1095日の生き様 ⑭~夏その2~
前回は樽前神社祭りへ潜入し、無事に帰宅したところまででした。
今回はその後の展開について続編です。
私にとってのラスボス
少し最初は祭りと離れますが、、
シーズン開始時に先輩の誰が後輩の誰を担当する。という決まりはないのですが、この祭りの頃にはしっかりと担当のような先輩が暗黙で、できあがっています。
いつも私の近くで練習中に監視されているような感覚だった先輩は私の場合は3年生のBOSSでした。その先輩は高校生とは思えないとんでもない見た目と体格の先輩であり、同期の3年生や2年生もその見た目と日頃の素行から口出ししづらいタイプの方で、いわば私のボスでもありチームのボスのような方でした。(ヤ○ザ?みたいな)
まだ序盤のスライムを倒してレベル上げしている程度の中卒1年目の私に中ボスどころか、いきなりイオナズンを唱えてくるようなラスボスと戦うというのは経験値が足りな過ぎて無謀にも程がありました。
基本的に1年生にとっては全先輩が絶対的存在なのですが、その中でもそれぞれが更なる絶対的存在の先輩(トラウマな先輩)を作ります。というか自然とできます。
これは陸トレの足の速さが同じくらい、またはちょっと自分より早いくらいの先輩にそうなるケースが多いです。
これだけ多くの練習と時間を近くで共有するわけですから、体力的に追い込むシーンでは近くを走る先輩が「うぉりゃぁあーてめぇ走れやっ!!」「てめぇ殺(や)るぞ!」と言って追い込んできます。
極端な例を言えば、ビリ圏内を走っている人にとってトップ集団の先輩に追い込まれるようなシーンは少ない、ほぼ無いという事です。
私にとってはこの絶対的先輩は3年生のラスボス的存在の人がそうでした。
以下、ラスボス⇒ラストボス⇒LastBoss⇒[LB]として記載。
不穏な空気
高校生になって初のお祭り明け、練習開始前になんとなーく「寺尾ドンマイ」という先輩からの雰囲気を感じ取ってました。
えっ、なんかした?
祭り行ってるの見られてた?
行くなよって言われてないし、いいじゃん、、、。
またどうせ余裕か?とか言われて追い込まれるんでしょ。
はい、俺オワッタ~。
と脳内で未来を先読みし始めます。
口を開くラスボス
予想が見事に的中したようで、3年生のミルドラーs、じゃなかったラスボスが先生が来る前の時間帯に皆の前で口を開きます。
竜王「よくここまで来たな勇者よ、、」
ではなく
あっさりと
LB「コイツ余裕こいて祭り来てたかんね」
テラ(あっ、見られてたんだ・・・ヤベッ・・・)
LB「しかも堂々とビール飲んでたから、終わってるわマジで」
(・・・はいっっ!?)
ビールを飲んでた?
私この頃ビールなんて苦くて飲みたいなんて思った事ないし、そもそもお酒なんてもんは中学の時にY田とウィスk・・・じゃなかった、、
とにかく祭りで酒なんて飲んでないし!!
「いえっ!!」
唯一発しても良い「いえ」を全身全霊で吐き出し否定しました。
LB「はっ?お前ウソつくなや!!俺、蕎麦の露店内でお前見たんだぞ!
飲み終えたビールのカップ持ってたべや!」
テラ「・・・(はい?)」
と思った次の瞬間、まさか、、と思い当たる物が…
いや、それ…
【トロピカルジュースの空き容器】やん!!
(マジかよ…あれをまさかのビールの空き容器に結びつけてきたかよ…)
まぁ確かに
これを飲み終えると
こうなり、
これも飲み終えると
こうなる。(蓋やストローまでは見えねぇよ!と言われるのは承知で)
空きのプラスチックカップを捨てるゴミ箱を探す行動が
先輩に見つかるリスクを増やすくらいなら
自宅で捨てようと持ってただけなのに…
それがまさかこのような結果を招くなんて…
しかも蕎麦屋の露店内から監視されていたなんて…
ヘッズアップ!俺! 無念…
にっちもさっちも
ですがこう言われてしまっては、しつこく言い訳なんてできません。
なんたって「はい」か「いえ」しか言えませんし、先輩がそれを聞いたところで「おぉ、そうだったのかぁ、わりぃ!したら俺の勘違いだったわ!」なんて100億歩譲ってもありえません。
結局私は「トロピカルジュース」という単語すら言えず、お前嘘つくなや。で処理完了です。
多分、他の先輩はわかってたんでしょう。
1年生でビビりながら過ごして全く余裕がない中、かろうじて息抜きとしてコソコソ潜入したであろうお祭り。ましてや高校1年生の寺尾が堂々とビールを飲み歩きながら祭りを楽しんでるわけないやん…と。
そしてここで不穏な空気の意味がわかりました。
陸トレ始まる前から「寺尾祭りでビール飲んでた」とラスボスが言ってたのを皆聞いてたから何となく不穏な空気で「寺尾ドンマイ!」感出してたんでしょ!!(くっそぉ・・・)
この理不尽な当てつけ、助けてよ…。
と何度も心の中で叫びましたがその叫びも虚しく、この日の陸トレではいつも以上に追い込まれ、陸トレ中にも「ビール美味かったか?」だの「ビール飲んでんだもんな、こんなの余裕でしょ。」だの、その日一日は地獄のような追い込みをされたのを忘れません。
それ以来、私はあの憎たらしい容器に入ったトロピカルジュースが大嫌いになり、あれから20年あの日を境に私がトロピカルジュースを飲む事はありませんでした。(電球型ソーダ万歳)
こうした意味のわからない当てつけを喰らうというのを学び、これを機にリスクを背負うのは止め、8月に開かれた港まつりは不参加。幼い頃からの連続祭り参加記録はここで途絶えることになります。
以上が、お祭りに行ってトロピカルジュースを真顔で飲んで帰って来ただけでこの仕打ち。という紹介でした。
今回は夏の想い出を2部に渡り紹介させていただきましたが次回も、もう一つだけ夏の想い出を、と思っております。
次回予告
あれを見たのは最初で最後!
直胸倉掴み。
では、また次回!お楽しみに~!
てらを
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