【MD烙印】出来た盤面で戦おう【誘発ケア】

はじめに

こんにちは、田中ターナーです。
だいぶ今更な話ですが、クエムらの実装によって烙印が大幅に強化されました。DCでも上位帯には烙印が多かったと伺っています。
1月適用のリミットレギュレーションで烙印がノータッチだったこともあり、烙印を握ろうと考えてる人はかなり多いのではないかと考えて急いで執筆しました。

先にこの記事の概要を言ってしまうと、「先行展開で何をすればいいのか分からないので、誘発ケアだけ考えて動いて、その結果できた盤面を最終盤面ということにしよう」というものになります。逆転の発想ですね。

当初の予定では先行展開についてまとめようと思っていましたが、

・先行展開が複雑化しすぎて自分の中での答えが未だに出ていない
・展開ミスって最大値取れなくても勝ってしまう
・二番煎じになる
これらの理由からボツにしました。

そこで、烙印を使った人の多くが共感してくれるであろう、「展開ミスっても勝ってしまう」という点について着目しました。展開ミスって盤面が弱くなったとしても勝ってしまうということは、言い換えると最大展開は過剰妨害であり、余剰のパワーを別のことに転用できることを示唆していると考えました。

じゃあ何に転用するのが一番勝率上がるのかと言うとおそらく誘発ケアです。
誘発は、手数で貫通できるものやほとんど効かないものが多いですが、中には避けるように動いて致命傷を避けないといけないものもあります。避けるように動くと変な動きになって妨害数が減りますので、有り余るパワーをこの変な動きで消耗する分に充てられないかと考えました。

誘発のことを考えながら動いてるとそのうち手札の使えるカードがなくなって盤面のようなものが完成します。この盤面でも勝てるなら展開の際に誘発ケアだけ考えて動けば良いのではないか、という提案になります。

以下のような流れでまとめました。
非常に長い記事になってしまいましたが、良かったらご覧ください。

展開の方針を決める

各誘発のリストアップ

それぞれのケア方法 (ここだけ激長)

実際の動き方

展開例 (有料)

誘発ケアの基本方針

烙印の勝利条件は、強化が来たとはいえ以前と変わらず、ワンキルも制圧もされない程度の妨害/リソースを構えるということになると思います。
そのため、各種誘発を受けた上でこの勝利条件を満たそうというのが基本方針になります。

目指すべきゴール

できた盤面を最終盤面とするとは言ったものの、最低限何か目指すべき方向性くらいは決めて動くべきでしょう。

方向性としては、
① 可能ならミラジェイドか真炎竜は立てる
② クエム、烙印魔法罠、獣、カルテシアあたりの優先順位を決めておき、その順にアクセスする
③ 用意する要求値が低い妨害セットを頭に入れておき、行けるところに着地する
という感じがいいと思います。

②に関しては、先行展開を決める上で核になる要素ではありますが、まだ決めかねている箇所のため詳細は省きます。今の所、自分はクエム→カルテシア失烙印→その他という優先順位でアクセスしています。
とりあえずミラジェイドか真炎竜はみんな目指すだろうと思っているため、①はこれを軸にします。
烙印新規で一番強化されたところは実は③で、展開通らなかったけどなんか妨害できるというシーンがしばしば発生するようになりました。後ろでいくつか紹介しておきます。
この①〜③の優先順位を守りながら、誘発を受けて0妨害になってしまうことを回避することを目指します。

以下③の例
・カルテシア+α
アルバスを持っている場合は直接アルバス融合体を出すことで妨害モンスターを場に出せます。
アルバスがいない場合でも相手がモンスター効果による特殊召喚をしようとした際に、カルテシアでグランギニョルを融合することで以下の手順で妨害を構えられます。

チェーン1相手特殊召喚、チェーン2カルテシア→(処理) グランギニョルss、相手ss→グランギニョル墓地送り効果チェーン1、特殊召喚効果チェーン2→(処理) クエムss、リンドブルム墓地→クエムss時効果でアルバス墓地送り

これで墓地にリンドブルムとアルバスが揃います。
また、すでにアルバスが墓地に落ちている場合、着地したクエムは即座に蘇生効果を使えるためリンドブルム以外のカードを墓地に送れます。

≪出す方法≫
自身のss効果、派兵、ルルワリリス墓地効果、クエム蘇生効果 など

・クエム+α
相手依存にはなりますが、ほとんどのデッキはクエムの蘇生効果を誘発してくれます。蘇生対象は自身の場に出た時の効果で墓地に送れるので、相手ターンに特殊召喚するだけで妨害となり得ます。
アルバスを蘇生すれば直接融合効果を使え、カルテシアを蘇生した場合も上記手順で妨害できます。

≪出す方法≫
バスタード墓地効果、烙印開幕、ルルワリリス墓地効果、グランギニョル除外効果 など

・獣ルベリオン (+烙印の獣)
元々かなり用意しやすい妨害でしたが、クエムが来て出すルートが増えました。
また、アルバスの落胤や黒衣竜アルビオンの採用枚数が多い場合は、竜魔導の守護者から展開するルートが太くなります。

≪クエムから出す方法≫
必要カード: クエム+カルテシア+光or闇
クエムns、効果で黒衣竜墓地→カルテシアss、カルテシア+光or闇でグランギニョルss→グランギニョルで獣ルベリオン墓地、クエムで黒衣竜ss→黒衣竜リリースで獣ルベリオンss

≪竜魔導から出す方法≫
必要カード: 竜魔導+アルバスor黒衣竜orカルテシア
竜魔導ns、派兵サーチ→派兵でアルバスorカルテシアの持ってない方ss→カルテシア効果、カルテシアアルバス(or黒衣)でグランギニョルss→グランギニョルで獣ルベリオン墓地→竜魔導効果、アルバスセット→アルバス竜魔導でアルバレナトゥスss→アルバレナトゥスリリースで獣ルベリオンss

これらの方法で獣ルベリオンも烙印融合も使わずに獣ルベリオンを場に出すことができます。

ケアしたい誘発

展開の方向性=やりたいことが決まったということで、次は仮想敵の分析をします。
ケアしたい誘発をざっくり分類してリストアップしました。

・単発妨害系
無限泡影、psyフレームギア・γ、灰流うらら、エフェクト・ヴェーラー など

・ターンスキップ系
増殖するG、ドロール&ロックバード、アーティファクト・ロンギヌス など

・墓地干渉系
屋敷わらし、各種ビーステッド、D.D.クロウ など

・除外系
ディメンション・アトラクター、応戦するG など

・その他
原始生命態ニビル、接触するG など

流行りどころをざっくりと5ジャンルに分けました。
ここから詳しくそれぞれ単品に対するケアを説明します。

① 単発妨害系

単発妨害系の特徴として以下の要素が挙げられます。

・一つの動きしか止められない
・γ以外は除去を伴わない
・ラグである程度判別可能
・打ちどころとして有名な箇所がある

そのため選択肢としては、打ちどころに打たせた上で他の手札で盤面を作るか、その打ちどころを回避しながら展開すると言う方法になります。

≪無限泡影、ヴェーラー≫
打ちどころ: アルベル、クエム
ケア方法: カルテシアを横に並べる。断罪など別の方法で烙印融合にアクセスする。

カルテシアを横に並べることでアルベルに対する泡やヴェーラーを無力化できます。
その場合、後の展開や相手ターンに使われたりして多少面倒なので、アルベルを無効にされても烙印融合に触れる手札の場合はあえてアルベルに打ってもらうのもありです。

≪psyフレームギア・γ≫
打ちどころ: アルベル、クエム、カルテシア など
ケア方法: アルバスの融合効果を狙う、三戦の号、ガーディアンキマイラを出す

実は若干ケアが難しいです。無限と違ってカルテシアで効果を通すことができず、破壊を伴うためカルテシアに打たれた場合もかなり痛いです。
相手の場に光属性モンスターが出てくることを利用して、アルバスで吸ったりガーキマで破壊するなどで貫通を狙います。
また、三戦の号で烙印融合などサーチできるようになるため、アルベルに対するγは号で完全に貫通することが可能です。

≪うらら≫
打ちどころ: 烙印融合
ケア方法: 気炎やカルテシアで盤面を作る。アナコンダを使う。指名者や天底、三戦の号で貫通する。

今も昔も一番烙印に刺さる誘発です。とはいえクエムが来て随分とマシになりました。
クエムらの実装前はこちらのnoteに記載した方法でケアしていましたが、基本的な方針はその頃と同じです。

デッキ枚数が40枚の人はともかく、そうじゃないときは烙印だとバレやすいので、他のカードにうららを打たせるプランは難しくなりました。
一番簡単な対策は相変わらず指名者ですが、三戦の号+融合複製や天底の使徒などを実質的な指名者として運用できるようになりました。

うららの被害を軽減する方法として、できるだけアルベル以外の手段で烙印融合をサーチするという方法があります。アルベルは烙印融合サーチ以外の仕事をしませんが、気炎やグランギニョル、クエムなどは烙印融合を持ってくる動き以外にも役割を同時に持てます。これによりうらら打たれた場合の被害がマシになります。
また、気炎などを経由して烙印融合を遅めに打つことでアナコンダと烙印融合のどちらに行くか、ラグを見てから判断できます。

うららを貫通 (あるいは横抜け) する場合はカルテシアや気炎を使った展開が新弾によって大幅に強化されたのでそれを活用します。このパターンでは烙印融合もアナコンダも使わずにできる展開を何個知っているかが非常に重要になると思いますので、いくつか例示します。

・カルテシア+黒衣竜orサロニール
カルテシアns→黒衣竜コスト断罪墓地送り、チェーンカルテシア→カルテシア黒衣竜でグランギニョルss、効果でバスタード墓地送り→エンドフェイズ→バスタード効果クエムss→クエム効果気炎墓地→カルテシア回収→断罪効果気炎回収→気炎発動、カルテシアグランギニョル(2枚目)墓地送り、アルバスサーチ→クエム効果カルテシアss
盤面: カルテシア、クエム、グランギニョル
手札: アルバス
墓地: グランギニョル

・気炎+ドラゴンor機械+光or闇
気炎発動、ドラゴンバスタード墓地送りで カルテシアサーチ→カルテシアns、効果でグランギニョル融合召喚→グランギニョル効果スプリンド墓地→エンドフェイズ→バスタード効果クエムss、クエム効果アルバス墓地送り→カルテシア回収→スプリンド効果キットss、赫サーチ→赫発動、キットアルバスで神炎竜ルベリオンss→ルベリオン効果、カルテシアコスト、アルバスルベリオンでミラジェイドss→クエム効果 カルテシア蘇生
盤面: ミラジェイド、グランギニョル、クエム、カルテシア

・開幕+獣ルベリオン
この組み合わせは烙印融合にうららを打たせた上でなかなかの盤面を作れるので、その動きを紹介します。

獣ルベリオン効果サロニールサーチ→開幕でクエムssメルクーリエ墓地→メルクーリエ除外サロニールss→メルクーリエ効果カルテシアサーチ→ルベリオン蘇生、サロニールで断罪墓地→ルベリオン効果失烙印設置→カルテシアns→ルベリオンカルテシアでグランギニョル→グランギニョルでバスタード墓地、失烙印で黒衣サーチ、クエムでカルテシア蘇生→黒衣で烙印融合墓地、断罪で回収→烙印融合(うらら)→エンドフェイズ→アルバスサーチ
盤面: グランギニョル、カルテシア、クエム、失烙印
手札: アルバス 

例に挙げた手札は烙印融合やアナコンダにも行けるハンドですので、どのルートが最善かをその場で判断する必要があります。分岐点になるカードを一番最初に使ってしまうとラグでうららを把握しても烙印融合を打つしかなくなって悲しい思いをするので、可能な限りルートが確定する動きは遅らせましょう。

② ターンスキップ系

主に増殖するG、ドロール&ロックバード、アーティファクト・ロンギヌスが該当します。アトラクターも性質はこれですが、2ターン持続することと応戦するGというよく似た状況作り出すカードが存在するので分けました。

共通点としては
・通されてしまった場合そのターン不自由を押し付けられる。
・こちらの動き自体はさほど止めてこない
・手数を足すだけでは貫通困難
・マスカンという概念がなく打てる時に打たれることが多い。
といったことが挙げられます。

≪ドロバ≫
烙印にはドロバが効きづらいという認識をされている方が多いですが、実際その通りです。多少は不便しますが、G打たれなくてラッキーくらいに思えることが多いです。

ドロバが効きづらい理由は、烙印融合以降の展開にあまりサーチが絡まないため烙印融合さえサーチできれば展開することができ、サーチできなくなっても断罪で墓地経由で回収できるからです。
これを逆に捉えると、断罪回収ができない手札で烙印融合のサーチより先にサーチを使ってしまうとドロバが刺さります。

これを踏まえて、ドロバケアは
断罪回収可能な手札かどうか判断する。
・不可能な場合は烙印融合を最初にサーチする
この2点だけ意識すれば良いと思います。

断罪回収できる条件ですが、簡単にまとめると
・クエムのns, ss時効果
・黒衣竜の効果
・サロニール墓地効果
・グランギニョルss時効果
・悲劇のデスピアン墓地効果
のうち2つ使えると烙印融合と断罪(または悲劇)を墓地に送って回収できます。
ドロバ適用後だと手札の黒衣竜でデッキのカードを墓地に送れなくなる点と、悲劇のサーチ効果を使うと回収効果を使えなくなる点だけ注意が必要です。

回収できるハンド、あるいは烙印融合を最初のサーチで加えられる場合はドロバケアを考えずに他の誘発ケアを優先するのがいいと思います。
よくドロバケアに烙印開幕をドローフェイズに打つというプレイが紹介されていますが、そのプレイは烙印デスピアの頃の名残です。当時は烙印融合後に凶劇のサーチもしなきゃいけなかった都合で必須プレイでしたが、今は烙印融合以降サーチしたいカードが少ないため必須ではないです。
後述しますがGケアにおいて開幕がかなり有用なため、個人的には非推奨です。

≪ロンギヌス≫
流行っていないことに感謝している誘発です。ロンギヌス適用下だとアルビオンの融合効果やビーステッド、赫など様々なカードが止められてしまうので影響が大きいです。
以前は壺ケアのためにスタンバイフェイズに発動するのがセオリーになってましたが、度重なる規制で壺が全部制限カードになってしまったので相手の動きを見て投げるようになった可能性があります。スタンバイフェイズに打たれた場合は真炎竜で止まれますが、烙印融合発動まで待たれた時は融合素材を獣ルベリオンにしないと0妨害になりかねないです。

≪増殖するG≫
飛んでくると非常に嫌な気持ちになりますが、他の展開系よりは遥かにマシです。
Gを通された場合に立てるのは真炎竜アルビオンで、ドローを1枚に抑えながら相手ターンにアルバス蘇生からミラジェイドなどを立てることができます。

Gに関しては打たれた後の展開というより打たせ方が重要になります。
スタンバイGは烙印融合打って1ドローで終わればいいのであまり考えなくていいのですが、メインフェイズのGは打たれるシーンによっては沢山ドローさせるかリソース面で大損するかを迫られることがあります。
また、相手ターンに特殊召喚する回数が多くなりがちなため、自ターンの展開に確実に打たせる必要もあります。

それを回避するために意識すべき要素が、キャンセルできる/できない特殊召喚と、特殊召喚効果のスペルスピードです。

特殊召喚する効果を発動した後、その特殊召喚処理を不発にできないものとできるものが存在します。できないカードの代表例が烙印融合や融合派兵で、これらにチェーンされてGを投げられると必ずドローされます。一方で、キャンセルできる効果の場合は特殊召喚効果に増殖するGを撃たせて、その特殊召喚を不発にさせることで0ドローにできます。
キャンセルの一番わかりやすい例が烙印開幕で、サーチを選ぶことで1枚で特殊召喚キャンセルができます。他には、手札から特殊召喚する効果を持ったモンスター(ビステ、キット、カルテシアなど)にチェーンして、そのモンスターを墓地に送ることなどで特殊召喚をキャンセルすることが可能です。墓地に送る手段には、カルテシアの融合効果や開幕、気炎などが該当します。

また、スペルスピード2の特殊召喚効果は増殖するGにチェーンする形で0ドローで特殊召喚できます。特に狙いたい効果がカルテシアの融合効果と烙印開幕です。どちらも1ドローさせてまで使いたい効果ではないですが、0ドローで出来るなら是非通したい効果です。
例を挙げると、開幕+アルベルというハンドだった場合、アルベルns→烙印融合発動→チェーンG→チェーン開幕と動けば1ドローでクエムと真炎竜立てられますが、開幕から動くとクエムを諦めるか2ドローされるかを選ぶ羽目になります。

以上を総合すると
・キャンセルできる特殊召喚でGを使わせて0ドローでかわす
・どうせGを打たれたら1ドローされてしまう派兵や烙印融合から使ってGを釣る
このどちらかのプランでGを先に打たせて開幕やカルテシアの融合効果を通すと良いという結論になります。

手札のモンスターの特殊召喚をキャンセルできるカードであり、Gにチェーンすることも可能な烙印開幕はできるだけ後に打ちたいカードです。個人的にはドローフェイズに打たない方がいいと考えています。

③ 墓地干渉系

ビーステッド、屋敷わらし、D.D.クロウが該当します。
それぞれ打たれる場面や困るシーンは異なりますが、総じてこちらの展開を阻害してくるカードと言えます。

≪屋敷わらし≫
性質としては単発誘発系に近いです。打たれる箇所はかなり多く、アルビオン・ルベリオンの融合効果、天底、赫、追放、ビーステッド、クエム・真炎竜・リンドブルムの蘇生効果、融合複製などです。

アルビオンやルベリオンに打たれる場合、獣ルベリオンを烙印融合で落としておくことでその蘇生とアルビオンの墓地効果が通るため最低限の妨害を構えられます。アルビオンの効果にわらしを受けた場合はエンドフェイズにアルビオンから赫をサーチすることでミラジェイドを出せます。そのため、ルベリオンを止められた時の方が被害が大きいです(手札コストも痛い)。ルベリオンの素材としてメルクーリエや悲劇を除外した場合はチェーン1をルベリオンにして多少ケアできます。

また、うららと異なり発動無効であることを利用することも可能です。例えば失烙印がある場合、赫などは無効になりませんし、天底を無効にされた場合はもう一回発動できます。(融合複製は融合召喚する効果を含まないため失烙印があっても止められます。)

≪ビーステッド≫
主な対象はアルバス(烙印融合展開中)、獣ルベリオン、アルバス融合体(メイン終了時)、アルバス(エンドフェイズの赫対象)の4つです。

ビーステッドをケアする上で重要になるカードがグランギニョルとアルバスです。ビーステッドはグランギニョルのss効果を誘発するため、クエムなどを出せます。また、アルバスで吸うとヴァレルロードFか神炎竜ルベリオンを融合召喚できます。
これら2つを駆使して貫通を狙います。

細かいケアについては何を除外されるかによって異なるため、それぞれ場合分けしていきます。

烙印融合展開中のアルバス
一番展開への影響が大きい場所です。烙印竜アルビオンの効果にチェーンされることでアルバス融合体を出せなくなるだけでなく、残ったモンスターでの融合を強いられてしまいます。スタペリアしか出せるモンスターがいない場合はアルビオンを除外するしかないので墓地の獣ルベリオンが腐って散々な目に遭います。
失烙印でチェーン不可にするのが一番簡単なケアですが、他にも余剰のアルバスを握っておく、カルテシアを絡める、クエリティス(orマスカレイド)を採用する などの方法でケアできます。

・余剰のアルバス
完全な貫通をすることができます。除外ゾーンに正式名称のアルバスがいることから、アルビオンで融合する際にアルバスの名前を持っていればOKです。
烙印融合にチェーンして烙印開幕でクエムをssすることで、アルビオンチェーン1、クエムチェーン2とチェーンを組んでおけばクエムでアルバスを落とすことで貫通できます。ビーステッドがなかった場合はメルクーリエを落として除外することで、わらしケアに繋げつつ手札を増やせます。
他にも気炎でアルバスをサーチしたり、あらかじめ黒衣竜を落としておくといった方法でもケア可能です。

・カルテシアを絡める
カルテシアが手札、場、墓地のいずれかに存在する場合、アルバスを除外されてもグランギニョルを融合召喚できるためアルビオンを場に残すことができます。相手にビーステッドがいることが明らかな場合や他のケアができない場合は烙印融合で獣ルベリオンではなくカルテシアを落とすことも視野に入ります。先述のロンギヌスケアやわらしケアの獣ルベリオン落としと競合してしまうため、手札と環境を見て判断しましょう。
場にカルテシアがいる場合は完全に近いケアが可能で、グランギニョルをチェーンで特殊召喚すると、クエムを特殊召喚してから以下のルートで完全貫通できます。

アルベル+派兵から
派兵でカルテシアss、アルベルns烙印融合サーチ→アルバス+獣ルベリオンでアルビオンss→アルビオンチェーン1、ビーステッドチェーン2(対象アルバス)→カルテシアチェーン3→ (処理) カルテシア+アルベルでグランギニョルss→ビーステッドss→カルテシア+アルベル除外でクエリティスss→グランギニョルの墓地送り効果チェーン1、特殊召喚効果チェーン2→(処理)クエムss、バスタード墓地→クエムでカルテシア墓地→アルビオンリリース獣ルベリオンss→失烙印設置→エンドフェイズ→カルテシア回収→バスタードでアルバスss→アルバスビーステッドでルベリオン(カルテシアコスト)、ルベリオンアルバスでミラジェイドss→クエムでカルテシアss、失烙印でメルクーリエサーチ→アルビオンで好きなカードセット
最終盤面: ミラジェイド、クエリティス、獣ルベリオン、クエム、カルテシア、失烙印、任意の魔法罠
手札: メルクーリエ
墓地: アルバス

クエリティスはグランギニョル2体目と選択です。
カルテシアが最終盤面に残るため、EXにグランギニョルを残しておく旨みは大きいですが、相手ターンのカルテシアは主にスタペリアを出すためグランギニョルを使い切ってしまってもさほど問題にならないです。実際、12月DCの時に自分はクエリティス不採用だったためグランギニョル2枚出していましたが、それが原因で負けたことはなかったです。
また、相手のビーステッドは失烙印を貼ってからアルバスで墓地に送るため、サロニールドルイドブルムでも問題なく処理できます。

・クエリティス(マスカレイド)を採用しておく
アルベル+任意のモンスターで融合できるモンスターを採用しておくことでアルビオンを融合素材にしなければならない状況を回避しやすくなります。EX枠がとにかくカツカツなので、グランギニョルから出してクエムの蘇生効果を起動する仕事を兼任できるクエリティスが優先されると思います。

獣ルベリオン
地味ながらもそこそこ嫌な場所です。基本的にはアルバスか融合体を優先して狙われる印象ですが、ルベリオンを通すと復烙印でドローしたり失烙印からメルクーリエサーチしたりと、ビーステッドの被害が軽減できるので、相手目線になると止めたいところの一つではあります。
ルベリオンを除外された際の主な被害は、烙印永続を設置できないことと場のアルビオンを墓地に送りづらいことです。サロニールを墓地に送ってルベリオンをおかわりしたり、カルテシアやヴァレルFでアルビオンを墓地に送ると貫通になります。
またテクニックとして、失烙印適用中の融合召喚の際、最後の融合召喚成功時に何も効果を使わなければ、相手が発動不可のままこちらの優先権を使った行動を行えるため、妨害されることなくルベリオンを蘇生できます。メルクーリエを温存したい時や、メルクーリエ以外のカードをサーチした場合に有効なテクニックです。

アルバス融合体
アルバスの次に打たれやすい箇所です。墓地に余分なアルバスがいたりしてアルバスを対象に選択できなかった時によく投げられます。おそらく、ここに投げるのが一番裏目が少ないので、烙印知ってる人はこの辺に投げてくる印象です。
基本的にメイン終了時に打たれますが、チェーンoffにしていて打ち損ねただけというケースも当然考えられるので、エンドフェイズでは常に一番最初に一番通したい融合体の墓地効果を使うことを心がけるのがベターです。
この時、バスタードとアルビオンどちらを優先するかというのは手札次第ですが、グランギニョルや気炎などがあってクエムの蘇生効果を起動できる場合はバスタードでクエムssを最優先にします。こうすることで、ビーステッドでアルビオンを除外された場合でも、アルバス蘇生からヴァレルFなどを出すことでアルビオン失った分の妨害を補填できます。
また、アルビオンを除外される分にはミラジェイドで追加することも可能です。どうしても烙印魔法罠をセットしたい場合に選択肢に入ります。
また、マグナムートをメインフェイズ中に投げられた場合は注意が必要で、エンドフェイズ処理の優先権を相手に譲ってしまうとビーステッドをサーチされて追加で妨害されてしまいます。そのため、ビーステッドを打たれたら困る処理を全て終えてから優先権を渡す必要があります。

エンドフェイズの赫の対象のアルバス
超特大の致命傷を負う場所です。対象を除外されると融合効果ごと不発になります。
ケア方法はいくつかあって、メルクーリエを事前にサーチする、そもそも赫を使わないルートを選ぶ、スプリンドを落としておく、バスタードの効果にチェーンして赫を打つ などです。

(2024.2.24追記)
バスタードに赫をチェーンする動きを解説します。
具体的なシチュエーションとしては以下の条件になります。
・バスタード、墓地アルバス+手札赫
・エンドフェイズに赫でルベリオン→ミラジェイドと融合したい
この状況で以下のように動くと赫へのビーステッドをケアできます。

バスタード墓地効果発動、チェーン赫
①ビーステッドをチェーンされた場合
赫不発、バスタードでアルバスss→アルバスefアルバス+ビステでルベリオンss→ルベリオンefミラジェイドss
②ビステ持っていなかった場合
赫でルベリオンss、バスタードでクエムss→ルベリオンチェーン1、クエムチェーン2→クエムでカルテシア墓地、ルベリオンでミラジェイドss→クエムの効果でカルテシアss

この動きをすることで、相手がビーステッドを持っていなかった場合に損することがなく、相手がビーステッドを持っていてもミラジェイドが立つという流れになります。
クエムの墓地送りを赫からの一連の動きの前にしておきたいケースは多い (失烙印落として獣で設置、カルテシア落として回収してコストにする、アルバス落として赫の対象にする、赫落として断罪で拾う など) ので使えるシーンは限定的ですが、うまく決まるとリターンは大きいと思います。

≪D.D.クロウ≫
ビーステッドの打ちどころ全てと、断罪で回収しようとした烙印融合を除外されてしまいます。
烙印以外にあまり刺さらない誘発ではあるので流行らないことを祈るのが一番の対策ですが、流行ってしまった場合は断罪回収ルートを選びにくくなり、うららの被害が大きくなるなどの弊害が出ます。
除外された烙印融合は、気炎でキットをサーチして特殊召喚することで回収できるので、気炎を温存することで一応のケアになります。

モンスターに打たれる場合はビーステッドと似たようなケアが可能ですが、ビーステッドと違って特殊召喚されないためグランギニョルの特殊召喚効果は使えず、アルバスで融合することもできないためいくつかのケアルートが使えないです。
アルバスを除外されても崩壊しないように回しつつ、落とした融合モンスターの効果がなくても成り立つように動くと被害が最小限になります。

④ 全体除外系

ディメンション・アトラクターと応戦するGです。
フリーチェーンで2ターン持続するアトラクターと、発動条件が限られていて除去等で処理できる応戦でそれぞれ少し違います。基本的にアトラクターに言えることはほとんど応戦にも言えるのでそれぞれまとめます。

≪応戦のみ≫
応戦を誘発する主要カードは烙印融合、派兵、開幕の3種類です。この3枚を打つ前に墓地利用する効果を使っておくと被害を最小化できます。
派兵にチェーンされた応戦は、スプリンドを入れていればアルバスを特殊召喚することでそのまま処理できます。(処理後に増Gをサーチされる点だけ注意)
また、相手の場にモンスターが出ることから三戦の号で魔法をサーチできるようになります。派兵で処理できるので除去魔法を入れていなくてもケア可能です。

≪アトラクターと応戦どちらでも≫
除外が適用されると困る主要なものをまとめます。
・獣ルベリオン、黒衣竜 (発動不可)
・烙印融合 (展開阻害、烙印融合が除外される)
・天底、気炎 (不発)
・ミラジェイド (除外効果使用不可)
・グランギニョル (墓地送りの弱体化)
などなど
打たれた時の被害はカードによって様々で、獣ルベリオンや黒衣竜はアトラクターを打たれると発動不可になってしまいますが、先に打てば妨害されることはないので早めに打ちたいです。一方で天底や気炎はチェーンされると不発になってしまうため、アトラクターがないことを確認してから打ちたいです。
特に気炎はアトラクターにチェーンして発動できるため、先に他のカードを使ってアトラクターを打たせるように意識をすると被害を軽減できます。

≪全除外時の烙印融合展開≫
全除外が適用されている時の烙印融合ですが注意点がいくつかあって
・烙印竜アルビオンを使いにくい
・烙印融合が除外されるためキットへのアクセスを意識したい
・ミラジェイドがほぼバニラ
この辺りが注意点でしょうか。
アトラクターを入れられるデッキの傾向からリンドブルムよりはスタペリアやヴァレルロードFの刺さりが良いという印象です。
いくつかルート貼っておきます。

烙印融合のみ
烙印融合→ アルバスメルクーリエでルベリオン→ルベリオンチェーン1、メルクチェーン2→メルクでキットサーチ、ルベリオンアルバスでスタペリア
最終: スタペリア、手札キット

これが基本展開になると思います。

烙印融合+闇ドラゴン
烙印融合→アルバスメルクーリエでルベリオン→ルベリオンチェーン1で闇ドラゴン捨て、メルクチェーン2→メルクでキットサーチ、アルバス闇ドラゴンでヴァレルF→キットss、断罪or赫ける王サーチ
最終: ヴァレルF、ルベリオン、キット、断罪or赫ける王

キット諦めることになりますが、闇ドラゴンをルベリオンの素材にすれば烙印融合単体でもヴァレルFは立ちます。

⑤ その他

≪接触するG≫
ゴーストリックピュアリィのメタカードとして10月・12月DCの上位帯で流行った(らしい)カードです。
烙印融合中に投げられた場合はスプリンドの素材にすることで処理でき、烙印融合展開が通ってから投げられた場合はミラジェイドで除外することで処理できます。
また、融合縛りがついていないうちに投げられた場合はアナコンダの素材にもなります。
最悪、カルテシア+接触+手札のモンスターでガーディアンキマイラを出すことも視野に入れます。

≪ニビル≫
ドロバと同様に烙印に効かないと言われている誘発ですがドロバよりは効きます。
ケアする方法は、メルクーリエをサーチする、5回目までにグランギニョルを出す、6回目以降にカルテシアを出す などが挙げられます。

グランギニョルをニビルの効果より先に出した場合、ニビルはリリースした後に特殊召喚の処理を行うため、グランギニョルが墓地にいる状態でモンスター効果による特殊召喚が発生して、そのままクエムを出せます。
その際、グランギニョルの隣にいるであろうミラジェイドの破壊効果とミラジェイドのコストとグランギニョルの効果で墓地に送った融合モンスターのおかげでクエムの蘇生効果を容易に起動でき、ミラジェイドを蘇生しながらニビルを処理できます。

また、6回目以降にカルテシアを出す場合、一度メインフェイズ終了宣言をしてニビルを使わせ、その後カルテシアを出してニビルトークンと融合してグランギニョルを出してエンドフェイズ展開に移れます。手札を残してメイン終了宣言すると怪しいので、本当は相手に自発的にニビルを使ってもらいたいです。5回目の特殊召喚を獣ルベリオンにすると速やかにニビルを使ってくれる印象なので、それを狙ってみるのもオススメです。

実戦におけるケアの動き方

ここから、実戦においてどう動いたら先ほど議論したケアを実践できるのか考えていきます。

ケアの優先順位をつける

各誘発のケアを長々とまとめましたが、いくつかのケアは両立不可能です。
例えば、わらしやロンギヌスのケアでは烙印融合で落とす光属性は獣ルベリオンにすべきですが、ビステのケアではカルテシアが有用です。うららの被害を抑えるためにはグランギニョルや気炎などで遠回りして烙印融合をサーチすべきですが、断罪回収にクロウを当てられたりGアトラクターを必要以上に重く受けやすくなったりします。
そのため、ケアする誘発の優先順位をつける必要があります。

相手の採用札と手札を予想する

優先順位を決定する際の根拠となるものは、相手がデッキに入れている誘発の推測と、手札に持っている誘発の予想です。
うららGはほとんどのデッキに3枚入っているので一番採用率が高いはずで、ロンギヌスなんかは現状だとほぼ見かけないです。相手のデッキ枚数が60なら烙印の可能性がかなり高いので、ビーステッドを3-5枚程度入れていそうだと判断できます。
他の公開情報から構築を予想することも可能です。ヴェーラーが飛んできた場合、現環境でヴェーラーを採用するデッキはスモールワールドの中継も兼ねていそうなデッキと推測でき、仮に斬機だとしたらニビルやわらしが入っていそうと予測できます。クシャトリラオーガ+セットでターンを渡された場合はアトラクターを常に警戒することになります。

手札の予想は、動きの中での予想が主になります。ゼロ情報から手札を予想することはできないですが、動いているうちにこのシーンでこの誘発が飛んできた(or飛んでこない)ということは、残りの手札はこうじゃないか という予測が段々できてくると思います。
MDではラグによって手札予想の補強ができます。例えばうららはかなり特徴的なラグを見せるので、持っていると分かるシーンがそれなりに発生します。
一方で他の情報を使った予想が実質不可能な誘発もいくつかあります。代表的なものがドロール・応戦・接触で、これらはラグが発生した瞬間=発動可能になった瞬間に飛んでくるため予想不可能です。相手がそれらを持っているつもりで最初動いて、発動条件を満たした時に飛んでくるかどうかで答え合わせするより他ありません。

予想を踏まえた動き

予想とケアの優先順位を踏まえて動き方のマイルールを決めます。
自分は以下のようなルールで動いています。

・ドロールを打たれる前提で初動を決める
・永続魔法があれば最初に発動してフリチェラグを見る
・情報ゼロの場合、うらら>ビーステッド>無限の順に警戒する 他はラグでわかったらそこからケア
・派兵は場が空の時に使う
・うらら被害軽減のため断罪回収から烙印融合に行く D.D.クロウは割り切り
・気炎と開幕はできるだけ温存
・Gは2ドローまで許容 真炎竜+クエムorカルテシアに着地する
・初手アルベルnsは分岐できなくなるので最終手段

このルールに従って回しているとそれらしい盤面がいつの間にかできています。
最適な展開ルートを考えながら飛んでくる妨害のケアを考えるとなると非常に難易度が高いですが、マイルールを作ってそれに従って動くだけのこの方法なら、比較的気楽に始められるのではないでしょうか。

ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。ここから有料部分では、4つほど手札パターンを例示して実際に自分はどう動いているのか説明しています。おまけみたいな感じなので安めに設定しておきました。もし興味あったらご購入をご検討ください!

ケアの展開例

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