アート独り言。(自己肯定感)
今日は6月の展覧会のオンライン会議。
アートサポーターが意見を出し合って企画し、展示まで行う。3年ぐらい関わらせていただいているが前回から企画にも参加させていただくことになった。
展覧会の主な趣旨は、障がいを持った方にも自由に表現できる場所を提供すること、なくしてしまった自己肯定感をどうのようにサポートしていくか、展覧会のテーマについてなどが話し合われた。
私は映像に関しては特に思わないが、そのほかのことに関してはかなり自己肯定感が低い。そんな私が会議で何を提案したらよいのか・・・・。
少ない知識の中からなんとか絞り出して提案したことに対してはとても共感がしてもらえたが、もっともっと高いところを目指してほしいと意見もいただいた。
褒められると自己肯定感があがり、心無いことを言われると自己肯定感マイナス200パーセントになってしまう。トレーニングによって少しずつ上げていけるものだとは思うが誰しもが上手くいくわけではない。家庭環境だったり、職場だったり、少しずつ削られていったものを簡単に取り戻せるわけではない。それでも、自分の好きな映像を軸に前向きに活動している。
少し前にアーティストの方とZOOMでお話した時に、
「前回よりもっといい作品を出さなければならないのではないかという気持ちになる」
と話したら、
「そんなことは全くない。期待に応える必要なんてない。むしろ裏切った方がいい、それがアートだ」
と教えてもらってとても気持ちが楽になっていった。
以前は、アートには非日常を求めていたが、非日常が日常になってしまった今、日常の当たり前のことさえもアートに感じる瞬間がある。それを一つの作品にしたらどうなるんだろう。
2016年に制作で関わらせていただいた映画は、どこにでもあるごくごく普通の家庭のなんでもない日常の映画。見た人からは賛否両論だった。私も制作しているときはよくわからない部分もあった。その映画は佐久島の映画祭に招待されたので観に行った。
島全体がキラキラに装飾された現実からかけ離れた空間。
「非日常」の中で見る「日常」はたしかに映画だった。
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「今の価値観を壊してほしい」
という要望に少々戸惑いつつも、もはや生きているだけでアートになる瞬間を切り取っていけたらと思った。6月が楽しみだ。
そして令和6年の話もした。3年後の展覧会はいったいどのようなことが起きるのだろう。