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卒業生との会話から
日曜日ー
一緒に釣りに行った地元の企業に勤めている卒業生が
「世の中、意外と大卒の人、少ないんだなと、就職してから思いました。」
という話をしていた。
そうだ。今でこそ50%以上の人が大学に進学していても、私たちの頃なんて短大も入れて40%前後というところだと思うから、今働いている人たちの中で「意外と大学卒業している人は少ない」は正しい感覚だと思う。
でも、中高一貫の進学校に通っていた彼は、友だちのほとんどが大学に行く環境にいて、それが当たり前だと思っていたけれど・・・
という話をしていた。
私は、
そうか、進学校に行くと、
それに気づくのが、社会人になってからなのか・・・と、
思いながら聞いていた。
そして、昨日、幼馴染から聞いた共通の友人に、若い頃言われたという言葉に、驚いた。
2人が社会人になってから、複数の男の子たちと食事に行くというので、一緒に行っても良いかと聞いたら
ーみんな大学を出ている人たちばかりなのに、あなたは、高卒だから話し合わないからダメ
と言われたという。
・・・え?
と、私は聞き返した。
大学出てないと話が合わない?
高卒だから話が合わない?
同じように大学出てても話が合わない人はいるし
じゃぁ、大学院出てる私もダメかしら?
と、私がその場にいたら突っ込んでいそうだし、
合うか合わないかは、行ってみないとわからないと思うけど・・・
実際合わないこともあるだろうし、意外と合うこともある・・・。
そんなことを伝えながら
2人の若い時を知っている私から言わせると、実際は、きっと行きたいと言った彼女の方が美人だったから、じゃないかな
と、言わなかったけれど、私は心の中でそう思った。
その一方で、そんな発言を平気でできちゃったのは、若さのせいであってほしいと思った。
同じ大学の同じ学部、同じ学科を卒業していても、話が合わない人はいる。
全く違う環境で育ったから、合わせられる人もいる。
そして、最初はかみ合わない話がどんどんと合っていくのが友情の始まりであって、出会いの不思議だ。
人との出会いも、仕事や趣味などの何かとの出合いも同じだと思う。
一方、卒業生くん
したいことが思い描けず、年が明けても就職活動を続けていた彼が、地元の企業に「営業は嫌だ」なんてわがままも言ったのにあっさりと就職できたのは、多分地元の国立大学生だったからだろうと、彼は笑っていた。
でも、その中で2年目なのに、いろいろと仕事を任されているのは、彼の能力の高さを認めてもらっているからで、
ちょっと不満に近い疑問を持っていたけれど、
できることをきちんとして歩を進める彼の姿に
彼と高校までを過ごした大人が皆持っていた期待をよそに
全て「地元愛」で押し切って地元の大学を選んだときの彼の姿が相変わらず見え隠れしてホッとした。
学歴も、ブランドも、肩書も、所詮、何かの入り口を少しだけ入りやすくするだけの外から見たものでしかなく、物を言うのは、入ったあとのその人の努力と心遣いだと私は思っている。
人との出会いも同じだ。高卒であろうが、大卒であろうが、中卒であろうが、院卒であろうが、努力と心遣いを持って人間関係は成り立っていく。
その学校、学校で、学べるものは大きく違う。だから、できるだけ学びが多くなるであろう学校を選ぶために皆、努力している。
けれど、同じ学校に入ったからと言って同じものを皆、学び、身に着けてくるわけではない。
努力と心遣い、忘れないでほしい。
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