『ネットで物議のローソンPBデザイン nendo佐藤氏に真意を聞いた』をマーケティングトレース
参考記事
要約
ローソンのプライベートブランド(PB)のパッケージデザインが2020年5月から全面刷新した。一部の消費者から、分かりにくいという意見もあるが、短期的な視点では、売上に影響はない。このデザインを担当したnendoの佐藤オオキ氏は、「長期視点」で「雑貨」的なデザインが新たな顧客体験を得ることと、今までの主力商品にまとまりを与えより目立つようにすることを狙いとしている。
事実
一部から批判の声が聞かれる一方で、それが売り上げに悪影響を与えてはいないという。冷凍食品や菓子、牛乳や豆腐、納豆などすでに新しいデザインに切り替わっている商品について、切り替え後の売り上げは順調。同社によれば、例えば冷凍食品は全体で、切り替え後の5月は前年同期比で3割の売り上げの伸びを記録。牛乳や卵、納豆なども1割程度売り上げが伸びている
新型コロナ禍の影響で、自宅で過ごすことが増えた消費者が、外食を避けて自宅で食事を取ることになった影響もあり、この売り上げの伸びの要因すべてがパッケージのおかげ、と断定するのは早計だ。とはいえ、「現時点では、パッケージリニューアルによって売り上げが落ちている商品はほとんどない」(ローソンの梅田貴之中食商品本部本部長補佐)。
引用:日経XTREND
ローソンのPBのリブランディング
人や環境に優しいパッケージ
一般的な小売店に並ぶナショナルブランドのパッケージはどれも一瞬で目を引く派手さがある。一方で、PBのパッケージには、派手さはいらず逆に並列的に見えるデザインであることが多い。ローソンは、客への購入圧力を減らす、穏やかなデザインにすることで優しさを表現した
人気商品の繋がりができる
これまでローソンは、人気商品として「からあげくん」、「悪魔のおにぎり」、「バスチー」などの人気商品を生み出してきたが、それらはローソンとしての繋がりが薄く、店舗ブランド全体に影響が及びにくいところがあった。そこで、リデザインにより、違うカテゴリーの人気商品に繋がりを持たせた。また、他のPBが控えめなお陰で人気商品が前に出やすい環境を作った。
雑貨的なデザインがもたらす効果
一部の消費者からは分かりにくという否定的な意見があるが、その一方で肯定的な意見も生み出している。それは、ビールのデザインが、可愛くなったことで女性が買いやすくなったことや、子供の反応がいいなどであることである。食事中に食卓に置いたままでも違和感のないデザインというPB食品に「雑貨視点」という新たな価値観を生み出した。
まとめ
コンビニのPB戦略として、セブンイレブンは「安くて高品質」な商品を揃えている。消費者により密着した小売店の戦略が細分化することで、コンビニも顧客の囲い込みが予想される。
また、リデザインは既存顧客とのミスマッチが起こることから、柔軟な対応で、細かな改良が大事である。