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山本てら
2022年8月31日 13:51
並びゐるふたりの翁のその間に愛の証を穿つ野次馬
2022年8月30日 09:51
心をば三十一文字に詠み込みて天地人の懸け橋となる天地に心ひらける十七文字
2022年8月29日 11:10
初秋の思ひのほかの涼しきに君も衣を重ね着るらむ
2022年8月25日 16:06
何事もさして起こらぬ明け暮れに心慣るれば笑みも去るかな
2022年8月25日 13:13
濁点を抜けば武器となる男子の名 片恋の子に誤たれ撃沈
2022年8月24日 15:39
処暑過ぎの弛げなる蝉の声きけばはや一年も終はりとおぼゆ
2022年8月23日 19:42
本日は乙女の日ゆゑ二階より溺るるわが子をただ見守りつ
2022年8月21日 13:28
四歳の姪のねがひを叶へんと義姉の涙と引き離す夜望郷の心も知らで息子どもコントローラに生き血を捧ぐさびしさに堪へたる人に添ひふせば泣きふるへたる胸あたたかきつとめての部屋の隅にてすすり泣く体育座りの小さき人影朝霧にかすむ第三京浜の清しきに時速120キロフィルターのかかる濃緑いつか見し長野の森の深き静謐まどろみの間満たすは聞きなれしAFNの歌の数々飛び起きし寝ぼけまなこの髭
2022年8月17日 17:20
翁の片頬の笑み 夕立に打たれしわれと子をなぐさめつ
2022年8月17日 07:16
スタンドに幼けなき男はたらけり「高校生?」と問ふは控へつ
2022年8月17日 07:15
雨にても変はらぬ鳴きごゑ響もすは土より出でし森のつはもの
2022年8月15日 21:29
盆すぎのすずしき宵の追ひ風は種運びしか極東の地に
2022年8月14日 10:42
会ひたしと時に悩めるわれを見て悪魔も天使もただ笑ふのみ
2022年8月13日 20:23
嵐ふくいまだ砂利なる路地裏の雨を染めたる朝顔のあを