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悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ-

『悪魔のいけにえ』関連の9作目、第一作の続編として、『悪魔のいけにえ -レザーフェイス・リターンズ-(TEXAS CHAINSAW MASSACRE)』がNetflixで配信開始されました。
毎度のことながら、リメイク/リブート/続編に関わらず、期待と不安でいっぱいになりますが、今回は製作に、レジェンダリー・ピクチャーズ、『ドント・ブリーズ』のフェデ・アルバレス監督がプロデューサーということもあり、いつも以上に期待を込めて待機していました。
配信間近に公開された予告編も、ゴア描写が多い印象で、好印象。但し、レザーフェイスの人皮マスクに不安もありながら…
待ちに待った2022年2月18日、早速視聴した感想は、ゴア描写は徹底してて景気もよく、これでもか! というくらいやってくれていたのですが、『死霊のはらわた』のリメイクの時にも感じた「ホラー映画の新作なら及第点だけど、あの名作の続編(リメイク)と言われるとちょっと物足りなさすぎる。」というものです。全くの新作でアナウンスされても食指が伸びないし、おそらく企画も通らないんだろうなぁと思うと、難しいですね。
公開前の触れ込みでは、一作目の正統な続編(『悪魔のいけにえ2』も『飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』もなかったことに)で、50年後のテキサスを描いた作品になり、唯一の生存者、サリーも登場ということでしたが、一作目の事件は1973年、当時、レザーフェイスが20歳だったとして、齢70歳超えのレザーフェイスをどう表現するのかが気になっていましたが、冒頭早々にそこの期待は砕け散りました。
そして、レンジャーになって未解決事件の犯人を追っているはずのサリーも50年もの間、何を追っていたのか? サリーの登場に関しては、『ターミネーター:ニュー・フェイト』のサラ・コナー、『ハロウィン』(こちらも正統な続編として製作)シリーズのローリーと同じく、一作目のヒロイン、生存者、ファイナル・ガールがマッチョになって立ち向かう姿を踏襲したのでしょうが、メインの若者5人組の話と平行して進めめため、サリーの出番も存在感も中途半端になってしまいました。
『悪魔のいけにえ』関連作は、ソーヤー家、ヒューイット家に関わらず、どんなに駄作であっても全ての作品が「家族にまつわる話」だと思うので、登場人物含めこれほどまでに家族の話が出てこないのは物足りません。最近の映画にしては上映時間83分と短く、とても観やすいのですが、ここはもうちょっと肉付けしてほしかったです。
名作ゆえの宿命ですが、『悪魔のいけにえ』は特に、間取り、痙攣、扉バーン、チェーンソー・ダンス等、「一作目も意識していますよ」という演出はもういいので、次回(あるとすれば)振りきって新しい『悪魔のいけにえ』を観せてほしいです。

2003年のリメイク版『テキサス・チェーンソー』は、マイケル・ベイとマーカス・ニスペルがブルータルに振り切ったことで成功したと思います。但し、これも「名作ホラーのリメイクはブルータルに」という流れが出来てしまいマンネリになっていった印象です。

プロデューサーに名を連ねているキム・ヘンケルはもう『悪魔のいけにえ』の企画を安売りしないで!

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