直、これだけ言えたら良いのですが、流石に内容がなさすぎるので、もう少し書きます。
まずあらすじを紹介します。
家にも学校にも居場所がなく生きることをしんどいと感じている主人公のあかり。あるクラスメイトの一言で「どうしてもやりたいこと」が見つかり、存在を認められたと思ったが…。
ここからは感想です。
読み始めてすぐに主人公であるあかりが歌うことを「生きるよすが」としているようになっていた、とありました。今私は毎日「生きるよすが」という曲を聞いています。それもあって私自身生きるよすがという言葉が好きです。
みなさんがそう感じているかはわからないですが、本を読んでいるときに自分の好きな言葉が出てくると喜んだりしてます。皆さんはそういうのありますか?
読んでいて終始登場人物の感情に感情移入していました。この本は一章ごとに一人の登場人物にフォーカスされる形で話が進んでいました。人物一人一人の設定が細かく、つい同情してしまうようなキャラだったり、上手く気持ちは伝えられていないけれど芯がある子だったり…、読んでいて魅力的な登場人物ばかりでした。
一人あたりの登場している尺自体はそこまで長いわけでもないのに登場人物の魅力が伝わってきて、改めてえこさんの凄さを感じました。
生きていく上で、辛い事ばかりでも一つだけでもすがれるもの、心の拠り所があれば前を向いて生きていける、という事を伝えてたいのでは?と読んで感じました。
ちなみに序盤に出てきた「生きるよすが」の「よすが」というのは「身や心の拠(よ)り所、頼りとすること」「身寄り、血縁者」、「手がかり、方法」といった意味があります。恐らくこの作品では「拠り所」を意味していると思います。
なのでここでの「生きるよすが」は生きていく上での心の拠り所、支え、になるのだと思います。
主人公のあかりが音楽を心の支えにしていているのを表現していて、とても美しく感じました。
この記事を書いていて、ふと思ったのが、自分が何を希望にして生きているかを自分自身で実感できているのは結構珍しいことだし、幸せなことなのではないのかな?と思った。大体の人はなんとなく好きな事があるだけで拠り所といえるほどのものはないのではないだろうか?裏を返せばそれを意識しなければならないほど追い込まれている、ともいえるからやっぱり一概に幸せとはいえないのかな...?今すぐに答えは出なさそうかな。
時間を空けてもう一回読みたいと思います。
また本の感想をまとめてnoteに投稿します。
ここまで読んで頂きありがとうございました〜。てるでしたー。