Ⅱ-#4 シートの作成方法(1)
課題対応マップの構成
図を見ながら説明を読んでみてください。演習等で使う場合には、まず図のようなシートと4種類くらいの付箋紙(タックシール)を用意します。
図に示されたシートの横軸は、それぞれの課題や事象が学校内外の誰に関係して起因しているかを示しています。図では管理職、ミドルリーダー、若手、児童生徒、保護者・地域というように大体5つくらいの緩やかな分類を考えています。
また縦軸は、その課題や事象が、組織のどの範囲に主に影響を与えているか、その広がりの範囲かを示すものです。図では全校、集団・分掌、個人というように3つのレベルにわけてみています。
課題対応マップの作成方法(1)
このシートに色を分けて課題や事象を貼り付けていきます。例えばすでに生じており「学校の活動に影響を与えている課題」(図では濃いグレーに白抜き文字)を赤、現在のところ直接問題にはなっていないが、「気がかりな事柄や今後生じることが懸念される課題」を黄(図ではグレー)、「自校の強みとなっている特色や出来事」を青(図では白)、というようにタックに記載していき、シート上に配置していきます。
もちろん課題や事象の分類が難しかったり、教員と地域には関係あるけれど児童生徒にはあまり関係なかったりといった問題は常に生じます。こうした問題はこの手の演習につきものなので、あまり律儀に考えずに適宜工夫して配置していくことがポイントです。
また、今後導入が予定される施策や学校の取組(図では白の太枠)があれば、これを別の色の付箋紙等に書いて左端の施策等という所に挙げておきます
次にこれらの課題の影響関係や対比関係があればそれらを線(弱い関連であれば点線)や矢印(因果関係の場合)などで結んでいきます。
凡例は次の通りです。
こうすることで、学校の課題が組織のどのレベルに、どのように分布し、またそれらがどのように関連しているかを一通り整理して、俯瞰してみることができます。
次回はこの課題対応マップを使って、「学校づくりの核」をどこにどのように作っていったらいいか述べることにします。