チーム屈指の指名だった2012年ドラフト当時のメディアの反応
シーホークスのドラフトといえば2010〜2012の三年間。OTラッセル・オクング、FSアール・トーマス、WRゴールデン・テイト、SSカム・チャンセラー(ここまで2010年)、OLB k.j.ライト、CBリチャード・シャーマン(ここまで2011年)、そして2012年はLBブルース・アービン、MLBボビー・ワグナー、QBラッセル・ウィルソンを指名。これ以外にもOGカーペンター、MLBスミス、RBタービンなどもこの三年間で指名されている。
その中でも評価が高いのがアービン、ワグナー、ウィルソンを指名した2012年。ただ、この2012年ドラフトの当時の評判はマジで最悪だったりする。
まずアービンの指名の時点で「信じられない」「一体これは何だ」「アマチュアの指名」などと非難轟々。「これは大きな失敗だ」とか「この選手はスターにならない」「15位の器じゃない」とか言いたい放題。シーズン開幕前の選手名鑑には「粘り強くキャリアを仕留めるのが持ち味」って1巡15位指名選手の説明文とは思えないショボさ。ドラフト外FAの選手だって「スピードが〜」とか「タックルが〜」とかもっと具体的なこと書かれてるぞ。
2巡ワグナーはもっと酷い。そもそも当時のワグナーは記事媒体なんかで「6巡目」「ドラフトの後の方」みたいな予想をされていた訳で、そんな選手を2巡で指名したんだからもう悪口のオンパレード。「2巡目の器じゃない」「昨日に引き続きこんなことを言う羽目になるとは」みたいなのはともかく、「遅い」「NFLのスピードじゃない」「小さい」「手の使い方が悪い」みたいなのは今となっては見てられないレベル。
そんな流れの中で3巡指名ウィルソン。当時のシーホークスはエースハセルベックを放出してQBが薄かった。そんな中QBを全体75位まで指名せず、2巡までの経緯もあったので「75巡でQBを指名だ!yeahhhhhhhh!」とヤケクソ。「控えQBに3巡指名使うか?」とか「俺は75巡指名のQBがNFLで成功するとは思えないね」とか「超いい指名だと思うよ(嫌味)」とか「フリン(後述)が増えたね!」とか「チビ」とかそんな感じ。ちなみに2012年当時最強のQBの1人は2000年6巡199位のおなじみトム・ブレイディです。
結局この年はウィルソンの他に、パッカーズでロジャースの控えながらも試合に出ると好成績だった「最強の控えQB」フリン(ポストシーズンのフォールズみたいなもん)ともう1人ジャクソンの3人でシーズンを迎えるのだがそれは置いておいて、2012年ドラフトのQBといえばアンドリュー・ラック、RGⅢことロバート・グリフィン、ライアン・タネヒル、ブランドン・ウィーデンが1位指名されている。ウィーデンはブラウンズの闇に飲み込まれてクソほど活躍しなかったが、その他の3人と比べてもウィルソン凄い。
これらの指名を受けた当時の評価は「32チーム中最悪」とか「F」とかあとはこんなのも。
Seattle's team needs:
Defensive End/Pass-Rusher-FILLED
Linebacker, Inside or Out-FILLED
Offensive Playmakers
Quarterback Depth-FILLED
Running Back Depth-FILLED
Offensive Line Depth
Free Safety Depth-FILLED
上から見て行くとパスラッシャーとOLBはアービンで解決、MLBはワグナーで安泰、QBはウィルソンで問題なし、RBの控えはタービンと要求通りの100点満点ドラフト。特にアービンはスーパースターではないかも知れないけど、OLBとDEを同レベルでこなせるという意味でドンピシャの補強だったかも。
今年のドラフトがこうなることを願うのみ。ここ数年の上位指名かなり微妙な感じもするけども…