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車いすでのライブ参戦事情

こんにちは。寺山瑞穂です。

6月22日に、MELOGAPPA(YouTuber)の東京日比谷野音でのライブに行ってきました。今回は友達と一緒に福島県から新幹線に乗って出かけてきましたよ~。
雨も心配されましたが、とってもいいお天気で、よかったよかった。

今回の記事は、車いすの人はどうやってライブを見るのか?ということです。
私も、そんなにライブに行く人ではないのですよ。私の経験の範囲でのお話です。けっこう主催者が違うと色々違うんだろうなって感じています。


指定席がある場合

チケットは普通に取って、主催のイベント会社(?)に電話で連絡をして車いすで行くことを伝えます。今回のライブは指定席があって、一週間前に席が決まってから連絡しました。
電話での連絡は、受付時間が短かったり通話中が多かったりで、ちょっと面倒です。色々な確認が必要だから仕方ないんだろうけどね。

当日入場した後、情報が伝わっているスタッフさんに案内してもらいます
会場によってはバックヤードのようなところを通る場合もあって、ちょっとおもしろいです。

大抵の会場には車いす用のスペースが用意されています
今回のライブは、大阪城野音では最前列両端、日比谷野音では最後部の端っこ、ちょっと高くなり張り出しているところでした。他の会場では、一階席一番後ろの端っこ出入り口に近いところとか、二階席の最前列だったり、色々です。
会場によっては、ステージが見えにくい場所だったりします。私は椅子に移れるので、席によっては普通に見ることができる場合もあるので、当日場所を見てからどの席を使うかを決めさせてもらいます。

この「当日見てから決める」ってことができるのを、今回初めて知りました。車いす当事者でもその程度。
主催者側としては、どの席に車いすユーザー(介助を必要とする人)がいるかを把握しておきたいのでしょうね。開演前にはどこで見ているか決まっている必要があるようです。
以前、車いす席からはステージが見えなくて、同行の友人からも見えなくて、勝手に元々の指定席に移っちゃったことがありました。車いす席は最前列の端っこでスピーカーなどでステージがほとんど見えなかったの。指定席は真ん中の通路のすぐ上だったので、その席のほうが良く見えそうだったから。
その時は友人がスタッフさんに説明してくれて事なきを得ましたが、ごめんなさいでした。

一緒に行った人は、大体は一緒に見ることができます。でも「車いすでの利用者が多い場合などは、同行者は本来の席で見ていただく場合もあることをご了承ください」って言われます。私は別々の席で見たことはないですけどね。
シートがない場所では、同行者用にパイプいすなどを出してもらいます。
車椅子観覧コーナーでは、同行者も立ち上がれません。

ライブ後などごった返しているところを出る際には、スタッフさんが出口まで先導してくれます

車いす席の必要性

一応書きますよ、って感じですが。
車いすユーザーの多くは普通の座席に移れませんよね。
会場内移動に階段があれば、アウトですし。
もし一般の席に座れたとしても、前の人が立っちゃうとステージが見えないんですよね。私はチビッコなので、これが一番問題です。

スタンディングのライブではどーするのか!?

これは、私自身がずっと疑問だったところです。未だにうっすら謎のまま。
そんなチビッコの私。みんなが立っているライブでは絶対前が見えない。
だからスタンディングのライブハウスとかは行っていなかったのですが。
推しの力おそるべし。MELOGAPPAのためなら、その懸念を乗り越えるのでした。
MELOGAPPAの「感謝のお返しツアー」という無料(!)ライブが2023年にありまして、その会場がライブハウスのようなところでスタンディングだったのです。その際には「車いすチケット」というのもがあり、それを購入していると、車椅子のためのスペースを空けておいてくれたのです。(因みにお子様連れの方用スペースもありました。)

その時は最前列の端っこ。
その時私は遅刻して開演ギリギリに入っていったのですが、一番前に入れてもらって、申し訳ないような気分にもなりました。
が、低いステージの至近でMELOGAPPAの二人が見れたのは、最高でした。

脱線しますが、ステージ上からもこちらがよく見えていたとのことです。その後ちょっとだけ二人と話す機会があったのですが、「見えてましたよ~」と言っていただけました。
車椅子でよかったと、あの時は心底思った(笑)

今度、MELOGAPPAのツアーでライブハウスでのスタンディングの公演もあるらしいのですが、なんとかなる(なんとかしてくれる)に違いない!と、行ってみる気満々です。

選択権はない。良し悪しはさておき。

日比谷野音では、車椅子スペースに今回5組の人がいて(ちょっと混みすぎじゃね?)ご一緒した単身参加の車椅子ユーザーさんとお話ししました。
その方は、本来の指定席が前の方のかなりいい席だったようなのです。でも、実際には一番後ろの車椅子スペース。
「ええ~?頑張ってチケット取ったのにがっかりじゃない?」と私は思っちゃいました。ご本人はひょうひょうとしていましたが。

逆に言えば、ギリギリでチケット取って本来の指定席が条件が良くない場所でも、車椅子スペースからは意外に良く見えてラッキーだったってこともあるわけです。

車いすだと、席は選べない。ってことですね。
努力して条件のいい席を取っても仕方ない、ともいえるし、だからそこに必死になる必要がなくて気楽、ともいえる。
自分ではどうにもできない領域です。

車いすよ、街へ出よう

結構ライブやイベントは、車いすユーザーへの配慮があります。
そういえばプラネタリウムも車いすで利用しやすいところでした。郡山市のスペースパークですが。色々面白かった。いつか書きたいですね。映画館の車いす席のこととかもね。
そう、車いす席、あります。けっこうある。という私の印象。

確かに「これじゃ意味ねーべ」って席もあったのですが、ま、それもネタになると思えば、楽しめるわけで。(同行者も付き合わせちゃうのがね~。心苦しいのよね~。)

臆せずどんどん問合せして、どんどんお願いして、そうしたら結構大丈夫。
障害持ちで育ってきて暮らしていると、どうも遠慮しがちになるというか、不自由にも我慢しがちになっちゃう面もあるのですが(ええ、私ですらあるのだからきっと多くの人にあります)、もっとあーしたいこーしたい言っちゃっていいと、それは聞いてもらえると信じていいと、思うのです。

態度が大きく感謝がなく嫌な感じの障害者も知っています。お願いを聞いてもらえない時だって、実際はいくらでもあります。傷つくことだってあります。
が。それであっても、思うのです。
もっと社会を信頼して当てにして、声を出していこうと。

車いすでライブ参戦する人、いろいろなところに遊びに行く人が増えると、もっと車いすで楽しみやすい社会になるのではないかと期待します。
だから私はどんどんライブに行くのであります。

嘘。そんなこと関係なく行きたいから行くんだけどね。

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