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家庭の味 ポテトサラダ

この日、じゃがいもを沢山頂いたこともあり各々の家庭の味を再現することになった。材料はほとんどみんな同じだったが、玉ねぎを入れる入れない、卵が入る入らないと生徒4人だけでも様々だった。完成も楽しみだったが、できるまでの工程も違うのでそれを見るだけでもすごく面白い。

みんなが想像するポテトサラダは、じゃがいもが滑らかなものだと思う。

だけど、私の家では2種類のポテトサラダがある。
1つは、みんなが想像するようなじゃがいもが滑らかなポテトサラダ。
もう1つは、じゃがいもがサイコロ状に切ってある見た目がコロコロとしたポテトサラダ。

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みんなのリアクションは想像できていたけど、
「何それー!」「それはポテトサラダじゃない!笑」等。

ただ、こんなポテトサラダに変わったのには理由がある。
私は5人兄弟の7人家族。
食べ盛りの頃は、多い時でご飯を1升炊くほどよく食べていた。なので、おかずも沢山食べる。
ポテトサラダは弟の大好物で、リクエストがあると母がよく作っていた。
大好物だと、山盛り作っても一瞬でなくなるので母は考えました。
咀嚼量を増やして、少しでも早く満腹になるように。そして、少しでも早くご飯が食べられるようじゃがいもをサイコロ状に切って火の入りを良くする。

いつしか、人様に出す時と家族だけで食べるポテトサラダと分かれていった。
もちろん、時間に余裕がある時はちゃんと作っている。

作りながら、そんな子どもの頃を思い出してとても懐かしい気持ちになった。

たった料理一品だけでも、きっとそれぞれ色んなエピソードがあると思う。そんな家庭の味も大切にしていきたい。

(文:森塚)