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ひとりひとりの知的成長のための環境

Terrakkoでは、ひとりひとりの成長を確実にするため
コグニティブラーニングに基づいた教育サポートを行っています。

知的成長とコグニティブラーニングの大切さ
その気づきは、UNSWへの入学がきっかけでした。

2024年、私の母校, UNSWが
QS世界大学ランキングで  19位  となりました。
2023年の45位からの  すばらしいランクアップです。

四半世紀前に卒業した私に
いまでも、さまざまな『気づき』を与えてくれる
UNSWの取り組みについて書いてみたいと思います。


指導は、チームで

講義は、毎週、2回ほど繰り返されていました。

講義の内容は、PDFで事前にデジタル配布され
予習する内容もきちんと提示されていました。

講義では、学生たちの意見に真剣に答える
カリスマ性あふれる教授たちが、
キラキラパワーを振りまきながら
なんとも楽しそうに指導していました。

今日は何を学ばせてくれるのだろう
そんなワクワクのこころが
ムクムク湧き上がってくる時間でした。

講義とは別のチュートリアルのクラスもありました。
チュートリアルは、20人前後の少人数クラス設定でした。

講義は、もちろんメイン・サブの教授軍で行われましたが、
チュートリアルのクラスの指導は、教授軍の中に
成績優秀な若い学生たちの姿がありました。

彼らは、学生でありながら、
特定された単元の知識に優れ、
指導の方法を短期のトレーニングで身につけた
優れた指導チームの一員でした。

UNSWでは、
受講する学生の数に合わせ、
チュートリアルの数を増やし、
クラスの指導員を確保する方法で
細かな質問や疑問に対応する仕組みが作られていました。

きちんとした実力をつけ
責任をもって指導チームに参加する学生たちには
もちろん、きちんとした報酬も与えられていました。

講義・チュートリアル・課題は
この優れた指導チームのフィルターを通り、
また、チュートリアルでのフィードバックも
指導チームのフィルターを通り
メイン・サブの教授軍に伝えられていました。

多くの人々・人種が関わるからこそ
指導や伝達の方法が統一され、
学びにかかわる全員が安心して使える仕組みがありました。

サポートスタッフとサポート方法の多様さ

留学生が約半数のUNSWでは、学びに集中するための
サポートにとても力を入れていました。

サポートセンター、メンター制度、様々なコミュニティがあり
多くのボランティアやプロのスタッフが勢ぞろいでした。

もちろん、指導チームのチューターや教授軍に
直接相談などをすることも可能でした。

人それぞれ、学びに対して必要とするサポートは異なります。
UNSWは、その違いをきちんと受け入れる方向性が
当時からありました。

オーストラリアが多文化・他民族であることを
前向きに利用し、様々な背景の教授軍を揃え
ひとりひとりの違いを大学の強みに
変える基礎づくりをしていました。

真面目に、そして、規則正しく

一年目。
はじめての物理の中間試験がおわり
チュートリアルのクラスに行くと
半数の学生の姿がありませんでした。

そして、女性は、私だけ。

いったい何が。。。

チューターのシニア教授に
おそるおそる聞いてみると。

『中間テストの結果が良くない学生はね。
これ以上続けてもパスできない可能性が大きいから
他の科目をとるか、とり直すか、方向性をかえるか連絡が行くんだ。
毎年、こんな感じだよ。』

結局、中間テストの一回の成績で
半分の学生が落ちていったのでした。

課題は、約一か月のプロジェクト内容が多く、
その上に、いくつかの課題が重なることもあり、
3日徹夜という体験もしました。

また、コードをかくプログラムの課題では、
提出が終わると、教授軍が作った
『似通ったコード確認プログラム』が使われ
似ているコードをかいた学生は全員招集
写させた学生も、写した学生も
どちらとも処分という厳しい決まりがありました。

なので、課題が始まると
お互いのキョリに気をつけながら
オリジナル性と機能性のあるコードを
仕上げなければなりませんでした。

そして提出物は、1秒でも遅れたら
ゼロの採点でした。

もちろん、学業だけでなく
人権的な不正にもとても厳しく
皆が公正に、そして安全に
学べる環境とシステムがありました。

自分の限界にチャレンジ

私のUNSW入学は
単純に自分の限界を知るためのチャレンジでした。

科目の受講条件さえクリアすれば
学びたいと思う科目が何でも学べました。

『この科目は、毎年、半数が落ちるよ』
そういわれた科目をいくつか取っていました。
かんたんな教科であれば、高い評価をもらえますが
私にとって学びはチャレンジなので
評価よりチャレンジを取りました。

また、UNSWは、選択があり
サイエンス科であれば、
サイエンス科ではない科目から
知識をつけるという体制がありました。

私の場合、
音楽と芸術を選んだことで
個性を上手に使った作品作りやアピールできる学生たち、
作品のコンセプトの大切さについて
熱心に語る教授たちに出会うことができました。

学びの幅の広さ、奥の深さ
さまざまな方向から物事を見る大切さを教えてくれる土台と
自分の無知さを感じる
手の届かない天才たちの存在がありました。

理論と現実

大学でまなんだ理論は、
理論だけで終わっては意味がありません。

現実化を加速させるため
UNSWはビジネススクールを立ち上げました。

私のような世界に広がる卒業生にも
オンラインクラスを提供し、
ハーバード・ビジネススクールの教授も参加し
各分野で事業を成功させている人々を
指導者にそろえています。

教育機関として
ひとつひとつむずかしい問題をクリアしてきた結果
UNSWで学んだ人々の中から
多くの新事業者が生まれました。

19位に上がった理由
この新事業を生み出せる卒業生が
多いという事を認められた結果だと理解しています。

学びの価値

理論を実現化できる人材になれる教育システム
学びがこの世を変えられることを実践している教育機関

時代のニーズに合わせて
指導チームや指導内容を受け入れられる優れたリーダーたち

そんな彼らが一番に大切にしていること
それは、『キュリオシティ<探求心>』です。

ひとりひとりが『?』を持つ心
学びの原点を本当に大切にしています。

『?』の心は
若い学生たちのものだけではありません。

成人になっても
仕事を始めても
シニアになっても
ずっと持ち続けることができる心です。

学びを楽しめる人は
キラキラパワーをだします。

『成長がうれしい』というサインだと
私は思っています。

知的成長を続けさせてくれる環境
それは幸せな環境だと思います。

そしてその幸せは、
自分への本気のチャレンジでしか
生まれてこないと思っています。

指導者たちの評価とサポートシステム

UNSWでは、大学や学生が
毎年、ベストティーチャーを選ぶ仕組みがあります。

政府や業界が選ぶティーチャー賞もあり
オーストラリアでは、
多くの指導者が
教え方の工夫や熱心さを
評価される仕組みがあります。

そのような賞があることで
指導者のやる気も上がり
良い指導方法を常に工夫する
前向きな教育が可能になります。

人間、誰でも
自分の仕事を認めてもらうのは
うれしいことです。

指導者たちの正しい評価システムがあるからこそ
学生たちへの優れた学びも可能になります

指導者たちのための集まるためのスペース
お互いが学べる
コミュニティや評価システムもあり
学生と同じく
常に上を目指せる仕組みと環境が
揃っています。

指導を始めたばかりの新人指導者にも、
UNSWに入ってきたばかりの指導者たちにも
コースを組み立てるためるためにも
さまざまなワークショップが用意されていて
迷うことなく前に進める仕組みがあります。

教育はすべての人に

教育は、教わる側も教える側にとっても
学びだと思っています。

だからこそ、
UNSWのような
徹底した学生と指導者を
サポートする環境とシステムがとても重要です。

このアインシュタインの言葉
実践できている日本人、
また、それを大切と思っている日本人は
どれくらいいるでしょうか。

実践を可能にするには
まずは環境が必要です。
その環境や設定、
日本にあるでしょうか。

人が幸せと感じる学びが
提供できるよう
Terrakkoは常に進歩しながら
学びを続けています。


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