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漢字検定一級の問題を一問解く度に頭を抱えてしまう。

お疲れ様です。嶋瀬紫織です。
突然ですが皆さん漢字好きですか?私は好きです。

幼少の頃から漢字が大好きな私は大学生の時に漢字検定準一級を取得しました。
ただ、漢字大好きと豪語している割には合格するまでに確か5回は落ちてます。覚えが悪い。残念なおつむ。
検定料は乏しいバイト料(最低賃金680円の時代)から出してたので学生身分にとっては泣くほど高かった(私基準)

で、準一級の試験でかなりあっぷあっぷだったので一級は問題集を買うだけ買って受検はしなかったんです。ちょこちょこ目を通してはいたけど。
んで、最近「休業中で自宅ひきこもりだから一級の勉強しようかな~」と気まぐれを起こして久々に問題集をパラッと開いた訳なんですが…。

もう何でもありかよと思った。

無題418

漢検一級の問題を解く度に思っちゃうんですよね。「もうなんでもありやん…。」って。そして問題を解く度にこの顔ですよ。
大嫌いなピーマンを無理くり食べさせられた子供のような、合コンで人をいじるとウケると勘違いして周囲の人をいじりたおしている輩を見るような顔をしてしまう。合コン行ったことないけど。あとピーマンもちゃんと食べられるけど、例えるならそういう顔をしてしまうのです。

一級ともなればもう中国古典やら日本の古典やら文豪の作品やらを網羅してないと一問解くのにかなりの時間を要します。
私なんかもう一問解くごとに電子辞書と漢和辞典とスマホの力を借りて調べに調べて「はいはいはいはい!そういうことね!オッケ~!じゃあ次の問題!」と進んでいくのですが、問題を解けば解く程最初に調べた漢字の読みや意味を忘れるのです。
頭の中の漢字フォルダ、新規保存じゃなくて上書き保存しちゃってる。
残念が過ぎるおつむの持ち主。それが私。

無題419

↑もうなんでもありな「熟字訓」という単元

一級の出題内容の一つに「熟字訓」というものがあるのですが、そやつがすっげぇクセものでして。もう最初の問題の漢字を見た時点で「読めん…( ˘ω˘ )」と落胆し、そっと問題集を閉じるという動作を何度やったことか。
上記の絵からでも分かる通り訳わかんないでしょ?
「紫丁香花」
「ライラック」ですよ。
「リラ」とも読むそうですがどっちみち分からん。

他の漢字も見ていただきたいのですが「覆盆子」って書いて「イチゴ」って読むんです。どういうこと???
見たことないよスーパーの野菜・果物コーナーで「覆盆子」って書いたイチゴのパックとか。少なくとも私はない。見たことない。

あと「紅娘」と書いて「てんとうむし」とか読んだことなかったわ。確かによく見るてんとう虫さんは赤いけれども。ちなみに「紅娘」を「てんとうむし」と読むのは高校生の時に知ったんだけどかなり衝撃でしたよね。
「紅娘」と書いて「てんとうむし」。
最初に此の熟語に当てはめた人はまるっとして陽の光を浴びてつやつや赤く光るてんとう虫さんをお日様の下で踊る娘のようだと思ったんだろうね。ロマンティックだね。

ちなみに「紅娘って中国語由来なのかしらん?」と思って調べたところ、「紅娘」は中国語で「仲人」って意味だった。全然違う。
ついでに英訳すると、てんとう虫は「Ladybug」だそうで、明治時代の文豪がてんとう虫を和訳する時に見た目の色と「Lady」がつくことから「紅娘」にしたのかな~。分からんけど。ただの想像だけど。
しかもてんとう虫、「紅娘」だけではなく「天道虫」やら「瓢虫」やら色んな漢字の組み合わせを持ってるんですよ。欲張りか。

調べても出てこんかったから御存知な有識者の方、いらっしゃいましたら此の未熟者な嶋瀬に分かりやすく、且つ優しくお教え下さい…。(注文が多い)

あとあと「驀地」に関しては漢字二文字に対して読みが「まっしぐら」って平仮名五文字ですよ。凄いよね。
我ら人類の宝である猫ちゃんのご飯で知られるカルなカンのキャッチフレーズでも知られる「猫まっしぐら」を「猫驀地」って書くだけでなんか猫ちゃんがこちらに向かってとんでもねぇ速度ですっ飛んできそう。みぞおちあたりに突っ込んできそう。

というか「熟字訓」って何?

何の説明もなく「熟字訓」とか専門用語(?)を出してけちょんけちょんに言ってしまいましたが、読者様の中には「いや、漢字の読みが分からんって憤慨するよりも熟字訓って何…?そっちから説明して?」と思われた方もいらっしゃるでしょう。すみません。ご説明致します。

無題420

上の図を見ていただきたいのですが、「紅葉」って「赤い葉っぱ」という意味で「もみじ」って読んだり、「秋が近づいて葉が色づいてきた」という意味で「こうよう」って読んだりしますよね。
「もみじ」って読む方が「熟字訓」です。以上。

…え、説明終わりです。そんな「はぁ(゚Д゚)?」って顔なさらないで…。

えーと、つまり一つの熟語に植物とか動物とかその他のものの名前をあてたもの。其れが「熟字訓」。そこに「漢字の読み」という概念はないのです。

「熟字訓の問題を解く者、一切の音読み訓読みの概念を捨てよ」と誰かが言ってましたが正にその通りです。(私が今考えた)

音読みと訓読みという本来、漢字を読む上では重要な判断材料を、ここではかなぐり捨てなければならないのです。頭抱えちゃうでしょこんなん。

なんやかんや言ってますが

無題423 (1)

色々文句言ってますが解答を見た時に「へぇ~~!!!!そう読むんだ~~~~!!」と公園で珍しい遊具を見つけた子供のように無邪気な気持ちになります。受検するか否かは置いといて、もうかれこれ一ヶ月以上引きこもっているので頭の体操でちまちまやっていこうと思います。
今回は主に熟字訓の事でピーピー言いましたが国字とか国名の当て字も凄いです。ピーピーどころか「お前、おもしれー女だな。」ならぬ「お前、おもしれー漢字の当て方するな。」ってなっちゃいます。おもしれーよ漢字は。
「米西西皮」って書いて「ミシシッピ」って読むんだよ。「密士失比」とも書くそうだよ。奥が深い(感想が小学生)

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↑お笑い動画見ながら書いてたら一日終わった。
※検定にすら出てこない漢字もある。

この記事を読んで興味を持った方は是非挑戦してみください。問題集を解くだけでも面白いと思うので。今のご時世「Stay Home」ですからね( ˘ω˘ )
中国古典と日本文学と国字と旧字体と熟字訓と当て字を習得すれば一級合格だって夢じゃないです。
引き続き、嶋瀬はぷりぷり文句言いながらも楽しく学ぼうと思います。

無題422

頑張ります。

〈参考図書〉
『講談社パックス中日・日中辞典』相原茂(2008,講談社,東京.)
『漢字博士養成ドリル〔当て字・難字〕編』研究者編集部(2009,研究者,東京.)
『完全征服「漢検」一級』財団法人日本漢字能力検定協会(2009,三省堂,東京.)
『日本語教育教科書日本語教育能力検定試験完全攻略ガイド第2版』ヒューマンアカデミー(2011,株式会社翔泳社,東京.)

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