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良い店とはいったい何なのか

良い店とはいったい何なのか。
結論から言うと、答えはまだ出ていないのだが、そんなことを考えさせられる京都研修だった。

夏休みの京都研修。宇治の辰巳屋さんでお昼のお弁当→嵐山のとりよねさんで夜の会席→翌朝京都中央卸売市場と周辺の見学、というコースだった。

あえてお弁当の具材を積み重ねて最初には見えない部分を作り出し、食べ進める楽しみを創ること。研究と実践を重ね、ミリグラム単位で計った調味料が生む微細ながらもはっきりとわかる「違い」を生み出すこと。仕入れの見当は事前に付けつつも、実際の食材を見て作るものを柔軟に変化させること。学校で学ぶことを越えた、生の現場、生の料理人と実際に触れることで得られるものが、ここに書ききれないほどあった。未だに情報の食べ過ぎで胃もたれしている状態。

料理はお店が提供するものの一要素でしかない、という話をここ最近何度か耳にした。空間演出や、サービスなどお店がお客さんに提供するものは料理だけではない。
「良いお店」は、美味しい料理を提供してくれることがきっと共通項であろう。それ以降は、何を自分が大事にしているか?の価値観により異なってくる。私はお店を支える人たちの人間性と、調理を取り巻く環境(食材はどこからきていて、どのような調理場で、どのように調理されたものか)が優れていることが、今の私の「良いお店」の評価基準かもしれない、と思った。

皆さんはどんなお店が「良いお店」だと思うか、色んな人の話を聞いてみたいと思った。

(文:島食の寺子屋生徒 鈴木)