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2023年を振り返る ⑦

私は、大学院を卒業して、この仕事をする前に、県議会議員の後援会&選挙事務所で働いていた。

大学院は、公共政策学部の都市地域計画学科で学び、在学中に住民参加がこの辺では盛んだと言われていた飯南町役場でインターンをして、その時の上司が県議会議員に立候補するという縁があったからだ。

そして、私は、絶対に政治家にはなりたくない、なれないと思った。

そのときの議員は、若者からでも、誰からでも同じ熱量で話を聞き、フットワークの軽いとても気さくな方で、20代後半の当時も、彼が県議会議員、国会議員であったときも、彼を「先生」と呼んだことはなく、今でも下の名前にさん付けで呼ばせてもらっている。

また、その経験を通して、私は、多くの政治家の方々が、寝る間も惜しんで社会のために働こうとし、実際にそのために一所懸命に取り組んでいるのだということを知っている。

でも、そのときの後援会活動の様子や、当選後の有権者からの電話や訪問の取次ぎをしながら、世の中は、政治家の志がどんなに高くても、たとえ純粋でも、良い方向に動かすことは難しいのだと思い知った。

だから、私は、絶対に政治家にもならないし、なれないー

やはり、子どもたちをしっかりと育てることが、世の中を良い方向に動かすには、一番大切なことだと改めて思った。そして、チャンスに恵まれて、もともとの目標であったこの仕事にさっさと移ったのだった。

10年ほど前まで、生徒にお弁当を作ったり、家出少年を面倒見たり、休み返上で子どもたちと過ごすことも多かったので、

「よその子のために、よくやるね」と言われることが多かった。そう言われるたびに、

ー私は、自分のためにしている。私が、今、何かをすることで、将来生活保護を受ける若者が減り、彼らがしっかり税金や年金を払ってくれたら、私の税金は減らなくても増えない。世の中つながっているから、それは結局、自分のためだから。

なんて、言って笑っていた。

先日、同じようなことを言っている人がいて、思い出した。

小さな石でも、波紋は少しずつ大きくなっていくー

だから、今の政治家の体たらくは、もとは国民の体たらくのせいー25年前の私が、政治にかかわることはないと思ったのも、身近な政治家ではなく、取り巻く有権者の言動のせいだった。

そんなことを思い出し、できることを地道にしていく以外にないんだなぁ~と改めて思った2023年も、あと2週間あまりだ。

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Terakoya Kamei
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