メルボルンでお気楽珍道中
オーストラリア・メルボルン編-1
タスマニア編からの続きとなる、
オーストラリア・メルボルン編。
2018年1月半ば。約1ヶ月のあいだお世話になったタスマニアのWombat Cafe’での日々に、出発の日がやってきた。同僚のトモコやオーナーのワカさん達と別れの挨拶を交わす。
初めてのタスマニアで、ホバート空港に着いてから早速両替しようとATMを使っていると、後ろから誰かに話しかけられた。振り返るとその方が迎えに来てくれたWombat Cafe’のウォーリックさんで、タスマニアから旅立つわたしをフードバンに乗せて空港まで送ってくれたのもまたウォーリックさんだった。
今度はWombat Cafe’から旅立ち、メルボルンへ。1ヶ月前に同じ空港に立っていたときはWombat Cafe’との縁をたよりに、初めての国と場所でこれから一体何が起こっていくんだろう…と、どきどきしながら空港にいた。
1ヶ月間の暮らしの前と後では思うこと感じること、まったく違う。約1ヶ月のあいだ、毎日色々あったわ…じんわりしつつ、挨拶をすると次なる目的地メルボルンへと向かった。
タスマニア→メルボルン間は飛行機で約1時間半程。フリースありきのタスマニアと比べて暑く、半袖生活へ。
メルボルンでは、オーストラリア本島でワーホリをしていた友人とメルボルン空港で合流する約束をしていた。特に何するといったことは決めてなかったのだけど結局は、ひたすらに美味しいものを食べ(メルボルン、食レベル高し!)珍道中を過ごすことになった。
完全ひとり旅だった南インドと比べると大きく体調を崩すこともなく、オーストラリアは比較的ラクというか楽しく賑やかな出来事が連続していた。
実際には、初めての国や場所では混乱したりよく分からないこともある。けれどインドのように虫にまみれることもなく体調も良いとなればそれでもう万事オールOK、万々歳。
もう健康だったらええんじゃ、あれこれ頭で描いた期待のストーリーから解放され、少しくらいアレ?ということが起こっても記憶の中ではスルーされていく。インドのおかげですこしタフになり幸せのハードルが下がった気がする。
さらに友人とのふたり旅となれば気楽さ倍増。メルボルンは緑が多く海もあり、飲食店やバスキングと呼ばれる路上アーティストが奏でる音楽レベルがやたらと高く、街を歩いている人も明るい雰囲気で街全体のHappy度が高いような、とても気持ちのいい場所だった。
それまで街のしあわせオーラ・ランキング(?)は、私的にはハワイがトップだったのだけど、以降メルボルンの存在感も増すことになった。
初めての街で宿はどこにしよう、この宿で大丈夫だろうかと緊張気味にどきどきしながら様々な感情や想いが交差する。けれど、それらの結末を知っている今となっては文字にすると、ただただ美味しいものを食べ色々な話をして…お気楽道中でしかない。
お気楽道中でしかないのに、出発前はナーバスでマリッジブルーならぬ旅ブルーのような症状が起こることが多く、何かとドキドキしがちな自分との付きあい方を工夫する必要がある。
それは今も変わらない。何なら東京-西日本の新幹線に乗ることすら少しドキドキする。そんな人間がインドだのオーストラリアだのにひとりで行ってるのだから毎度よくやってるなあと思う。
どうしてそんなにドキドキする性質もあるのにわざわざ行くのかといったら、もう行きたい&タイミングを感じたからで、迷った時は行く人生と行かない人生どっちがいいのかで決める。
それにタイミングが合わない時は、どんなに気持ちがあって時間とお金があろうと妙に体が重くなるときがある。
何度も、行きたいと思ってるのに動けないなーということを繰り返して内容を分析していった結果、『行きたいように感じるけれど、どう準備して頑張っても違和感が拭えない。足や体が重たすぎるとき=体や第6感的な何かが動かないほうがいいというサインを送っている。動くことで逆に遠回りになる。』
…どうも動く気がまるで起こらない時は、怠けているとかそういうことじゃないみたいだぞ、ということに。
至ってシンプルな分析結果ながら、以前は思ったように動きたい気持ちが強くて葛藤が多く、徐々に自然な動き方を覚えていった。
相変わらず前置きが長いのだけど、そんなこんなでメルボルンでは魔法が発動したかのようにラッキーな出来事や美味しいご飯屋さんが滞在10日間のあいだひたすら連発していた。
ただただラッキーだったんす。という旅日記もそんなにないかもしれないけど、メルボルンに関しては実際そうだった。
当時、友人にはわたしがスローなので「おばあちゃんと歩いてるみたい」「三蔵法師みたい」だとか言われつつ、あれこれ話しながらメルボルン内の様々な場所を訪ね歩いた。
まずは、他の友人知人達に勧めてもらっていた無料で食事できるドネーション制の食堂・Lentil As Anythingのabbotsford店へと向かう。
このLentil As Anythingは飲食店において、美的センスやコンセプトといいこういったことが可能なのかと驚き、『今まで訪れた旅先でよかったカフェやお店ってどこ?』と聞かれたりすると『メルボルンのレンティルよかったよー!』と答える、印象深い場所となった。
メルボルン編-2『美味しいドネーション制食堂・Lentil As Anything』へつづく。