ネオワイズ彗星を追った記録
梅雨の中ネオワイズ彗星を追ってプチ遠征をしましたのでその記録。ただの日記です。
まず、ネオワイズ彗星(C/2020 F3)は7月初めに非常に明るい彗星として話題になった彗星です。
そもそもこの彗星がこんなに話題になった理由として、北半球で観測可能な彗星としてマークノット彗星(C/2006 P1)以来の肉眼でも観測可能な彗星であるからでしょう(私の記憶には全く残ってませんが)。
また、今年3月ごろにはアトラス彗星(C/2019 Y4)で非常に大きな増光が観測されたり、ベテルギウスが減光し超新星爆発の前兆ではないかと話題になったりと何かと天体関係で注目される出来事がありましたが、すべて肩透かしに終わったこともネオワイズ彗星が大きく注目された原因の一つではないでしょうか。*1
私自身ネオワイズ彗星を意識し始めたのはツイッターで海外のアストログラファーが尾を引いた美しいネオワイズ彗星の写真をアップロードしているのを見てからです(日本では梅雨前線に阻まれてまだほとんど報告がなかった)。
赤道儀も持ってないし天体写真はやらないのですが、こんな美しい天文現象が写真に収められるならぜひとも撮りたいと思い、早速翌日の夜最悪の天気予報の中唯一可能性がありそうな千葉県の先っぽまで車を走らせました。
7月上旬
この頃はまだ夜明け前の3-4時ぐらいに北東の低い空に見えましたので、太平洋の海沿いということで仕事終わりに犬吠埼まで徹夜で行ったものの、濃霧で何も見えず一敗。
若干南に行った九十九里浜からは見えたとの報告があり非常に悔しい思いをしました。
この日から毎日のようにツイッターでネオワイズ彗星を検索して、数多くのネオワイズ彗星が見れた報告を見ながら枕を濡らす日々が始まります。
7月中旬
次のトライは7/19、この日は秩父に行きました。すでに日の出前には見えなくなっており、日没後22時ぐらいまで北西の低い空に見えるといった感じです。美の山公園の展望台には10-20人ぐらい集まっていたかと思いますが、低い位置に重い雲がずーっと張り付いておりこの日も見えず。二敗目。
ネオワイズ彗星は7/4に最も太陽に接近(近日点)し一番明るくなって以来だんだん暗くなってきているので、梅雨が長続きしそうなこともあってこの時点でかなり希望を無くしていました。
7月下旬
7/23には地球に最接近しましたが本州では全く見れる気配が無く、毎日梅雨空のまま7月の4連休に突入。ただ、本州までは及ばないものの太平洋高気圧が若干張り出してきていたので、最後の望みをかけて八丈島へ。
快晴とは言えないものの、きちんと雲が動いてくれているのでかなり望みありそうな感じの中、溶岩でできた台地上の地形が広がる南原千畳敷に行き暗くて足元が見えなくなる前にカメラをセット。とはいえ、月が彗星とほぼ同じ高さに出ていたので比較的明るかったですが。
流石離島だけあって天の川がばっちり目で見えるぐらいの星空でしたが、すでにネオワイズ彗星は肉眼や双眼鏡では見えず(見つけられなかっただけかも?)。しかし、カメラにはバッチリ写ってました。三度目の正直ってやつっすね。
ちなみにこの日はm4/3のLUMIX G9+15mmf1.7で星景を撮り、APS-CのSony α6000+85mmf1.8で彗星だけを撮りました。
撮影後Sequatorでスタック処理をしてますが、小さいセンサーでも意外と綺麗に撮れますよね。
他の人の写真で見たような綺麗にイオンテールとダストテールが分かれて色づいた写真は撮れませんでしたが、シアン色の彗星が地平線に向かって落ちている写真を現像しているときは本当に見に行ってよかったと思いました。
余談ですが、(小さいセンサーでもきれいに撮れるとか言っておきながら)新たにsonyから発売されるフルサイズミラーレスカメラα7Siiiを買おうかと真剣に悩んでおります!*2
今度はもっときれいに撮れるように装備を増強して腕を磨いておくから、5000年後とは言わずにまた来てほしいな。
おしまい。
*1. アトラス彗星は太陽に近づく過程でバラバラになってしまい、ベテルギウスは特に爆発しない(してない)みたい。どうでもいいけどずっと"ペテルギウス"って言ってました。恥ずかしい。
*2. 常用iso感度の上限が102400っていうヤバいカメラです。ただ値段が、、、、、
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