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日本一共感を得る恋の話 ショートショート
暖かかった。
一言で教えて?と言われたならそうなるだろう。
だけど良い所なんて言い出したらキリが無い。
※
これは昨年の冬の話。
※
だけど親の決めた事だった。
高校生の僕にはどうしようもなかった。
思い出すたびに色んな楽しかった記憶が蘇る。
こんなことになるなんて。
※
包み込むような優しさ。
だけど、どこかフワフワとしている所もあって。
正直に好きだった。
いや、今も大好きだ。
※
ちゃんとしっかりしている所もあった。
地にしっかり足がついているような。
そんな所も大好きだった。
そうかと思えば、急にあつくなる瞬間もあった。
僕はそれを止めるのに必死だったな。
不思議で大切な存在。
なのに何故。
自分の若さに腹が立った。
親に逆らえない自分に。
※
よくご飯も食べたよね。忘れられないよ。
※
そういえば勉強もした。
だけど僕はその素敵さに勉強どころではなく全然はかどらなかったな。
※
そして恥ずかしいけど本当の事を話そう。
本題だ。
僕のとてつもなく悲しい話。
あれは両親がクリスマス後から正月明けにかけて旅行に行った時の事。
大晦日、僕のうちでお酒を飲んだ。
もちろんいけない事だけど。
そしてガキ使を見て大笑いしたね。
気付かないうちに年が明けていた。
僕の目はきっとうつろだったと思う。
頭は正気ではなかった。
酔っぱらっていたからだろう。
いやお酒のせいにしてはいけない。
だけどお酒の勢いを借りるとはこの事だろうと思う。
よし
正直に言おう。
寝た。
初めての体験だった。
あったかくて本当に心地よい気持ちよさがあった。
恥ずかしい話だけど。
冬なのに汗だくになっていた。
それからはこんな気持ち良い事なんて知らなかったから毎日ねた。
こんな事言うと僕が欲求を求めまくる人に思われるかもしれないから嫌だけど。
仕方ない。
きっとそうなのだから。
欲望に毎日負けた。
両親が帰って来るその日まで。
※
欲望は止まらなかった。
そして僕は、
両親が帰って来る日もやってしまった。
帰ってきた両親にそれを見られた。
そりゃカンカンに怒っていたよね。
僕はへこみにへこんだ。
※
その後しばらく関係は続いたが、両親の監視の元でだ。
だからなのか
終わった。
別れなくちゃならなくなった。
さようならだ。
※
悔しくて仕方なかった。
僕があんな事をしたばっかりに見つかって。
若さのせいか。欲望は抑えられない。
悔しい。
自分の判断では無く両親によって決められたようなものだ。
※
でも、人生で、春は、絶対やってくるのだ。
心を強く持った。
※
そして今現在。
僕は涙が出るかと思った。
いや出ていたかもしれない。
僕は忘れてなかった。
ずっとずっと好きだった。
ようやく会えた。
もう一度。
もう一度。
会えた。
大好きな。
大好きだ。
今年もよろしく、こたつ
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