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DJ NobbyさんのFIREワークショップを受講した話
御縁あり、Voicyで7.3万フォロワーを持つ大人気の音声配信者、DJ Nobbyさんのワークショップを受講した。とても面白かったので、感想を書き留める。
タイトルは『士業FIRE』
「現実的な独立した自営家へのステップ」をサブタイトルとした本ワークショップは、中小企業診断士や技術士や、これらを志す人たちが受講対象だった。主催は日本技術士会 近畿本部 青年技術士交流委員会(長い…)
端的にまとめると、ライスワークだけで稼いで生きていく訳ではなく、ライフワークの比重を多くしていくアプローチのワークショップだった。
ライスワークとは、生きるための金銭を稼ぐ労働のこと。
ライフワークとは、自分が生涯続けていきたい労働や活動のこと。
Nobbyさんのライスワークは大学卒業後に入った金融業界でサラリーマンとして生きていくこと、ライフワークは学生から続けていたラジオDJ活動だ。20代から2足の草鞋を履き続けてきていたが、40歳になった昨年、遂にフリーランスに転身した。
Nobbyさんの考えるFIREのあり方
Voicyでも何度か仰っているように、Nobbyさんとしては現代日本における現実的なFIREは、収入源を複数持ちリスク分散をしながら生計を立てていくことと考えている。つまり不労所得だけで生きていこうというFull FIREではない。
もちろん、不労所得を増やすことを否定もしていない。つまり、Side FIREやBarista FIREぐらいの位置付けでお話されていた。ちなみに、FIREの4分類については下記記事を参照して欲しい。
社会と完全に関係を断つことなんて誰にもできない
不労所得だけで生計を立てるFull FIREは、実現のために必要な資産は最低でも数千万円は必要となるし、そこに到達してFIREしても節制の日々を過ごすことになる。
であれば、現在の雇われ元以外からも収入を得られるルート、つまり複業でリスク分散をしていくことや、複数の顧客を持つ(=フリーランス)働き方を選択する方がいいんじゃない、というのがNobbyさんの主張で、私もこれに賛成だ。
いきなりFull FIRE(一切の労働を止めて完全リタイア)はハードルが高い上に生活が激変しすぎかなと思うし、労働という社会との関わりを断つには、次のそれなりの社会的な繋がりを確保するべきと感じているからだ。
いつFIREするべきか?
本ワークショップでは、これは「いつ会社を辞めてフリーランスになるべきか」という意味。以下4つのチェックポイントが述べられた。
退路を断つ決断をしていないか
退職をする必要性があるか?そして退職しても多少の金銭的な余裕はあるか?という意味。複業収入で生活が成り立つか
税金、保険、年金等も考慮に入れているか収入源は分散されているか
特定ルートに偏らずリスクヘッジできているか家族/パートナーの反対はないか
人生を共にする人たちの理解が十分に得られているのか?という観点はとても重要。
4つ目の項目が一番重たいし、一番時間をかけて合意形成をしていくべきと感じた。
寺子屋ひつじへ頂いたライフデザインや転職のご相談の中でも、ご家族の理解は得られていますか?どのようにお話をされているでしょうか?と伺うと、「あ、まだ話していません」とか、「話していませんが、特に反対されないと思います」とおっしゃるクライアントさんが結構おられる。そして、そのような場合は高確率で後々、家庭内調整が必要になる(つまり揉める)。話してないのに以心伝心で理解されて支援されているという思い込みからまずは脱却するのも大切だ。
独立した際の一番のメリットは?
Nobbyさんのプレゼンテーションの最後はこんなメッセージ。
どこへ向かうかは、あなたが決める。
企業の庇護から抜け出して完全フリーランスになるということは、全てが自己責任になり、事業で失敗しても誰のせいにもできない。何を学びどこへ行き誰とどんな仕事をするのかを、全て自分で決められる。決めないといけない。これが最大のメリット。
裏を返すと、何かを誰かのせいにする人は決して独立するな、というメッセージでもある。商売相手のせい、国の制度のせい、運がなかった等々、とりあえず何でも他者のせいにする人は独立事業者には全く向いていないですよね。という少々スパイスが効いたエンディングでした。