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ADHDとダブルバインド。
内田樹の本を読み「それか!!」とおもった言葉ダブルバインド。
相当の蛇が絡み付いて締め上げているような感覚のする恐ろしい言葉。
軍隊や会社で上下関係をわからせるために使われる技術だという。恐ろしい。
その本に書かれていた例はこうだ。
スポーツの試合で負けた時、コーチが「負けた理由はわかるか?」
ときく。選手が「わかりません」と答えたらコーチに怒られ「わかってます」といってもやっぱりコーチに怒られるという。
プログラムでかくとこうだ。
IF 負けた理由がわかる THEN 怒られる
ELSE 怒られる
何を答えても怒られるという、上下関係を教え込むための恐ろしい理論。
さてADHDの場合、このダブルバインド理論に簡単にかかってしまう。向こうはかけたつもりもない。セルフダブルバインドとでも言おうか。
ADHDなら人生において何度も「やる気がないなら帰れ」と言われたことがあるだろう。僕はある。
帰って怒られる。BAD END
帰らないがやる気がないのでやっぱり怒られる。BAD END
「やる気がないなら帰れ」と言われた時点でバッドエンドなのだ。正解はない。
ここに至る前に何度も修正ポイントはあったはずだ。気づかなかったのだ。見えなかったのだ。過去の記憶、未来の予測が恐ろしく苦手なので常に混乱している。
「ここって間違ってませんか」
って聞かれた時は間違っているのだ。
間違えないよう何度も確認していると
「いつまでかかってるんだ」と怒られる。
「できるまでいくらでも時間かけていいですよ」と言われた時は、間違えた上に時間切れになる。
キレ気味に「なんだったらできるんですか」と言われ、瞬間、固まる。どう答えても怒られるやつだ。ダブルバインドだ。蛇がからみつく。大群だ。
最初は優しかった人も二度と仕事を回してくれない。余人をもって変えられる仕事なのだ。
優しさなのか、嫌味なのか、皮肉なのか、返答次第では怒るという状態なのか。わからぬ。
普通の人はこのような反応はしないらしい。普通のことならこの感覚、普通にわかってくれるはずだ。
いまでは、「どんな仕事がご希望ですか」「年収はどのくらいが希望ですか」「この仕事やってみたらどうですか」と聞かれただけで、胸がキューッと締め付けられるくらい拗らせた。
そんな感じだから、毎日がクイズ大会。
政府のいう「電力不足なので節電してください」も「熱中症にならないようクーラーをつけてください」もどういう意味で言ってるのかわからない。どっちを選ぶのが正解!?
胸がキューっとする。
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