日銀は量的緩和政策修正、実質利上げとなり、ドル円は130円台まで下落。
【12/20相場概況】
ドル円は東京時間、日銀の金融政策決定会合では、長短金利操作の運用に関して、長期金利の許容変動幅を従来の「±0.25%程度」から「±0.5%程度」に拡大すると発表。ドル円は137.47円台から132.68円台まで5円近く暴落。
欧州時間、黒田日銀総裁の定例記者会見では、長期金利の許容変動幅拡大は利上げではなく、緩和策の出口でもないことを何度も強調。政策の枠組みを見直すことや出口戦略の具体的な議論は時期尚早とも述べた。一時下げは収まるが、海外勢は「実質の利上げ」と受け止め円買いが進行。
NY時間、円買い継続でドル円は130.56円まで下落。
【12/21相場観】
日銀によるサプライズは久しぶりである。2012年にアベノミクスによる異次元の量的緩和政策から10年、遂に方針の変更。黒田日銀総裁は金融引き締めではないと繰り返していたが、さすがに無理がある。通常であれば、下落は継続となるが、年末となり参加者が減少する中、強引な売りはないかもしれない。しかし、下割れに対する警戒は必要。
週足一目均衡表でみると、昨日の下落で、転換線<基準線→逆転、遅行線<26期間前チャート→逆転となり「三役好転」解消。現在値に対し雲上限が128.45円・雲下限が122.86円となっている。雲下限を割り込むと「三役逆転」と急展開となる。
今年もあと10日あまりだが、下割れには警戒したい。
執筆 てらす証券アドバイザーズ FXエバンジェリスト遠藤寿保
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