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長年勤めた監査法人を退職したからこそ気づいた3つのこと

監査法人を退職して1年。監査法人にいたら分からなかっただろうな、と思うことが3つあります。


監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めた「てりたま」です。
このnoteを開いていただき、ありがとうございます。

監査法人のスタッフの方から、「てりたまさんが、監査法人を退職して自分の考えが大きく変わったと思うことを教えてください」という質問をいただきました。
それから2か月間考えているのですが(考えすぎです)、あまり「大きく変わった」ようには思いません。

そこでちょっとテーマを変えて、退職して気づいたことをお話しします。


退職して気づいた、3つの「ありがたさ」

毎月給料が入ってくるありがたさ

一般事業会社でも公務員でも同じですが、勤めていると給料日に当たり前のように振込があります。
給料以外に賞与があり、非管理職であれば残業手当もありますが、とにかくベースは毎月支払われます。

私は個人開業しましたので、何もしなければたちまち収入はゼロです。給料日という概念もありません。

監査法人にいらっしゃる方は、「そんな当たり前のこと、退職前から分かってるでしょw」と思いますよね? 私もそう思っていましたが、25日に何も起こらない事態を目の当たりにして、はじめて分かる「きつさ」がありました。

公認会計士という資格のありがたさ

個人開業したので、自分の名前の事務所を登録し、名刺も作ります。
お客さんもまだなく、実質的にプータローでも「○○公認会計士事務所の所長」です。

また、会計士になじみがない人と出会うことが増えましたが、「公認会計士です」と言うと、「えー、すごいですね」というリアクションが必ずあります。
もちろん社交辞令を割り引かないといけません。しかし公認会計士を名乗ることでマイナスになることは考えづらく、かなりプラスの印象を与えていると感じます。

資格がなくても会社を設立して社長になることはできますが、「社長やってます」「起業しました」などというと、「何やってる会社なんですか?」と必ず聞かれます。
公認会計士の場合は、詳しくない人は「公認会計士」だけでも納得してくれます。

知り合いのありがたさ

監査法人に33年もいましたので、執行部の人たちはだいたい知り合いです。また、これまでの業務で一緒に苦労した経験のある人たちが法人の隅々にいます。また、クライアントにも知り合いがいます。

大勢の知り合いに囲まれていることを、当たり前に思っていました。

独立してポツンと一人になってみると、そんな人たちから声をかけてもらったり、こちらから声をかけると忙しい中時間を割いてくれたり、そこから仕事に発展したり、といった一つひとつがとてもありがたく感じます。

また、独立してから知り合う人も大勢いて、知り合いの輪はさらに広がっています。

私より先に独立した人や転職した人から、仕事のほとんどは知り合いからの紹介、とよく聞きます。
実利的な面もありますが、何よりも世間の荒波に一人でもまれるのではなく、古くからの知り合いや新しい知り合いに囲まれていることをとても幸せに思います。


おわりに

ここまで書いて、「考えが大きく変わった」ことを一つ思い出しました。
それは、「自分のキャリアについて、これまで以上に考えるようになった」ことです。

自らのキャリアについては監査法人にいるときも考えるべきで、私も若い人たちにそう促してきました。しかし、黙っていてもイヤと言うほど仕事は来るので、中長期のスパンでぼんやりとしか考えていませんでした。

個人開業すると、ぼんやり考えているだけでは何もはじまりません。今、何を仕事にするのか、自分で決めないといけません。
自分で決めた業務が受注できるとは限りませんが、営業して回ることはできます。また、気が進まない仕事を断ることもできます。

と、現時点の思いを文字にしましたが、公認会計士事務所の所長としてはまだまだ新米です。
今なお真っ白なところに、自分の進む道を描いていこうと思います。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この投稿へのご意見を下のコメント欄またはTwitter(@teritamadozo)でいただけると幸いです。
これからもおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。

てりたま

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