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単なる目標だから
夏休み中、1回の授業で目指すべき目標を設定して課題に取り組んでもらったところ
「目標って書いてあったから」
と、生徒が言い出した。
「ん?」と聞き返し、話を聞くと
「できやんでもいいってことやろ?」
との返事が・・・。
「はぃぃい?」
彼にとっては、目標はあくまでも目標であり、達成できなくても構わないものなのだという。
目標は、実現、達成を目指す水準であり、目的や夢を実現させるための、具体的な指標のはず。その目標を単なる目標だから、「達成する必要はない」という発想・・・衝撃的だった。
結果的に達成できないことはあるだろう。
けれど、最初から「単なる目標だから」と、達成する気がないと言われると、一瞬、あっけにとられそうになったー
言葉が感覚的に捉えられて、不思議な解釈をされているなと感じることが年々増えている。どうりで話が通じないわけだと、いろいろと腑に落ちたけれど、そのあと、なんとも言えない、ふつふつとしたものが、心に残った。
日ごろの会話で、コミュニケーションが取れていると思い込んでいるのは、大人だけかもしれない。伝えたはずのことを、彼らは彼らの解釈で理解し、彼らなりの行動をしているだけなのだろう。
まだまだだ。まだまだ、大いに私たちの工夫が必要だと改めて思い知らされた。
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