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ドキュメント「突然、夫が河童になると言い出しました。」VOL.3(文・てらかっぱ&漫画イラスト・寺島ヒロ)

ども、ガイドもお任せてらかっぱです。河童ツアーにようこそ。

東京から友人が仕事でやってきて、大きな仕事が終わったあと、ゆっくり大分県の佐伯市内を観光したいといいだしました。

さっそく自家用車を走らせ、僕がおすすめする名所を一回りしてきたよ。

まずは、佐伯の城山。ここは元豊臣家の家臣、毛利高政を藩祖とする佐伯藩一万石のお城があった場所。毛利高政は毛利攻めの高松城の会場の折、人質交換として毛利のに渡った武将です。そこで、毛利の殿様に気に入られて、森という苗字を毛利と改めたという逸話をもちます。

江戸城築城の時には石垣を担当したらしく、その技術は佐伯のお城にも生かされている。

その参道の入り口には河童の像がある。

面白いことに、手を握ると頭の皿から水がビュビュビュビュと吹き出すギミック付き。

初めての人はかなり驚くようだ。

次に訪れたのは上浦にある暁嵐の滝。
自然の木々の間から落ちてくる滝は神々しくもありたくましくもある。

霊験あらたかなこの場所に、河童の像がある。

田んぼや畑に現れては悪さをする河童を懲らしめた男がいた。この男、河童とは話し合いでは解決しないということで、相撲の勝負を挑むことにした。

しかし、相撲は河童の得意とする所。まともにやっては勝てないと思案の挙句、口八丁で河童の頭を下に向けさせ、皿の力水がなくなった所を倒し河童にいうことをきかせたという。

その逸話を再現した像が相撲の土俵とともに置かれている。

次にやってきたのは床木ダム。
雨が降っては川があふれるこの地域の治水対策のために作られたダム。

その、川の河川公園に河童の像がある。

池の周り、石の上、川のほとりに設置されたすこしユーモラスな造形の河童たち。

(画像は、川のほとりでカエルに深イイ話をする河童)

誰が何のためにおいたのか由来のわかるものは何も置かれていない。

おそらくは、ダムができるまでに洪水でなくなった人への供養と今後の安全祈願のために置かれているのだろう。

次に訪れたのは、本匠の大水車、かつては日本一だったという大水車。

一番でなくても実に立派だ。
水車でひかれたソバ粉でつくる手打ちソバがここの名産。時間がアレばぜひ食していきたかった。

ここには一人のおじさんが作り続けている河童の焼き物が数多く置かれている。

このおじさん、本匠に流れる川にかかる全ての橋の欄干に河童の焼き物を置物を置きたいという。

河童にとりつかれているのだろう。

半日かけ、佐伯市を一周する観光ツアーを行った。
全部、河童だったね。と友人。

満足度100%の河童ツアー、皆様もいかがですか?

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