監査法人の面接で一番大事なこと【てりたま通信#8 無料版・論文式試験合格者向け】

2024年11月25日 05:30

結論を先に言います。監査法人の面接で一番大事なことは、「面接官の質問に答えること」です。実は、これができていない人が結構います。

監査法人で30年強、うち17年はパートナーを務めた「てりたま」です。
このnoteを開いていただき、ありがとうございます。

論文式試験合格者が最初に直面するのが、監査法人の面接ですね。
今年の面接は関西など多くの地域では終わってしまいましたが、主として東京でこれから面接を受ける方に向けて、一番大事だと思うことをお話しします。

面接については一年前にも書いています。

私が監査法人で面接官だったときに質問していたこと、というサンプル数1の例に過ぎませんが、わりと詳しく書きました。

その中でも触れているのですが、面接官の質問にまともに答えていただけないことが、実はかなりあります。
質問に答えられたら必ず内定が出るというわけではありませんが、逆に答えられなかったら内定の障害になるでしょう。

「質問に答える」というシンプルなことについて、もう少し深掘りします。

👍面接官の質問に答えるために、意識していただきたいこと

申し訳ありませんが、当たり前のことばかりです。
しかし、この当たり前のことができていない人がそこそこいます。

上で紹介した記事に書いた例を使います。
野球部などチームスポーツの部活に所属していた人に、こんな質問をしましたと仮定します。

面接官「チームとして成果を上げるために何かしたことはありますか」

これに対して、「自分一人で取り組んだ自主トレ」の話をしても、ピントがずれてしまいます。
自主トレの話をしたらダメだということではなく、「私が提案して、各自が自主トレメニューを申告し、結果をチームミーティングで報告するようにしました」といったことであればOKです。

ピントがずれたのは、「チームとして」という冒頭の言葉を聞き漏らしてしまったことが原因だと思われます。
「はいはい、あれを質問してるのね」と早とちりせず、面接官の言葉は最初から最後まで聞きましょう。

少し難易度が高いですが、これができるとポイントが高くなります。

質問者は監査が本業のパートナーやマネジャーですので、申し訳ありませんが採用面接のプロではありません。
意図がとりづらい質問をしてしまうこともあると思います。

もし、面接官はチームプレイができる人かを見極めたいんだろうな、と想像できるのであれば、それに沿った回答ができると完璧です。

これまで、大学入試でも会計士試験でも「出題者の意図」を外さないようにとさんざん言われてきたと思います。
同じことを面接でやるだけです。

すでに答えた質問に近い質問がまた来たら……
先ほどの回答に満足せず、もう一度チャンスを与えようとしているのかもしれません。

例えば❶の質問への回答として、「自分一人で取り組んだ自主トレ」の説明をしたとします。
それに対して、こんな質問が来るかもしれません。

面接官「そうなんですね。チームとして何か取り組まれたことはありますか？」

ここで、「練習についていけない選手には居残りさせて、キャプテンが指導していたようです」という、あなたに関係のないことを話しても意味がありません。
面接官は、あなたが所属していたチームのことを知りたいわけではなく、あなたのことが知りたいのです。

論文式試験合格者に対する監査法人の面接は、10人受けて1人や2人しか通らないような狭き門ではありません。
しかし、全員に内定が出るわけでもありません。
しっかり実力をアピールできるように、専門学校などで教えられたことを参考に取り組んでいただければと思います。

私のこの記事や、一年前の記事も参考にしていただければ幸いです。

ところで、論文式試験合格者の皆さんのために、皆さんの先輩が1日1人のリレーメッセージを発信しています。
多彩な方々からの熱いメッセージもぜひご覧ください。

【業務連絡】
このページの一番最後に、てりたま通信メンバー限定のちょっとしたおまけがあります。（面接に役立つ情報はありません）

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この投稿へのご意見を下のコメント欄またはX/Twitter（@teritamadozo）でいただけると幸いです。
これからもおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

てりたま

356字

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