テラドローン、中東へ本格進出。目指す世界とグローバル成長戦略 #空から世界を進化させる
こんにちは、テラドローン取締役の関です。今回の発表で「なぜ日本のベンチャーが世界時価総額2位のアラムコのVC Wa'edから資金調達を行い、サウジアラビアに進出するのか」と関心を寄せて頂いた方もいらっしゃるかと思います。今回はテラドローンが行ってきたグローバル戦略や今後のグローバル戦略、進化が著しい空の世界を通じて見据えている未来について語ります。
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テラドローンの事業内容について
まずは私たちのビジネスについて簡単に紹介したいと思います。「空から、世界を進化させる」をミッションに、「日本から世界で勝てるベンチャーを出していくぞ!」との志でこれまで産業用ドローンを切り口として展開してきました。国内の事業会社や官民ファンドなどバラエティに富んだ支援先から累計95億円の資金調達を完了し、ベルギー、オランダ、インドネシアと海外企業の買収を重ねた結果、DroneⅡより世界のドローンサービス市場でナンバー1となっています。
事業展開において重視しているのが、ハード、ソフト、サービスを融合させたワンストップによる提供です。ハード、ソフト単体による提供では、お客様が扱い方について分からなければ結果的に有用性を生みづらい状況となります。一方で我々はドローン市場黎明期の2016年の段階で参入し、お客様の理解に沿いながら実績を重ねていく中で測量や点検、運航管理の分野で強みを発揮してきました。
国内ではドローンの有人地帯の目視外飛行(レベル4)が解禁され、急速に進化を遂げています。航空管制の範囲外でまだルールが定まっていない低空領域にも5年後、10年後には複数のドローンが飛び交う状況が訪れるでしょう。自動車の普及につれて信号や管理の仕組みが出来上がっていったように、低空領域での運航管理システムの確立に向けた動きも進めています。
調達の流れとその背景
では、私たちがサウジアラビアでどんな展開を進めるのかについてWa'edからの資金調達を基に子会社設立を進めるに至った経緯を説明します。
ご存じの通り、サウジアラビアは世界有数の原油産出国として発展してきました。一方で資源輸出に依存した従来の構造から脱却を目指す「サウジビジョン2030」を掲げ、経済や教育、インフラの充実などによる競争力強化を図っています。その中で国営石油会社であるアラムコの存在がカギを握っています。
今回の場合、これまでの買収で築きあげたグループの実績が相乗効果として発揮されることになります。UTドローンにおける欧州最大級のオランダのTerra Inspectioneeringがアラムコの持つボイラーやタンクなどの設備の点検を担当し、インドネシアのTerra Drone Indonesiaによるオペレーションの実績や同じイスラム教国としての親和性を生かして展開していきます。そこに日本のテラドローンによるマネジメントによって、グループ全体で測量、点検、運航管理の全ての知識を持った展開が可能なことがアラムコ側からの評価に至ったと考えています。
これまでのグローバル展開において現地に入り込む形でローカリゼーションを進めてきた部分もアラムコ側に響いたと捉えています。例えば、日本企業が海外進出する際には日本国内での勝ちパターンを持ち込むことも多いと思いますが、やはり現地のやり方、ルールをリスペクトすることが重要です。テラモーターズ時代にインドに駐在した時に製造業は雇用を生んで経済を回したと実感した経験がありますが、過去の実績や考え方、行動指針、情報などを提供してきたテラドローンのカルチャーがアラムコ側への信頼につながりました。
本気で世界を狙う成長戦略とは
サウジアラビアでの展開は、今後の成長戦略を描く上で大きな意味を持ちます。アラムコが持つ設備を活用してドローンによる点検の実績ができることで、石油業界の上流から下流の石油メジャーに至るまであらゆる企業にソリューションの展開がしやすい条件が整うでしょう。サウジアラビアでの成功をきっかけにブラジルやアフリカなどの他の国営石油会社にも横展開できればと考えています。今後、海外へ積極的に攻めていくにあたってはアメリカでの進出も検討しています。
これまでに買収した企業との関わり方もそれぞれです。グループの中でもUnifly(ユニフライ)の経営にはかなり関与していますが、Terra Inspectioneeringについてはそのままの伸びを生かす形でアメリカへの進出を一緒に手伝っています。日本の未上場企業で海外企業をこれほど買収しているところはあまりないかと思いますので、そこは強みの1つになっていると言えます。
今後の買収については、一次情報掴みながら常に張っている状態が必要だと考えています。黎明期から成長期になっているので世界では特に目立たなかったけど急激に伸びる会社も結構あります。業界にいるからこそ知り得るVCも知らないような会社にもいいところがあるので、そんな会社と手を組んでいく形になると思います。その上でも買収は今後のグループの成長における核となります。
テラドローンが考える空の移動革命
世界的には2024年に空飛ぶクルマの商用運航が始まり、日本でも2025年の大阪万博での実用化など「空の移動革命」に向けた動きが生まれようとしています。ただ、ドローンにしても空飛ぶクルマにしても、実際に目に見えないと人は信じられずに怖さや不安を感じるものです。それに対し、安心や安全を支えて管理するインフラづくりが重要になります。低空領域での運航管理システムの確立もそんな安心感を担うために進めています。
低空領域については、宇宙などの領域と比べると実際にはまだ「革命」といえる状況が起きていないと考えています。人類はこれまで陸上での2次元の移動が中心でしたが、最近ではハードとしての電気自動車の登場だけでなくUberやLyftのようなサービスが生まれました。飛行機の登場で空の世界による3次元の移動が可能になり、これからも圧倒的に増えて急激に混雑する時期が訪れます。ただ、ドローンや空飛ぶクルマについてはまだハード中心の展開にとどまっている状況です。我々はそんな世界を担うプラットフォーマーを目指しています。
最後に
今回の発表の裏側として、当社のグローバル戦略についてお話しましたが、グローバルでNo.1を目指す当社は、今後更に積極的にグローバル展開を加速していきます。
ベンチャーとして、グローバルで強力に展開している企業は数少ないと思います。現在将来の海外経営人材を募集しているため、ぜひご応募をお待ちしています。当社が重視するChallenge as global No.1のもと、新産業領域で世界に通用する企業を一緒に創っていきましょう。
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