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寺子屋こぼれ話⑦ 聞いてません編 笑
毎回、長期休暇になると宿題を最後に残してしまい、最後にバタバタする、ある生徒が、たしか、高校1年生だった冬休み、寺子屋の開いている日には自習に来て宿題をせっせと終わらせていた。
そして、1月6日に「今回は、宿題、間に合いそう?」と、聞くと・・・
「明日、1日あれば間に合います。」
と、言って帰っていった。
そして、翌日、寺子屋にやってきたときに
「終わった?」と声をかけると・・・
「学校、今日からだったんです」
という意外な返事が・・・
「はいぃ?」・・・「え?、、、今日、始業式だったってこと? は? それにいつ気づいたの?」と聞くと
「今朝、起きたら、LINEが友だちからいっぱい入っていて・・・」
と、彼。それから、慌てて出かけたので遅刻したそう。
よくよく聞いてみると、2学期に台風などの影響で休校が多かったので、授業日数確保のため、前倒しして始業式をしたのだという。
その年、寺子屋には彼と同じ学校に通う子はいなかった💦
「でも、うちの担任は冬休み前にそれを言わなかったんです!」
と、言い出したので
ーじゃぁ、あなたのクラスはたくさんの人が遅刻や欠席をしたの?
と、聞くと
「いや、僕だけです。」
・・・・・・
ーーーそ、それは、担任の先生が「言わなかった」のではなくて、君が「聞いていなかった」のではないかしら・・・笑 と、私
「いや、言ってないはずです。」と、彼。
・・・そうだったとしても、ほかの人には、情報が入ったけど、君には入ってこなかったってことには変わりはなく、、、それはそれで人の話聞いてないんじゃないか? と、思いつつ
ーーーお母さんは、なんて言っていたの?
と、聞いてみると
「なぜか、怒ってました~」
って、笑 笑 笑
わからんのか? 笑
私は、なぜだか、わかるけどね・・・。 笑
小学5年生のときから通ってくれていた彼、ちょくちょくこういうミスをしたのだけれど、勉強はすこぶるできる少年で、運動もピアノも上手な、天才くん😅
そんな話をすると、「勉強できても、生活面が心配な子だね」という人が多いけれど、私は、彼を見ていると
世の中捨てたものじゃないな、と思ったものだ。
そんな彼の抜けたところをサポートしてくれる人がいて、その人たちとお互いに分け隔てなく受け入れあって、、、自分ができることは気持ちよくしてくれる驕りのない若者だった。
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